流行性感冒 「スペイン風邪」大流行の記録
約 100 年前に日本で流行したスペイン風邪も流行から収束まで 3 年も掛かったのね。 pic.twitter.com/LBNa8PsJ63
— 伊勢隼人 (@hayatoise) April 11, 2020
平凡社「流行性感冒」は、当時の日本人がスペイン風邪の大流行とどう戦ったか、の記録です。特に注視すべきは流行には3度の波があった点です。第1波は1918年の5月頃、第2波は1918年10月~1019年5月頃で「前流行」、第3波が1919年12月~1920年5月で「後流行」といわれます
感染者
速報◆7日、内務省衛生局が、スペイン風邪の予防啓発ポスターを全国に配布する。現在、スペイン風邪が全世界的に流行しており、日本でも徐々に感染が拡大している。 =百年前新聞社 (1920/02/07)
— 百年前新聞 (@100nen_) February 7, 2020
▼スペイン風邪予防啓発ポスター「恐るべし『ハヤリカゼ』の『バイキン』! マスクをかけぬ命知らず!」 pic.twitter.com/cjdIZO04ic
日本でのスペイン風邪の感染者数は、約2年間の3度の流行で合わせて約2380万人といわれています。当時の日本総人口が約5600万人なので、ほぼ2人に1人が感染したことになります。なお当時から主流となっていた予防法は「マスク・手洗い・うがい」だったので、現代と何一つ変わらないことになります。
死者数
日本でのスペイン風邪の死者数は約39万人、致死率は約1.63%です。最初の流行で約4万人、1918年10月からの「前流行」で約26万人、1919年12月からの「後流行」で約18万人が犠牲となりました。例に漏れず、もっとも多く犠牲となったのは20代~30代の若者と、生まれて間もない乳幼児でした。
スペイン風邪の教訓
パンデミックには波がある
スペイン風邪は第3波まであった‼️
— 🇯🇵╰(*´︶`*)╯♡🇯🇵 たっけん (@BASHAR111WAKWAK) March 15, 2020
新型コロナの今後日本気をつけて。
ウイルスの変異の為、このような波ができるそうです。新型感染者数が少なくなっても、油断は禁物です。https://t.co/yDQtBysgnE pic.twitter.com/nL5sxcytIF
スペイン風邪から学べる教訓として、もっともお伝えしたかった点がこちらです。
スペイン風邪のパンデミックには三度の波があったことが分かりました。一度の波で約3ヶ月程度、小康期間が3~4ヶ月のスパンで流行が発生しました。新型コロナもパンデミックに波がある可能性に留意し、長期戦覚悟で予防に努めるべきでしょう。
集まってはいけない
「塹壕戦」がパンデミックの引き金となった点も見逃せません。不衛生かつ人が密集した塹壕は感染につぐ感染を引き起こし、ウィルスの感染力や毒性を進化させます。
さらには当時諸国に広がっていた労働者たちによるストライキも、パンデミックを加速させた要因でした。逆を言えば、集会を避けることがウィルスの進化を阻む上で大切なポイントとなります。
歴史に学び、新型コロナを乗り切ろう!
スペイン風邪が流行した当時は「ウィルス」という概念もなく、真っ先に医療関係者が死亡するなどして有効な手が打てない状態が続いたことが、大量感染を深刻化させました。
今回はその教訓を活かして医療関係者のケアを最優先し、医療人材をいかに確保するかが、新型コロナ被害を最小限に留めるために鍵となるでしょう。
スペイン風邪に学ぶ新型コロナ対策
- スペイン風邪には3回の波があった
- パンデミックには波があると考えるべき
- 油断せず、人と集まることを避けよう
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