「あめる」の意味とは
「あめる」は、特に梅雨などのジメジメした季節によく聞かれる方言で、「腐る」という意味があります。
具体的に、食べ物が完全に腐る状態よりは、普通の状態から少し悪くなって、変な臭いがしたり味が少し変だったりする状態のことを指します。
しかし、普通の状態よりも異常であることに変わりはないため、これ以上腐ってしまわないように警戒する際によく使われます。
なお「あめる」の語源は、食べ物が腐り始めて粘り気が見え始めるさまが、飴のように見えるところから来ています。
「あめる」は北海道や東北の方言
「あめる」が使われるのは、北海道や東北地方が中心ですが、他にも東海地方の三重県でも用いられます。使用する年齢層についても老若男女関係なく広く使われています。
特に青森県津軽地方では「あめる」の意味がより独特と言えます。「食べ物が痛む」の意味に加えて、「気が滅入る」や「気持ちがだらける」など心の状態が落ち込むさまをも意味し、普通の「あめる」よりも多様な特徴があります。
なお津軽地方では「あめる」よりも、さらに食べ物の状態がひどくなったさまを表す表現として「かんぷげてる」もあります。この言葉は「かびている」が語源で、カビが生えるようなひどい腐り方を意味します。
「あめる」の使い方の例
「あめる」は食べ物が少し痛んだ状態を意味する言葉ですが、ここでは具体的にどのようなシチュエーションで使うのか、例文を交えてご紹介します。
「お弁当あめてしまわないようにココに入れとくべさ。」
萌え袖ちゃん
「お弁当あめてしまわないようにココに入れとくべさ」
厨二くん
「ありがとがんす。これでお弁当も持つだべさ。」
湿気のひどい季節になるとお弁当などの管理にも気を使う必要がありますが、このような時に「あめる」は大変重宝する言葉です。
「これだけ気温も湿気も高かったら、そろそろあめるんじゃない?」
女神さま
「これだけ気温も湿気も高かったら、そろそろあめるんじゃない?」
プロゲーマー君
「そうですね。早いうちに食べてしまうなりしましょう。」
こちらも気温や湿度の高さで、食べ物が痛みだすのではないかと心配する意味があります。
以上の2つの例文のように「あめる」は、気温や湿気が高くなりがちな時期に食べ物のことを心配したり、痛み始めた食べ物を処理したりする際によく使われる言葉です。実際に使う際は、食べ物のことを気にかける場合などに使ってみると良いのではないでしょうか。
- あめるの意味は「痛む」、「腐る」などがあり、津軽では気持ちが落ち込むなどの意味もある
- 北海道や東北、三重で使われている方言
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「あめる」の他にも、北海道や東北には様々な方言があります。以下にリンクを貼っておきますので、ぜひとも他の方言についてもご参照ください。