トランプゲームのスピードとは?ーその遊び方
スピードとは、台札のカードに合わせて、自分の場札からカードを出していき、自分の手札がなくなるスピードを競い合う2人用のトランプゲームです。
スピードのルール
スピードの基本的なやり方は以下のとおりです。
ジョーカーは除いたカードを使う
- ジョーカー抜きのトランプを赤(ハート・ダイヤ)と黒(スペード・クローバー)に分け、各プレイヤーの「手札(てふだ)」とします。
- 手札をシャッフルしたら上から4枚をめくり、「場札(ばふだ)」として自分の手前に横一列で並べます。
- 最後にお互い手札の上からもう1枚めくり、双方の場札の間に「台札(だいふだ)」として設置すれば準備完了です。
(準備図の一例)
♥10 | ◆4 | ◆Q | ♥2 | 手札 |
台札 | 台札 | |||
手札 | ♠6 | ♠9 | ♣A | ♠K |
台札と同じ数字の手札は置けない
- ゲーム開始の合図と共に、台札の数字と「前後でつながる」カードを自らの場札から取り、早いもの勝ちで台札に重ねていきます。
例えば台札の数字が「5」であれば、「4」か「6」のカードを場札から取って台札に重ねます。この作業を繰り返すうえで、注意すべき点は以下の3つです。
注意点
- 「3」の上に「3」など、台座に同じ数字を重ねることはできない。
- 台座にカードを重ねていくうえで守るべきは数字の条件のみであり、色やマークの統一は不要。
- 「K」と「A」は前後でつながるものとして扱う。
手札がなくなったら勝ち
- 減った場札は手札から新たに並べるほか、台座に重ねられるカードがお互いなくなった場合は、手札の一番上(手札0枚なら場札から1枚)を新たに台座に追加しゲームを再開します。
- こうして素早く持ち札を減らしていき、先に手札と場札を共に0枚としたプレイヤーが勝利です。
なお本項で紹介したルールはあくまで標準的なものであり、実際には地域や仲間内のローカルルールによっても違ってくるので、不要なトラブルを避けるためにも対戦前には相手とルール確認をしておきましょう。
スピードで勝つコツとは?
本項では、スピードで勝つために必要な技術をいくつかご紹介します。
このトランプゲームは名前通り素早さが大切
スピードで勝つために求められる能力は、ズバリ「手捌き」と「反射神経」です。
- 台札に置ける場札のカードを瞬時に把握すること。
- 次にそのカードを相手よりも早く台札に置くこと。
この2つをクリアしなければ、いくらカードの引き運が良くても相手にゲームを支配されてしまいます。
焦りを誘うようなゲーム性がゆえ、速さを意識するほどに頭が混乱したり、カードの扱いが力任せになったりとかえって速度が損なわれます。
大切なのは目線移動の順番を決めておき、また手捌きを鍛えるなどして、実際の対戦で平常心を保てるようにしておくことです。
カードの選び方も大切
スピードで勝率をより高めるには、台札に置くカードを選ぶ前に相手の場札も確認しておくことが重要です。
♥5 | ♥10 | ◆J | ♥6 | 手札 |
♣K | ♥8 | |||
手札 | ♣9 | ♠1 | ♠2 | ♣3 |
例えば上図のような状況になった時、♥8に対して♣9を重ねると、相手は♥10→◆Jと繋ぐことができ、場札1枚分こちらが損をしてしまいます。
しかし♣Kに対して♠1を重ねれば、こちらが♠2→♣3と繋げるうえ、相手は♥8や♣K~♣3に重ねられるカードがないので完全に手が止まります。
このように「相手のカードを捌きづらくする」立ち回りを理解することで、速度に固執しない余裕を持ったゲーム運びが可能となります。
手札がなくなったら勝ち
更に勝利を盤石にしたい人のためにコツがもう1つあります。それは場札と台札に置かれた数字を随時記憶することで、自分と相手の残り手札を把握してしまうことです。
手札から「台札に置ける数字」が出てくるかどうか運で決まるのは途中までです。手札枚数が少なくなればなるほど、新たに場札に並ぶ数字が特定しやすくなります。
カード1枚の差が大きくなるゲーム終盤においては、「残り手札を考慮したカード選び」をできるかどうかが勝敗を分けます。
スピードの改良版トランプゲーム
本項では、スピードから派生したトランプゲームを2つご紹介します。
3人でもやれるルイージのスピード
ニンテンドーDS用ソフトの『Newスーパーマリオブラザーズ』には、ミニゲームの1つに最大4人まで同時に遊べる「ルイージのスピード」というゲームがあります。
手札を色分けせずに配り、場札を三角ないし四角に並べるだけで簡単に再現できるので、対戦者決めで揉めることがあるならぜひ試してみましょう。
スピードポーカー
スピードポーカーとは表向きに積まれたカードの山を使い、制限時間内に1つでも多くの役を完成させる無料スマホゲームです。
成立させる役によって得点が異なるので、簡単な役をいくつも作るか、あるいは高得点役を目指すかということを短時間で判断しなければなりません。
トランプゲームスピードのローカルルール
本項ではスピードについて、特に地域やグループによって変わることが多いルールを2つご紹介します。
台札と同じ数字のカードを置いても良いとするところもある
台札には前後の数字のカードを重ねるのが原則ですが、よりゲームの進行を早めるため、本来禁止されている「同じ数字のカードを重ねる」行為が許されているケースも少なくありません。
ジョーカーをすべての数字の代わりにおいて良いとするところもある
ジョーカー使用の可否は多くのトランプゲームでルールが分かれており、スピードでも任意の数字としてジョーカーを使えるルールが存在します。
但し台座に置いたジョーカーは特定の数字として扱い、前後以外の数字を重ねることはできないとするのが一般的です。
大会を開くときの公式ルールは?
本項ではスピードの大会を開くうえでの、公式ルールの有無をご紹介します。
公式とされるルールは特にない
結論からいって、スピードに公式ルールというものはありません。
同数字重ねやジョーカー使用の可否などローカルルールが多いこと、ポーカーや大富豪のように公式大会を開く協会・連盟が存在しないことなどが主な理由です。
スピードは簡単に出来て早さが勝負のトランプゲーム
トランプゲームの多くが運と心理戦を要求するのに対し、スピードは場札や台札といった「見える情報」、そして己の手捌きで相手を制する勝負好きにはたまらないゲームです。
ここまでスピードの遊び方を一通り紹介しましたが、百聞は一見にしかず。トランプをご用意のうえで身近な人を誘い、まずは1度プレイしてみてください。
トランプゲーム「スピード」まとめ
- スピードは手札の上から最大4枚を場札として並べ、台札の前後の数字を場札から取って重ねる2人向けゲーム。先に手札と場札を0枚にした方が勝利となる。
- スピードで安定して勝つには手捌きを鍛えるだけでなく、相手の場札や残り手札を把握したうえで戦略立てすることも求められる。
- スピードは地域やグループによってルールが様々であり、ジョーカーを使用できたり、台座と同じ数字を重ねられる場合もある。