「ちょす」の意味とは
「ちょす」という方言は、標準語で「さわる」「いじる」の意味の言葉です。主に、この2つの意味合いで使われますが、「かまう」という意味で使われる場合もあります。例えば、「仔犬をちょすぎる(仔犬をかまいすぎる)」と使ったりします。
ほかにも、お笑いでいうところの「イジリ」の意味で使うこともあります。分かりやすく例を挙げると「太郎君はクラスの人気者だからいっつもちょされてるんだわー」という感じで使います。同じ「ちょす」でも、ニュアンスが違った使い方がありますので覚えておくとよいでしょう。
女神さま
「ちょす」って、お茶目な雰囲気の方言よね。「ちょこっといじくる」というニュアンスかしら。
「ちょす」は北海道や東北の方言
「ちょす」は、北海道のほか、青森、秋田、山形、宮城など東北地方や新潟でも使われている方言です。意外に広範囲で使われていますが、それは青森や秋田などの東北地方から、北海道に移り住んだ人が数多く居たためです。もともと東北地方の方言である「ちょす」が北海道に持ち込まれ、それが北海道弁として今も残っているのだと考えられています。
女神さま
「ちょす」は、北海道だけの方言じゃないの。東北地方、新潟など広い範囲で、若い世代にも使われているわ。
「ちょす」の使い方の例
方言の意味は理解できても実際使うとなると、なかなか難しいものです。ここでは、「ちょす」の使い方を分かりやすく例文を使ってご紹介していきます。
「これ、誰かちょした?」
「これ、誰かちょした?」は、「これ、誰かさわった?」または「これ、誰かいじった?」という意味になります。どのようなシチュエーションで使われるかというと、自分のもの、または、自分の管轄のものが、前の状態と違っていた場合などに使います。
萌え袖ちゃん
あ! 私のぬいぐるみ達の並び方が違ってる。
これ、誰かちょした?(これ、誰かいじった?)
プロゲーマー君
ごめん! 可愛いから遊んじゃった……。
「やめて、私の物はちょすな!」
「やめて、私の物はちょすな!」は「やめて、私の物にさわらないで!」と言う意味です。「ちょす」に否定の「な」を付けると「さわるな!」「いじるな!」となります。勝手に自分の物にさわられたときなどに使います。子供を叱るときなどに「こら! ちょすな!!」と強い口調で使うことが多いようです。
プロゲーマー君
白状すると、机の上にあったサインペンも借りちゃった。
萌え袖ちゃん
やめて、私の物はちょすな!(私の物にさわらないで!)
女神さま
「ちょすな!」と、女の子が強く言っても可愛く聞こえちゃうのが魅力よね~。
「そんなにちょしたらダメだべさ。」
「そんなにちょしたらダメだべさ」は、「そんなにさわっちゃダメだよ」という意味で使われます。シチュエーションとしては、傷口をついついさわってしまうときに言われたりする言葉です。
プロゲーマー君
蚊に腕を刺されて痒くて、つい掻いちゃうんだよ。
(刺されたところを擦ってる状態)
萌え袖ちゃん
虫刺されは、そんなにちょしたらダメだべさ!
(虫刺されは、そんなにいじっちゃダメだよ!)
- 「ちょす」の意味は「さわる」、「いじる」
- 北海道や東北で広く使われている方言