忍者がやる「臨兵闘者皆陣列在前」とは何?九字護身法と印の結び方についてご紹介!

忍者がやる「臨兵闘者皆陣列在前」とは何?九字護身法と印の結び方についてご紹介!

ナルトなどのアニメでよく忍者が印を結ぶシーンがありますが、そのポーズには集中力を高める効果があるとされています。今回はそんな忍者がよくする「臨兵闘者皆陣列在前」の意味や九字護身法の意味、また印の結び方などについてご紹介します。

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  1. 1忍者が印を結ぶ理由は?
  2. 2忍者が結ぶ印は何が元になっているの?
  3. 3忍者が結ぶ印の「九字護身法」とは?
  4. 3.1「臨兵闘者皆陣列在前」の印の意味
  5. 4九字護身法の印の結び方
  6. 4.1早九字護身法
  7. 4.2切紙九字護身法

忍者が印を結ぶ理由は?

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忍者が印を結ぶ理由は、戦の前に集中力を高め、「オンとオフの切り替えを行うため」と推測されています。実際に実験した結果、テストの前日に印を結ぶのと結ばないのとでは、脳波や副交感神経の働きが全く違ったのです。

またスポーツ選手などが集中力を高めるために行う動作で、ラグビーの五郎丸選手が五郎丸ポーズを行っています。この動作を行うことは、パフォーマンスの強化や向上に影響するとスポーツ心理学で明確にされています。

忍者が結ぶ印は何が元になっているの?

忍者が結ぶ印は何が元になっているの?
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忍者が結ぶ印は、真言宗の教えが元になっていると言われています。真言宗では、身、口、意の三密を具足することを教えており、この三者が一致したときに即身成仏できるとしていました。

忍道ではその身を印、口を呪文、そして意を傍観に結びつけて、その三者の一致によって新しい活路を見出だそうとしたのです。

印を結ぶことを九字護身法とも呼び、元々は真言秘密法に由来していることから、九字を切るという言葉も忍者独自のものではありません。

忍者が結ぶ印の「九字護身法」とは?

忍者が結ぶ印の「九字護身法」とは?
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九字護身法とは、「臨兵闘者皆陣列在前」の九字の呪文と、九種類の印によって厄を払い除けたり、戦勝を祈る作法のことです。本来は仏教で正当に伝えられた作法ではなく、道教の六甲秘呪という九字の作法が修験道に混ざっており、その他の様々なものが混ざりあった日本独自の作法です。

「臨兵闘者皆陣列在前」の印の意味

「臨兵闘者皆陣列在前」は「りんぴょうとうしゃかいじんれつざいぜん」と読みます。この印の意味ですが、これは、神仏を表す9種類の印契です。それぞれの印には、対応する神仏があり、その加護によって病気や厄を祓い遠ざけれることができます。切紙とは、奥義や口伝を授けるという意味があり、主に仏教などの神道で使われたものです。
 

九字
毘沙門天 天照皇大神
十一面観音 八幡神
如意輪観音 春日大名神
不動明王 加茂大名神
愛染明王 稲荷大明神
聖観音 住吉大明神
阿弥陀如来 丹生大明神
弥勒菩薩 日天子
文殊菩薩 摩利支天

九字護身法の印の結び方

九字護身法の印の結び方には、主に2種類あります。その2種類の印の結び方を見ていきましょう。

早九字護身法

早九字護身法は刀印で九字切りを行う方法で、印を結ぶよりも素早く行えるため、すぐに身を守りたいときはこの結び方を行いましょう。結び方は以下の通りです。

  1. ​​​​​まず右手の人差し指と中指をピンッと伸ばしたら、薬指と小指は曲げて親指で軽く押さえて刀印の形を作ります。分かりやすくいうと、チョキの形をしたときに離れている中指と人差し指をくっつけたものが刀印だとイメージしてください。
  2. 次に右手で作った刀印を、一度左手の鞘に収めて精神を統一させます。
  3. 精神が整ったら刀印を抜いて、空中に九字を切っていきます。切り方は、横向きに上から5本の線、縦向きに左から4本の線を書くイメージですが、このときの順番は、横、縦、横と交互に切ります。このひとつひとつがそれぞれの九字に対応するため、ひとつの線を書くごとに「臨兵闘者皆陣列在前」と唱える。
  4. 最後に刀印を鞘に収めて、九字の呪文を解くために「ヲン、キリ、キャラ、ハラ、フタラン、パソツ、ソワカ、ヲン、バザラド、シャコク」と唱えたら終わりです。

切紙九字護身法

切紙九字護身法とは、九字ひとつひとつの印を結ぶ方法で、早九字護身法よりも難しいですが、手刀での九字切りの後にこの結び方を行うと、より強い効果が得られます。流派によって結び方は変わってきますが、基本の結び方は以下の通りです。
 

  1. まずは手を洗って口をすすぎ、大きく深呼吸を3回します。その後心を落ち着かせて、集中できたところで九字を切ります。最初に外縛印と呼ばれる両手を組み合わせた基本の形を作ります。
  2. 「りん」と唱え、左右の手を組み人差し指を立てて合わせます。
  3. 「ぴょう」と唱え、左右の手を組み、人差し指を立てて中指を絡ませます。
  4. 「とう」と唱え、左右互いに中指と人差し指を絡ませて伏せ、親指と薬指と小指を立て合わせます。人差し指が獅子の目となり、薬指と小指が口になります。親指は耳になるため離すようにしましょう。
  5. 「しゃ」と唱え、左右互いに中指で薬指を絡ませて、人差し指を立て合わせます。このときは薬指が獅子の目になり、小指が耳になります。
  6. 「かい」と唱え、左右の指をそれぞれ外に組み合わせて、右手の親指を外側にします。このときついでに手首のストレッチもしておきましょう。
  7. 「じん」と唱え、左右の指を互いに内に組み合わせて入れて、左の親指を内に入れます。
  8. 「れつ」と唱え、左四指を握り、人差し指だけを立てて、右手で握ります。
  9. 「ざい」と唱え、左右の親指と人差し指の先を付けて、余った四指は開きます。これは外側に開く指筋のストレッチにもなります。
  10. 「ぜん」と唱え、左の手を握り、右の手を上へと寄り添わせます。握った左手の中に向かって「ボロン」と唱えたら終了です。
  11. 最後に呪文を解く必要がありますので、九字が消滅していくイメージをしながら、「オンキリキャラハラフタランバソツソワカオンバザラドシャコク」と唱えましょう。

九字護身法と印の結び方のまとめ

  • ナルトなどの忍者がよく「りんぴょうとうしゃ!」と印を結ぶポーズは、集中力を高める効果がある。
  • 印を結ぶポーズは、九字護身法が元となっている。
  • 九字護身法は、大日経の実践法が違う形となって広まり、それが「臨兵闘者皆陣列在前」となった。
  • 「臨兵闘者皆陣列在前」は、病気や厄を払い除けるとされている。
  • 九字護身法には、九字を切る早九字護身法と、複雑な印を結ぶ切紙九字護身法がある。

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