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- 1時候の挨拶とは?
- 1.1季節の言葉や季語を使用する
- 1.2「時候の挨拶」は漢語調と口語調がある
- 2基本的な手紙の書き方
- 2.1手紙の書き出しは「時候の挨拶」や「季節の挨拶」
- 2.2末文は「結びの挨拶」で締める
- 3月ごとの「時候の挨拶」や「季節の挨拶」
- 3.11月に書く手紙の時候の挨拶と結びの挨拶例文
- 3.22月に書く手紙の時候の挨拶と結びの挨拶例文
- 3.33月に書く手紙の時候の挨拶と結びの挨拶例文
- 3.44月に書く手紙の時候の挨拶と結びの挨拶例文
- 3.55月に書く手紙の時候の挨拶と結びの挨拶例文
- 3.66月に書く手紙の時候の挨拶と結びの挨拶例文
- 3.77月に書く手紙の時候の挨拶と結びの挨拶例文
- 3.88月に書く手紙の時候の挨拶と結びの挨拶例文
- 3.99月に書く手紙の時候の挨拶と結びの挨拶例文
- 3.1010月に書く手紙の時候の挨拶と結びの挨拶例文
- 3.1111月に書く手紙の時候の挨拶と結びの挨拶例文
- 3.1212月に書く手紙の時候の挨拶と結びの挨拶例文
- 4時候の挨拶を使った手紙の例文
- 4.1ビジネス文章の例文
- 4.2お礼状の例文
時候の挨拶とは?
時候の挨拶とはお手紙やメールなどを相手に送る際に、「拝啓」などの頭語に続いて「時期・季節・天候」について書き添える文章です。別名で「時節の句」とも呼ばれます。
それでは、日本独特の礼儀文化の1つでもある時候の挨拶について、詳しくご紹介していきます。
季節の言葉や季語を使用する
時候の挨拶には、季節の言葉や季語を使用するのが基本です。
日本は春・夏・秋・冬と四季折々の景色や情緒があり、その時期によって季節を感じさせる特徴的な天候・草花などがあります。時候の挨拶では、そのような季節感を文章に織り込みます。
「時候の挨拶」は漢語調と口語調がある
時候の挨拶には、「~の候」の形の漢語調と、「~今日このごろです」といった口語調の2種類があります。
漢語調を使った時節の句は硬いイメージになるため、ビジネスや年上の相手に送る手紙・メールの書き出しに適しています。
口語調での時節の句は柔らかいイメージを与えるので、親しい友人・知人や家族・親族などへ送る手紙・メールに最適です。
どちらも季節の言葉を盛り込んだ挨拶文ですが、どちらの口調を使うかによって手紙の印象がガラリと変わるので、シーン別に使い分けるのがオススメです。
基本的な手紙の書き方
手紙を書く時には、ビジネスレターでもお礼状でも、「前文」「主文」「末文」の3つで構成するのが基本的な書き方のルールです。
- 【前文】頭語や時候の挨拶といった季節の挨拶に加え、「日頃は大変お世話になっております。」といった感謝の挨拶を含めます。
- 【主文】今回手紙を書いた理由や手紙で聞きたいこと・伝えたいことなど用向きを書きます。
- 【末文】「末筆ながらご一同様にくれぐれもよろしく申し上げてください。」というような結びの言葉や、「敬具」などの結語を書き添えます。
手紙の書き出しは「時候の挨拶」や「季節の挨拶」
手紙は、「時候の挨拶」や「季節の挨拶」から書き出し始めます。突然、主文の用件から始まるのは失礼にあたりますので、まずは前置きとして挨拶から入るのが手紙のマナーです。
季節の言葉を織り込んだ時節の句から始まる手紙は、教養に溢れているだけでなく、相手に気持ちよく手紙を読み進めてもらえる効果があります。
末文は「結びの挨拶」で締める
末文では必ず「結びの挨拶」で締めるようにしましょう。
結びの挨拶では、手紙を送る相手への心配りを示す大切な箇所で、時候の挨拶を同じように重要なポイントとなります。
「ご健康にはくれぐれもお気を付けください。」などの言葉を手紙の最後に添えることで、相手への心証を良くしたり、気持ち良く読み終えてもらえたりする効果もあります。手紙を書く際には、結びの挨拶も忘れずに書き添えましょう。
月ごとの「時候の挨拶」や「季節の挨拶」
1月から12月までの時候の挨拶や季節の挨拶を、書き出しや結びの挨拶も含めて例文でご紹介します。
ご紹介する以外にもさまざまな表現があるので、気になる方は「月ごとの時候の挨拶」の記事も合わせてご覧ください。
1月に書く手紙の時候の挨拶と結びの挨拶例文
拝啓
新春の候、平素は格別のご高配を賜り、厚く御礼申し上げます。
…
ご健康にはくれぐれもお気を付けください。
敬具
2月に書く手紙の時候の挨拶と結びの挨拶例文
拝啓
寒のもどりで寒さの厳しいこの頃ですが、いかがお過ごしでしょうか。
平素はひとかたならぬお心遣いを賜り、ありがとうございます。
…
ご返事お待ち申し上げております。
敬具
3月に書く手紙の時候の挨拶と結びの挨拶例文
拝啓
浅春のみぎり、平素は格別のご厚誼にあずかり、厚く御礼申し上げます。
…
近日中にお目にかかって申し上げます。
敬具
4月に書く手紙の時候の挨拶と結びの挨拶例文
拝啓
春風が心地よいこの頃です。
花冷えの時期でございますが、お変わりなくお過ごしでしょうか。
日頃は格別のご厚情をいただき、ありがたく御礼申し上げます。
…
末筆ながらご一同様にくれぐれもよろしく申し上げてください。
敬具
5月に書く手紙の時候の挨拶と結びの挨拶例文
拝啓
暮春の候、平素は格別のお心遣いをいただき、厚く御礼申し上げます。
…
乱筆お許しください。
敬具
6月に書く手紙の時候の挨拶と結びの挨拶例文
拝啓
初夏のさわやかな風に乗って、くちなしの甘い香りが漂ってくる季節となりましたが、つつがなくお過ごしのことと存じます。
毎々格別のお心配りを賜り、厚く御礼申し上げます。
…
皆様のご健康とご活躍をお祈り申し上げます。
敬具
7月に書く手紙の時候の挨拶と結びの挨拶例文
拝啓
酷暑の候、平素はひとかたならぬご高配を賜り、厚く御礼申し上げます。
…
引き続き倍旧のご厚情を賜りたく、切にお願い申し上げます。
敬具
8月に書く手紙の時候の挨拶と結びの挨拶例文
拝啓
暦のうえでは秋であるものの、まだまだ厳しい暑さが続いております。
いかがお過ごしでしょうか。
平素は格別のご厚誼にあずかり、厚く御礼申し上げます。
…
ご健康にはくれぐれもお気を付けください。
敬具
9月に書く手紙の時候の挨拶と結びの挨拶例文
拝啓
仲秋の候、毎々格別のご高配を賜り、厚く御礼申し上げます。
…
奥様へよろしくお伝えください。
敬具
10月に書く手紙の時候の挨拶と結びの挨拶例文
拝啓
日ごと秋が深まり、木々の葉もすっかり色づいてまいりました。
皆様におかれましては、ますますご活躍のこととお慶び申し上げます。
また、平素は格別のご高配を賜り、厚く御礼申し上げます。
…
お元気でご活躍ください。
敬具
11月に書く手紙の時候の挨拶と結びの挨拶例文
拝啓
菊花の候、平素はひとかたならぬ御愛顧を賜り、ありがとうございます。
…
今後ともご指導、ご鞭撻を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。
敬具
12月に書く手紙の時候の挨拶と結びの挨拶例文
拝啓
今年も残りわずかとなりました。
皆様におかれましては、何かとお忙しくお過ごしのことと存じます。
いつも大変お世話になり、誠にありがとうございます。
…
時節柄くれぐれもご自愛くださいませ。
敬具
時候の挨拶を使った手紙の例文
時候の挨拶を使った手紙の例文を、「ビジネス文章の例文」「お礼状の例文」の2パターンでご紹介します。
ビジネス文章の例文
拝啓
炎暑の候、貴社ますますご盛栄のこととお慶び申し上げます。
平素は格別のお引き立てを賜り、ありがたく厚く御礼申し上げます。
先日はお忙しい中ご来訪いただき、誠にありがとうございます。
遠路お越しいただきましたのに、お茶もお出しできず失礼いたしました。
弊社社員へお預けくださいました調査資料、拝見いたしました。
ご協力に心より感謝申し上げます。
次回打ち合わせの際に、詳しくお話を詰めさせていただきたく存じます。
末筆ではございますが、暑さ厳しき折、
皆さまくれぐれもご自愛くださいますようお祈り申し上げます。
今後とも、よろしくお願い致します。
敬具
お礼状の例文
拝啓
今年も残りわずかとなりました。
皆様におかれましては、何かとお忙しくお過ごしのことと存じます。
いつも大変お世話になり、誠にありがとうございます。
先日は結構なお品を頂戴いたしまして、誠にありがとうございました。
お心遣いに、厚くお礼申し上げます。
家族で賞味させていただきました。
皆、大変喜んでおります。
最近はすっかりご無沙汰しておりますこと、大変申し訳ございません。
どうぞ今後とも変わらぬお付き合いのほど、よろしくお願いいたします。
まずは略儀ながら、書面をもってお礼にかえさせていただきます。
時節柄、お体ご自愛くださいませ。
まずはお礼まで。
敬具
時候の挨拶の季節・月ごとの書き方のまとめ
- 時候の挨拶は日本独特の礼儀文で、季節感を織り込む。
- 手紙は「前文」「主文」「末文」の順に3つから構成するのが基本である。
- 末文では必ず結びの挨拶で締め、気持ち良く読み終えてもらえる心配りをする。