着物ちゃん
「富士額」とは?
富士額(ふじびたい)とは、ちょうど数字の「3」を左に90度回転させたような形の生え際になっている額のことをいいます。髪の生え際の形が富士山の形に似ていることから富士額と呼ばれ、日本人をはじめとするアジア人に多く見られる額の形です。富士山の形をよく見ると、てっぺんは尖っておらず真っ平らでもありません。山頂には波打つような凹凸があるのがわかりますね。
富士額の人は、古風で奥ゆかしく上品な印象を見る人に与えるので、着物や浴衣などの和服も非常に似合います。その昔、富士額は美人の条件のひとつとされており、江戸時代の浮世絵などには富士額の女性が多く描かれていました。
現代では、芸能人でいうと藤原紀香さんや成海璃子さんなどがあげられます。お二人とも和装の似合う、古風なタイプの美人です。日本髪を結ったヘアスタイルもとてもよく似合います。
「富士額」は遺伝?
子供が富士額の場合は、両親のどちらか、もしくは両方が富士額であるケースが多いといわれています。ただし、数は少ないながらも子供は富士額なのに両親は違うというケースもあります。富士額は、遺伝的要素はあるものの単純に優性遺伝とは言い切れないというのが結論でしょう。
「富士額」とM字はげ(M字額)の違いは?
富士額と似た額の形にM字形の額(いわゆる「M字はげ」)と呼ばれるものがありますが、富士額とM字はげにはいくつかの相違点があります。
まず、富士額は生まれつきのもので、M字はげは加齢とともに額左右の生え際が後退して髪が薄くなってきたことによるものです。
額の生え際部分の形状にもよく見ると違いがあります。富士額の生え際は緩やかな曲線を描いて数字の「3」を左に90度回転させたような形になっているのに対し、M字はげは生え際の中央部分の1/3程度を除く両側部分が鋭角に禿げ上がりM字型になっています。
「富士額」の人相からわかる特徴や性格
富士額の人相には、2種類あります。1つは、広めで生え際が美しく中央部分にツヤとハリのある額を持つ人相です。あと1つは、押しつぶされたような印象の平板な狭いおでこの人相です。
富士額でも狭い額だと、家庭環境に恵まれず幼少時代に苦労した人に多い人相といわれています。人相学的には、結婚後も社会的な発展を阻害されたり、家庭問題で苦労することが多くなるなどの特徴があるとされます。
では、富士額の中でも生え際や広い額が美しいタイプの人には、どんな特徴があるのでしょうか。人相学的に見た特徴や性格を解説していきます。
謙虚で目上の人を敬う
性格における特徴として、富士額の人は謙虚で目上の人を敬うので、年齢が上の人や上司などにも素直に従う傾向があります。このため、仕事などで目上の人から引き立てられることも多く、伝統や古くからのしきたりを大事にする分野で成功するといわれています。
古風で細やかな一面を持つ
和装がよく似合うのも富士額の人の顕著な点です。時代劇を見ると、登場する女性の多くは富士額であり着物が似合う人というのが定番です。富士額の人は、伝統を大切にする古風な考え方の持ち主です。また、几帳面で細やかな一面を持つとも言われており、コツコツと着実に積み上げることが大切な伝統的分野に向いています。
「富士額(ふじびたい)」は、昔から美人の条件ともいわれているおでこの形のことよ。古風で、おしとやかに見えちゃうのも素敵。和服がとっても似合う富士額の芸能人も紹介しちゃいますね!