よしこ
妻
ペットを失くしたあとに心身が不調になる人というのは昔は珍しかったのかしら。
それまでは「ペットロス」という言葉を必要とするシーンがほとんどなかったのかもね。
「ペットロス」とは
「ペットロス」とは、家族の一員として大切にしてきたペットを失うことにより、大きな悲しみとともに精神や肉体に変調をきたすことです。
「ペットロス症候群」と言う場合もあります。
昔はペットはあくまでも動物として扱われていましたが、時代が進むに従って家族の一員と認識されるようになりました。
それに伴い、「ペットロス」になる人も増加してきたのです。ペットがいなくなる=自分の子どもや兄弟がいなくなるということなので、当然のなりゆきと言えるかもしれません。
ある調査(※)によると、老齢犬を飼っていた飼い主の約45%が、ペットが亡くなったときに、不眠や食欲不振などの肉体的な不調があったと答えています。
妻
「ただ動物が死んだだけなのに」なんて心無いことを言う人もいるわね。
でも、彼らは大切な家族。
家族を失ったら、悲しくていつも通りでいられないのは当然よ。
「ペットロス」の症状や心理状況
子供
10年飼ってた猫の「シロ」が死んじゃったときは本当につらかったなぁ…。
眠れないし何もする気が起きなくて、1週間も学校休んじゃった。
ペットを失うというのは、亡くなるだけでなく、行方不明ややむを得ない事情で誰かに譲渡した場合なども含みます。
ペットを失う理由はさまざまですが、どのようなケースでも「ペットロス」になり得ます。
ここでは、「ペットロス」の身体的・精神的症状と心理状況を見ていきます。
身体的な症状
「ペットロス」の主な身体的な症状には、以下のようなものがあります。
ペットを失くしたあとに大きな悲しみとともに身体的な不調を感じたら、「ペットロス」の可能性が高いです。
ペットロスによる身体的症状
- 不眠など睡眠障害
- 涙が止まらない
- めまい
- 全身がだるい
- 頭痛
よしえママ
子どものように育てていた柴犬が事故で亡くなったときは悲しくてずっとふさぎ込んでしまってね。
気付いたら体中にじんましんが出ていて、病院に行ったら「ペットロス」じゃないかって言われたよ。
精神的な症状・心理状況
「ペットロス」で多いのが、精神的な不調です。
ここでは、代表的な精神的症状、心理状況を挙げてみます。
ペットロスによる精神的症状・心理状況
- 集中できない
- 何事に対してもやる気が出ない
- ペットが死んだのを自分のせいだと思い、自分を責める
- 悲観的になる
- ささいなことでパニック状態になる
- 自分は1人だと思いこむ
ペットを可愛がっていた人が、ペットを失くした直後に上記の精神状態になるのは通常のペットロスの反応といえます。
しかし、2ヶ月以上続いている場合はうつの可能性がありますので、早急に病院で受診しましょう。
hasumiさん
今まで通りの生活が営めなくなったり、心身に少しでも違和感を感じたり…。
そんなときはためらわずに病院へ行ってね。
今から20年くらい前に少子高齢化が始まって、ペットを家族の一員として愛情をかけて育てる人が増えたの。
同じ頃、日本に「ペットロス」という言葉が入ってきたのよ。