虚栄心の強い人とは?
虚栄心の強い人とは、自分を偽り大きく見せることで自分の欲求を満たす人で、一言でいえば「見栄っ張り」の強い人のことです。周囲を見渡して「見栄っ張りだな」と感じる人はいませんか?「自分は見栄っ張りかも」と自覚している人もいるでしょう。ただし、多かれ少なかれ見栄は誰でも持っているものです。見栄から自己成長に繋がることもあるので、必ずしも見栄が悪いものとは限りません。
ここで言う虚栄心が強い人とは、自覚あるなしに関わらず見栄が強過ぎ真実を曲げて行動するため、周囲が戸惑い人間関係に弊害が起こりやすい人を指します。一種の「人に良く見られたい病気」ともいえるでしょう。
虚栄心と自尊心(セルフエスティーム)の違い
虚栄心と自尊心は、明らかに大きな違いがあります。漢字の意味を考えるとわかりやすいですね。「虚=実が伴わない」なので、虚栄心とは自分を偽って自分を良く見せる心です。それに対し自尊心とは、自分の存在を認め知識や技術など自分に自信がある心のことです。
つまり、虚栄心は外に向けられた嘘のアピールを意味し一般的に否定的な意味に捉えられますが、自尊心は自分に向けられた自己肯定の感情です。虚栄心と自尊心は相反する関係といえるでしょう。
虚栄心の強い人の陥る心理とは?
この項目では、虚栄心の強い人の代表的な心理状態をご紹介しましょう。
- 見栄っ張り
- 自己評価が高い
- プライドが高い
- 自己否定が強い
- コンプレックス
虚栄心と嘘と自己顕示欲の違い
虚栄心とよく似た言葉に自己顕示欲がありますね。この2つの関係を見てみましょう。
自己顕示欲とは、人間が持つ自然欲求の一つといわれています。人が誰一人逃れることのできない欲求に、食欲と睡眠欲、性欲がありますが、その次に避けることができない欲求の一つが「人に認められたい欲求」つまり自己顕示欲です。自己顕示欲自体はだれでも起こりうる欲求で、嘘を持ち出さない限りそれほど問題ではありません。
しかし、過去の環境や自分の存在を低く見られる現実の中で自己顕示欲が強くなると、嘘の自慢話や嘘で塗り固められた行動をしだす人もいます。このように自己顕示欲を満たすために嘘が織り込まれると、「虚栄心が強い人」と表現されます。嘘を嘘でごまかして収拾がつかなくなると、周囲からますます顰蹙を買うようになりますね。どれが本当の自分かわからなくなることもあり、決して幸せとはいえない状況です。
虚栄心の強い男の特徴と心理
虚栄心の強い男性はプライドの塊といえるでしょう。明らかに高級とわかるブランド物の車や腕時計を身につけ、周囲に誇示します。また、仕事の肩書きに執着し、自己紹介で肩書きを最初にアピールする男性も虚栄心が強いタイプです。仕事に対しても、「自分の契約で業績が上がっている」と公言する人は、虚栄心の強い人といえます。
これらのことから、虚栄心の強い男性は見栄っ張りで自己顕示欲が強く、いつも人よりも優位に立ちたい人といえるでしょう。
虚栄心の強い女の特徴と心理
虚栄心の強い女性は、ブランド物のファッションやバッグにこだわる人が多いです。また、宝石を身につけたり所有する別荘や豪華な食卓の自慢話をしたりして裕福アピールをする女性も虚栄心が強い傾向にあります。その他にも、自分の博識ぶりをアピールしたり会話の中で英語を頻繁に交えたり、また主人の会社での肩書きを自慢する人も、虚栄心が見え隠れします。
つまり、自分が話題の中心にいることや他人と比較して優越感に浸ることで満足するタイプです。つまりマウントをとりたがる女性といえますね。また、意外に思われますが人に嫌われることや自分が傷つくことに怖れをなす人でもあります。
身近にいる虚栄心の強い人との付き合い方
虚栄心の強い人との付き合い方で大事なのは、相手の言葉に反応して張り合わないことです。虚栄心の強い人は否定されたりプライドが傷付けられたりすると、相手を傷つける言葉で攻撃することもありますので、当たり障りのない会話で対応しましょう。
また、虚栄心の強い人の良いところを探して褒めるなど、自分に自信を持たせるように努力してみてください。それでも改善されず、相手の虚栄心をうざいと感じたりストレスを感じたりする場合は、相手と一定の距離を置くことをおすすめします。虚栄心の強い人との接点を避けることは、自分のストレスを緩和するだけでなく、虚栄心の強い人に気付かせる行為ともいえるでしょう。
虚栄心の克服方法
人は変わろうと思ったら、努力次第で変わることができます。まず、人の心が自分から離れやすいと感じた人は、虚栄心が強いためと気が付くことが大事です。そして次のことに努力してみてください。
自分に自信を持つことが大事です。だれでも長所と短所がありますので自分を冷静に見つめ、自分の長所と短所をしっかりと認めましょう。
自分に虚栄心があるのか自分で診断するのは難しいです。また、プライドの高さが災いになっていることがあります。この場合、信用の置ける友人や上司に相談することをおすすめします。人に相談することは、自分では見えない性格を診断してもらえるしプライドを捨てる訓練にもなります。ただし、人格を否定する言葉を吐く人を避けるなど相談する人選は慎重に行いましょう。