阿頼耶識の意味とは?
日常の会話で聞くことのまずない「阿頼耶識」とは何でしょうか。
おそらく、ほとんどの人が読むことができないのではないでしょうか。
この単語の読み方は「あらやしき」です。
大乗仏教の言葉で「人類の持っている意識の中でも最も深い部分」つまり、潜在意識のことを表現しています。
一般的には人類皆同じ世界で共に生きているという認識がされています。
しかし、仏教の世界では1人に1つの宇宙そして時間があるという考えが一般的であり、人間の数だけ世界があると考えられています。
なぜ、1人に1つにそれぞれ世界があるのかは1人1人過去の行いが違うことが影響しています。阿頼耶識の中にはさまざまな「業力」と呼ばれるものが入っています。「業力」については後でご説明します。
その「業力」が人によって全く異なるため、1人1人に別の世界が与えられていると考えられています。
潜在意識の中に存在する「末那識」と「阿頼耶識」とは?
大乗仏教では、潜在意識と呼ばれる物の中に「阿頼耶識」と「末那識」があります。
2つの言葉に含まれる意味とは一体何でしょうか。人間の潜在意識について詳しく紐解いていきます。
末那識
潜在意識の1つである「末那識」は「まなしき」と読みます。
「執着する心」を表現した言葉です。
潜在意識の2つの言葉を例えるなら「末那識」は「店長」、「阿頼耶識」は「オーナー」と言う表現が分かりやすいのではないでしょうか。
店長の奥にはオーナーの存在があるように「末那識」の奥には「阿頼耶識」の存在があります。
阿頼耶識
先ほど「阿頼耶識」とは大乗仏教の言葉で「人類の持っている意識の中でも最も深い部分」とご紹介しましたが、「末那識」より深い部分にあるといわれる「阿頼耶識」という言葉の由来はなんでしょうか。
「阿頼耶=蔵」、「識=心」と言われており、阿頼耶識=「蔵の心」という意味を持っています。
では、「蔵の心」とは具体的に何を表現しているのでしょうか。
「蔵」とは「母屋」とは違い、人は住んでおらずお金や財産となるものを保管しておく場所となっています。
そのため、母屋で火事が起きたとしても土壁で出来ている「蔵」が燃えることなく、お金や財産となるものを守ってくれます。そして、そこからお金財産を持ちだし、母屋を再び立てることができます。
そのことから「蔵」と「母屋」の関係を、「阿頼耶識」と「本体である肉体」に当てはめ考え、たとえ肉体が死んでしまっても阿頼耶識はずっと永遠に残るということを表現しています。
このことから阿頼耶識は「かなり遠くの過去から果てしない未来へと流れていく、永遠の生命」を意味しています。
「阿頼耶識」が最深層部に位置する「八識」とは?
仏教の教えでは、人間の心を8つに分けた言葉が存在し、「八識」(はっしき)と呼ばれます。
「八識」には以下の8つがあります。
・眼識(げんしき)
・耳識(にしき)
・鼻識(びしき)
・舌識(ぜっしき)
・身識(しんしき)
・意識(いしき)
・末那識(まなしき)
・阿頼耶識(あらやしき)
この「八識」はさらに「表層心(感覚)」と「表層心(潜在意識)」、「深層心(潜在意識)」の3つに区分されます。
この3つの区分について、さらに詳しく解説していきます。
表層心 ( 感覚 )
表層心(感覚)は以下の5つと言われています。
名称 | 意味 |
眼識 | 物を見ることのできる心 |
耳識 | 音を聞くことのできる心 |
鼻識 | 匂いを感じることのできる心 |
舌識 | 味を感じることのできる心 |
身識 | 暑い寒いなど感じることのできる心 |
誰もが持っている5つの感覚ですが、この感覚はそれぞれ人によって感度が変わってきます。そのため、色の見え方が違ったりオーケストラ指揮者と普通の人とは音の聞こえ方が違ったりなど、必ず個人差がある感覚と言われています。
表層心 ( 顕在意識 )
先ほどご紹介した、「表層心(感覚)」は物を見たり、音を聞いたりすることはできるというものですが、取り入れた情報を記憶することや考えることが全くできません。
そこで登場するのが「表層心(感覚)」より、深い部分にある「意識」です。
「意識」は「表層心(感覚)」で取り入れた情報を整理したり思考したりでき、記憶することもできます。
深層心 ( 潜在意識 )
「阿頼耶識」や「末那識」は「意識」よりはるかに深い場所にある感覚と言われています。
また、阿頼耶識は本体である肉体がこの世からなくなった後でも消えることがなく、永遠に残るものだと考えられています。
「阿頼耶識」の中に潜む「業力」とは?
阿頼耶識の中には「業力」(ごうりき)と呼ばれるものが貯蓄されていると言われています。
業力は以下の3つに分類されています。
名称 | 意味 |
意業(いごう) | 心で感じたこと |
口業(くごう) | 口で発言したこと |
身業(しんごう) | 身体で行動したこと |
この3つの業力はもちろん1人1人違うものになっています。その結果、この業力を含む阿頼耶識は人によって全く違ったものになります。そのため、先ほど述べたように我々は同じ世界を生きているのではなく、1人1人が全く違う世界に生きていることを意味しています。
「阿頼耶識」にアクセスするってどういうこと?
人間の深い部分にある「阿頼耶識」ですが、実はアクセスすること可能と言われています。
自分自身の潜在意識にアクセスすることによって何が出来るのでしょうか。
阿頼耶識にアクセスすると願いが叶う!?
「阿頼耶識」へのアクセスは、自分の運命を変えるチャンスになります。
つまり、アクセスすることにより自分の叶えたい願いを叶えることができます。
なぜ、願いを叶えられるのでしょうか。それは、アクセスすることで先ほどご紹介した「業力」を操ることができるようになるからです。
その結果、思い描いた願いが叶うと言われています。
阿頼耶識は超意識にもアクセスできる!?
個人の中で最も深い部分と阿頼耶識にアクセスが可能になると「超意識」と呼ばれる集合的無意識にアクセスすることも可能になります。
「集合的無意識」とは国や民族、人種を超えて共通して存在する無意識であり、全人類を動かすほどの力が眠っていると言われています。ちなみに「個人的無意識」は、個人の記憶や体験に基づく無意識を意味します。
集合的無意識にアクセスすることが可能になると、さらに宇宙規模の意識「アカシックレコード」にもアクセスすることができます。
超意識にアクセスすることによりすべての夢が叶えられると言われています。
「阿頼耶識」にアクセスし、あなたも人生を書き換えてみませんか?
阿頼耶識は人間の中でも最も深い部分を示しています。その阿頼耶識は肉体が滅びても滅びることなく、受け継がれていくと言われています。
阿頼耶識中には「業力」が数多く収納されており、阿頼耶識にアクセスすることで「超意識」を変えることが容易にできます。つまり、アクセスをし未来を書き換え、新たな未来を作り出すことができます。
あなたも潜在意識である「阿頼耶識」にアクセスし、あなたの人生を書き換えてみませんか?
阿頼耶識のまとめ
- 阿頼耶識の読み方は「あらやしき」
- 「阿頼耶識」仏教用語で人間の最も深い部分の潜在意識で、「かなり遠くの過去から果てしない未来へと流れていく、永遠の生命」を意味する
- 阿頼耶識にアクセスすることで人生を書き換えられる