「日本の迷信・言い伝え」あなたはどのくらい知っている?
日本の迷信や言い伝えについてどれぐらい知っていますか?この日本には数え切れない迷信や言い伝えがあり、地域によっても様々な特色があります。
この記事では、昔からの迷信や言い伝えについて、51個ご紹介します。
そもそも迷信・言い伝えの意味とは?
そもそも迷信・言い伝えの意味とは、何でしょうか。
迷信は、根拠のないものだけれど信じ続けられているものです。
言い伝えは、この日本ではるか昔から伝わってきているものです。
有名な「日本の迷信・言い伝え」51選!
有名な「日本の迷信・言い伝え」51選をご紹介します。
聞いたことあるというものや、聞いたことあるけど意味までは知らなかったというものもあるはずですよ。
縁起のよい「日本の迷信・言い伝え」一覧
縁起のよい「日本の迷信・言い伝え」一覧です。11個、ご紹介します。
縁起のよい「日本の迷信・言い伝え」1. 霊柩車を見かけると厄を持って行ってくれる
人の死が怖いものではないことを伝えると同時に、自分自身の厄を持って行ってもらい、きちんと故人を送り出そうということから生まれたものです。
縁起のよい「日本の迷信・言い伝え」2. 耳たぶが大きい人はお金持ちになる
これは「福耳」といわれて、現代にもよく伝わっています。これは、釈迦が理想の外見として伝えた「三十二相八十種好」にも記されており、この中にも福耳の記述があります。また、七福神の恵比寿様や大黒天様も福耳を持ちます。
縁起のよい「日本の迷信・言い伝え」3. 流れ星が消えるまでに願いごとを3回唱えるとその願いが叶う
流れ星の光は、神様が天にある扉を開いた合図で、この世を見てくださっていると伝えられています。神様がこちらを見てくださっている間に、願いごとを唱えるとその願いごとを聞いてくださると考えられていました。
縁起のよい「日本の迷信・言い伝え」4. 一富士二鷹三茄子
初夢にこれらを見ると幸運に恵まれると考えられています。富士山は古くから神聖なものとして崇められており、富士山を主とした宗教「富士講」なるものが存在しました。その宗教団体の拠点の一つに、駒込富士神社があり、その周辺の鷹匠屋敷、駒込地域の名産である茄子を合わせて、縁起物とされるようになりました。
縁起のよい「日本の迷信・言い伝え」5. 四つ葉のクローバーを見つけると幸運が訪れる
現代も昔も、三つ葉のクローバーはよく見ることができるものの、四つ葉やそれ以上のクローバーとなると、希少価値が高いものです。また、日本でキリスト教が黙認され始めたのは、江戸時代の初代将軍徳川家康の時代です。その頃からクローバーは十字架にも似ていて、神聖なものとされてきました。
縁起のよい「日本の迷信・言い伝え」6. ヘビの抜け殻を財布に入れておくと金運アップする
ヘビは、七福神の弁財天様の使いだとされ、脱皮をする生き物ということから「再生」を意味するものと伝えられています。お金が無くなっても、また再生されるという考えです。現代においても、金運アップをイメージした、ヘビ柄やヘビ模様の財布が流通していますね。
縁起のよい「日本の迷信・言い伝え」7. 茶柱が立つと吉兆
茶柱が立つとは、茶葉の中に混ざった茶の茎部分が、茶碗の中で柱のように縦に浮いている状態を指します。この現象は高級なお茶には見られません。そこで、駿河のお茶屋商人が、高級茶に限らずとも美味しく飲めることをアピールし、茶柱は吉兆の知らせ・縁起が良いと言ったことで、現代まで言い伝えられています。
縁起のよい「日本の迷信・言い伝え」8. 初物を食べると長生きする
初物とは、その季節に初めて採れた農作物のことです。これらを食べると、75日長く生きれると言い伝えられています。江戸時代には、死刑囚の最後の食事として本人が望むものを与える習わしがありました。ある死刑囚が季節外れの農作物を選んだことで、執行までその季節が来るまで待ったことから、75日生き延びたと言われています。
縁起のよい「日本の迷信・言い伝え」9. 朝に蜘蛛を見る
日が照る朝=縁起が良いとされるため、その際に見たものは虫でも縁起が良いものと位置づけられます。また、蜘蛛は神様のお使いだという話もあります。
縁起のよい「日本の迷信・言い伝え」10. 白ヘビを見る
由来は、白ヘビが神聖なものだからとされています。また、白ヘビは珍しく、中々出会うことがありません。そのため、見かけた際は吉兆のしるしとも言われていました。
縁起のよい「日本の迷信・言い伝え」11. 自宅につばめが巣を作る
つばめは田畑の害虫を食べてくれる益鳥で、農耕民族だった昔の日本人には、馴染み深い鳥です。自宅につばめが巣を作ることは、結果的に商売繁盛や家内安全などに繋がるため、人々はつばめの子育てを見守るようにしてきました。
縁起のよい「日本の迷信・言い伝え」12. えくぼのある人
神様は赤ちゃんが生まれてくる前に、お気に入りの子を見つけては、可愛いという気持ちでほっぺたを押すとされます。それがえくぼだと言われており、「神様の指の跡」と伝えられてきました。
縁起の悪い「日本の迷信・言い伝え」一覧
縁起の悪い「日本の迷信・言い伝え」を一覧で10個、ご紹介します。
縁起の悪い「日本の迷信・言い伝え」1. 夜に爪を切ると親の死に目に会えない
こう言われるようになったのは、電気が普及していないこと、医療技術が発展していないことにあります。暗い部屋で刃物を持つと見誤ってケガをし、急な親の死に駆け付けられないと言われ、小さなケガでも、死に繋がることもあると伝えられました。また、語呂合わせで夜爪=世詰めで、寿命が縮まるという話もあります。
縁起の悪い「日本の迷信・言い伝え」2. 靴下を履いたまま寝るといけない
死者に履かせる白足袋に由来します。靴下をはいて寝るのは、死者のみだと伝えられており、こうして寝ることは死を近づけると言われていました。実際に足裏は、熱を放出させる箇所でもあるため、寝る際に靴下を履くことは体にとっても負担となります。
縁起の悪い「日本の迷信・言い伝え」3. 北枕で寝てはいけない
釈迦が亡くなった時に頭を北にしていたことから、北枕は死者を寝かせる際に用いる方角だとされてきました。インドでは釈迦が亡くなったことに対して、彼がこの世での修行を終えて、極楽浄土へ行ったことで労いの気持ちを持ち、北枕を縁起が良いと捉えます。しかし、日本では死者がする向きであることから、縁起が悪いとします。
縁起の悪い「日本の迷信・言い伝え」4. しゃっくりが100回出ると死ぬ
医療技術が発展していなかった昔の日本では、しゃっくりの現象がどのような経緯で起こっているものなのか、理解されていませんでした。そのため、摩訶不思議な現象として「死ぬほど怖いもの」とされました。
縁起の悪い「日本の迷信・言い伝え」5. 写真に取られると魂を吸われる
日本にカメラが入ってきたのは、1843年(天保14年)江戸時代のことです。しかし、実際に撮影が出来たのは1857年(安政4年)のことで、当時の日本人から見れば初めて見るため、「怖いもの」という思いあったのでしょう。箱型の撮影機材に、魂を取られると考えられたのです。
縁起の悪い「日本の迷信・言い伝え」6. 箸と箸で食べ物を渡し合わない
これは亡くなった人の火葬に由来します。火葬後は親族揃ってお骨を拾いますが、骨壺に入れるまで、お骨を箸と箸で渡し合って最後の人が骨壺に納めていきます。このことから箸と箸で食べ物を渡し合うことは、お骨を拾うことに連想されるため、縁起が悪いとされています。
縁起の悪い「日本の迷信・言い伝え」7. 箸を立ててはならない
葬儀の際、大きく盛った白米に箸を真っ直ぐ立てて死者に供える「枕飯」に由来します。これを連想させるために縁起が悪いとされ、子どもの食育の際にも、親が子へ縁起が悪いことを伝える風習がありますね。
縁起の悪い「日本の迷信・言い伝え」8. 黒猫が前を横切ると縁起が悪い
江戸時代の日本では黒猫をからす猫といい、また、からすを飼うと肺結核が治ると言い伝えられていました。そのため、この迷信は、明治時代以降の西洋文化が入ってきた後に、広まったとされます。
縁起の悪い「日本の迷信・言い伝え」9. 洗濯物を夜に干してはいけない
古くは死者の着物を夜に干しておく習わしがありました。それを連想させるため、生きている人の洗濯物を夜に干すことは縁起が悪いとされていました。
縁起の悪い「日本の迷信・言い伝え」10. 夜の蜘蛛を見る
暗い夜=縁起が悪いとされるため、そこで見た虫も縁起が悪いものとされました。また、夜の蜘蛛は泥棒蜘蛛だとも言われます。
怖い「日本の迷信・言い伝え」一覧
怖い「日本の迷信・言い伝え」を一覧で15個、ご紹介します。
怖い「日本の迷信・言い伝え」1. 霊柩車の前では親指を隠す
死者の霊は、親指の爪と皮膚の間から入ってくると伝えられています。亡くなって間もない故人の魂は、すぐには天に昇らないと考えられており、霊柩車を見かけると親指から乗り移られると言われていました。
怖い「日本の迷信・言い伝え」2. 一晩置いたお茶は飲んではいけない
お茶にはたんぱく質が含まれるため、冷蔵保存の技術が無かった時代では、すぐに腐ってしまいました。食中毒などの食事を介する病気が多かった時代で、このような知識は信じられていました。お茶は酸化しやすい飲み物であるため、現代でもお茶を淹れる際は、一回に飲む量を淹れるようにしましょう。
怖い「日本の迷信・言い伝え」3. 食事直後に横になると牛になる
食事直後に食卓の前で寝転がることは、行儀が悪いとされていたため、それを注意するために伝えられてきたものとされていてます。現代においても、食後すぐに横になると体にとっても良くないことが分かっていますね。
怖い「日本の迷信・言い伝え」4. 夜に口笛を吹くとヘビが出る
人身売買が横行していた時代、その売人たちは口笛を使って暗闇の中で合図をしていたようです。そのため、夜に口笛を吹くと、売人が仲間と勘違いをして近づいてきてしまうという危惧から、子どもたちに夜に口笛を吹くことは、ヘビやおばけがやってくると教えていたとされます。
怖い「日本の迷信・言い伝え」5. 双子の妊婦は畜生腹
双子をめぐる言い伝えは世界中にありますが、古くの日本では、「一度に何人もの子を生むことは動物と一緒だ」などと言われていました。双子の卵に対しても、食べると双子が生まれると言われて食すことを避ける風習がありました。
怖い「日本の迷信・言い伝え」6. 丙午生まれの女性は家族を苦しめる
江戸初期、江戸の本郷という町に丙午(ひのえうま)生まれの女性、八百屋お七と呼ばれる18歳の女性がいました。恋人と会いたい一心で放火事件を起こし、その後火刑に処されたことがこの迷信の始まりです。実際に昭和後期まで社会的影響を及ぼし、1965年(昭和40年)に法務省山形地方法務局が主催となった「ひのえうま追放運動」が発表されました。
怖い「日本の迷信・言い伝え」7. 嘘をつくと閻魔大王様に舌を抜かれる
子どもが嘘を付かないように、正直に生きるようにという教育の中で言われていたものです。現代にも伝えられていますね。
怖い「日本の迷信・言い伝え」8. 鏡が割れると不吉なことが起こる
昔の人は鏡の仕組みが理解できず、不思議な力が自分を映し出されているとし、神秘性を信じていました。そのようなものが割れてしまっては、不吉なことが起こると言い伝えられていました。
怖い「日本の迷信・言い伝え」9. 風邪は人に移すと治る
実際のところ風邪の潜伏期間は3~7日のため、移したとされる人が治ったころに、移されたとされる人が引きます。そのため、理にかなった言い伝えですが、昔の人々が風邪の情報をここまで知っていないとされます。
怖い「日本の迷信・言い伝え」10. 茶碗を叩くと餓鬼が集まる
餓鬼(がき)は仏教用語で、餓鬼道に落ちた死者を意味します。子どもたちの教育として、お茶碗を叩くことは行儀が悪いと教えるために、このような言い伝えが広まったとされます。
怖い「日本の迷信・言い伝え」11. 夜に新品の靴を履いてはいけない
街灯のない時代、夜に新品の靴を履いて家を出るのは、死者のみとされていました。そのため、不吉なものとされ、言い伝えられています。
怖い「日本の迷信・言い伝え」12. 緑青は猛毒である
昭和時代まで、銅がさびて青緑色になる現象を猛毒だと言い伝えられてきました(緑青:ろくしょう)。昭和時代の小学校の教科書にも、そのような記載があり、1981年から3年間で国が動物実験を行った結果、無害認定が出されました。
怖い「日本の迷信・言い伝え」13. からすが夜に鳴くと人が死ぬ
昔は人が亡くなって葬儀が終わると、山に土葬をしていました。儀式が終わった後、一汁三菜のお膳をお供えしていました。賢いからすは夜に山に行くと人もおらず、その食べ物が食べられることを知っていたため、このように伝えられてきました。
怖い「日本の迷信・言い伝え」14. 帽子を被るとハゲる
明治時代に西洋の服装が取り入れられた後、伝わったものです。ハットを被る貴族たちが増え、頭の蒸れがハゲに繋がると言われていました。現在の医学では根拠がないとされています。
怖い「日本の迷信・言い伝え」15. 天ぷらとすいかの食べ合わせは悪い
天ぷらの油っぽさは、すいかのような瑞々しさを欲するようになります。そこで、すいかを食べ過ぎた結果、お腹が冷えて下痢を引き起こすと注意喚起で広まったとされます。