ゴジアオイは揮発性の油を出す
ゴジアオイは周囲の気温が上昇すると茎から揮発性の油を分泌します。
揮発性の油とは、常温で気化する可燃性の高い油のことです。車の燃料のガソリンも揮発性の油です。
つまりゴジアオイが生えている周囲は、揮発性の油が多くなるのです。
ハンニチバナ科の花の一つで抽出される油は香水などに使われます。
自然発火するゴジアオイ
ゴジアオイの油が充満した環境で、太陽の熱や摩擦熱などで発火が起こった場合は、ゴジアオイの油で周辺はあっという間に燃え広がり火事になります。
つまりゴジアオイがたくさん生えていて、気温が高い環境では、ゴジアオイが自然発火する可能性が高いのです。
ゴジアオイは「自殺する花」と呼ばれる
ゴジアオイが自殺する植物と呼ばれる理由が理解できましたか?
ゴジアオイが自殺するとは、揮発性の油を分泌し、自然発火する生態が理由です。
ではなぜ、ゴジアオイは自分から発火して自殺するのでしょうか?
そこにゴジアオイがサイコパスと呼ばれる理由があります。
ゴジアオイがサイコパスの植物といわれる理由
もし自然発火して火事になれば、ゴジアオイ自身も燃えてしまいますが、実はゴジアオイの種は耐火性を持っているため火事の中で生き残ります。
ゴジアオイの発火によって、他の植物たちは燃えてしまいますが、ゴジアオイだけは生き残るのです。
火事を生き残ったゴジアオイは、燃えた他の植物を肥料に、繁殖していくことができます。
利己的な性質をサイコパスと呼ばれた
自然発火し、周囲を火事に巻き込み、自分だけは生き残り繁殖していくゴジアオイ。
サイコパスとは他者への思いやりが欠如した反社会的な人格を意味しますが、ゴジアオイそのものです。
このような、利己的な生態のために、ゴジアオイは植物界のサイコパスと呼ばれるのですね。
ゴジアオイの山火事は嘘?デマ?
ゴジアオイは燃える油を出して、火事を起こし、周囲の植物を燃やして繁殖する恐ろしい植物だということは理解できましたでしょうか?
しかし、ゴジアオイは海外では普通に購入でき、家庭の庭でも育てられている植物です。
実際には自然発火することがあっても山火事のような事態に発展する可能性は低いでしょう。
ゴジアオイの山火事はデマ?
ゴジアオイが原因の山火事が実際にあったか真偽を調べたところ、実際にはゴジアオイが原因と明記された山火事は記録されていませんでした。
ゴジアオイは油のために燃やすとよく燃えるので、火事の一因になった可能性はありますが、「ゴジアオイが原因の山火事が起きた」「ゴジアオイを植えていたために大火災が発生した」という情報がネットで流れてきたらデマと思って良いでしょう。
オーストラリアの山火事はユーカリが原因?
ユーカリはかなり油分含んでて、熱があれば自然発火も可能。
— fildoffjapan (@fildoffjapan) January 7, 2020
さらに簡単に着火するため容易に燃え広がる。
豪州での火の扱いはは本当に注意!
オーストラリア 火事pic.twitter.com/Is7qtLGdqY