「MECE」とは?その意味や使い方について用例付きで解説します

「MECE」とは?その意味や使い方について用例付きで解説します

「MECE」とは、ビジネスシーンにおいて重要とされる思考法のことで「ミッシー」「ミーシー」と読みます。ビジネスを成功させるには論理的思考が必要とされますが、「MECE」の言葉の中に論理的思考のヒントが隠れています。「MECE」の使い方を用例つきで紹介します。

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  1. 1「MECE」の読み方と意味は?
  2. 2「MECE」の語源
  3. 3「MECE」の使い方や用例
  4. 3.1これはMECE?
  5. 3.2トップダウンアプローチとボトムアップアプローチ
  6. 4「MECE」を考えるためのフレームワーク
  7. 4.13C分析
  8. 4.24P分析
  9. 5「MECE」で物事を整理して考えよう

「MECE」の読み方と意味は?

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MECE」は「ミーシー」もしくは「ミッシー」と読み、「お互いに重複や漏れを防ぎながら全体を網羅する」という意味の言葉です。

この考え方は世界的なコンサルティング会社であるマッキンゼー・アンド・カンパニーにて使われ始めた言葉ですが、今はビジネスの世界全般において活用されています。

「MECE」の語源

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「MECE」は、「Mutually Exclusive」と「Collectively Exhaustive」の頭文字から作られたアナグラムのような言葉で、論理的思考をする上で重要なポイントが詰まっています。語源は以下の通りです。

 

MECEそれぞれの意味

  • Mutually Exclusive:相互に排他的な
  • Collectively Exhaustive:全体的に包括的な
若手社員

若手社員

直訳すると「相互に排他的で、包括的な」となるけど、どういうことだ?

課長さん

課長さん

互いに排他的ということは、「重複がない」ということで、包括的ということは、「全体を覆っている」ということだ。つまり、重複無く、無駄なく考えながら全体をカバーするというニュアンスで大丈夫だよ。

「MECE」の使い方や用例

MECEの概念図
論理的に物事を分析したり、説明したりするには、同じようなことを繰り返さず、無駄なく思考することが大切です。

また無駄を省きながらも全体をしっかりと見据えられるような思考も重要となってきます。「MECE」は、そんなビジネスに必要な思考方法や表現方法を一言で言い表している言葉なのです。

「MECE」を活用すれば、ビジネスで成功する可能性が高まることは確かですが、どのように活用していけば良いのでしょうか?論理的思考と言うだけならば簡単ですが、実際やるとなると難しい部分も出てきます。

「MECE」を活用するには、無駄なく、漏れなく重複せず、それでいて全体を表現していなければなりません。使い方や用例を理解し、「MECE」をビジネスに取り入れましょう。

これはMECE?

例えば市場で売られている一般利用の自動車(業務用は除く)を分類してみましょう。以下の分類はMECEでしょうか?

一般利用される自動車の分類

  • 軽自動車
  • セダン
  • オープンカー
  • スポーツカー
  • スーパーカー
  • バン
  • SUV
  • ハッチバック
  • 高級車
  • コンパクトカー

自動車にはいろいろな種類がありますが、この分類の場合「スーパーカー・オープンカー・スポーツカー」のあたりに重複が出る可能性があるため、残念ながらこの分類はMECEとは言えません。

自動車の分類は、もともと複雑で似ている部分も多く、分類は困難なジャンルかもしれませんが、MECEを意識した分類は以下のようになるのではないでしょうか?

 

一般利用される自動車の分類

  • 軽自動車
  • セダン
  • バン
  • スポーツカー
  • 高級車
  • SUV
  • コンパクトカー
課長さん

課長さん

MECEにおいて大切なことは、重複を出さなようにしながら全体を含ませることです。ジャンルによって最適な分類も千変万化しますので臨機応変さも重要なポイントと言えるでしょう。

トップダウンアプローチとボトムアップアプローチ

MECEの思考を取り入れる基本的なやり方に「トップダウンアプローチ」と「ボトムアップアプローチ」があります。トップダウンアプローチは、全体を考えて大枠から決めていく手法で、ボトムアップアプローチは細かいところから決めていく手法です。

若手社員

若手社員

トップダウンアプローチは、分類方法が明らかな場合や全体像が見えている場合に力を発揮する手法だ!

課長さん

課長さん

ボトムアップアプローチは、全体像がわかりにくかったり、分類が難しかったりする場合に使います。さきほどの自動車の分類はボトムアップアプローチの方が適しているかもしれませんね。

「MECE」を考えるためのフレームワーク

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「MECE」を活用する際によく使われるフレームワークがあります。これらを使うとロジカルシンキングがスムーズになるでしょう。是非活用してみてください。

3C分析

3Cは、3つのC、すなわち「市場(customer)・競合他社(competitor)・自社(company)」に分類して市場を分析し、自社商品の開発やマーケティングに生かす手法です。

MECEの中心的な考え方である「無駄なく、漏れなく、重複無く全体を表現」しながら3Cを取り入れることでより精度の高い分析が可能になるでしょう。

4P分析

4Pで分析する方法もあります。4つのPは「Product(商品)・Price(値段)・Promotion(宣伝)・Place(流通)」の頭文字です。

どんな商品を作るのか?と考えるときにMECEの発想を取り入れたり、販売戦略や宣伝を考えるときにMECEの発想でアイデアを出したりしてみましょう。混乱していた頭の中がすっきりと整理され、やるべきことが明確に見えてくるかもしれません。

「MECE」で物事を整理して考えよう

フリー写真素材ぱくたそ

「MECE」の概念を使うことで、どこから手を付けたら良いのかわからない案件や、全体をわかりやすく俯瞰したい案件などをすばやく解決できるでしょう。「MECE」を使いこなすコツを覚えたら、スキルアップ間違いなしです。

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