社会不適合者の意味とは?
社会不適合者の意味とは、他人に合わせることが出来ないということです。会話ができなかったり、その場の空気が読めなかったり、他者からは読み取れない行動を起こしたりなどが当てはまります。
ただし、この社会不適合者と言うのは、海外ではあまり見ない表現です。日本特有の考え方とも言えます。
以下に、社会不適合者とはどんな特徴があるのか、その原因には一体どんなものがあるのかなどを解説します。
社会不適合者になる3つの原因
社会不適合者になる原因は、いくつか種類がありますが、その中でもこれが原因と言えるものを3つご紹介します。
自分に自信がない
自分に自信がないということが、社会不適合者の原因になりえます。自信のなさはコミュニケーション能力に影響を及ぼします。
挨拶は人間関係を円滑にするためには必須ですが、社会不適合者の多くは、恥ずかしさや不信感などから、ほかの人なら簡単に行えるであろう挨拶が出来ない人も多いのです。子供のうちはまだ良いですが、社会人になってからも挨拶が出来ないとなると、それだけで人間的にはマイナスの評価が付けられます。
過剰な自信は禁物ですが、社会不適合者になるきっかけは、自信のなさが少なからず影響しています。
他人を信用できない
他人を信用できないのも、社会不適合者の原因の一つと言われています。他人を信頼できなければ、相手に不信感が募り、円滑なコミュニケーションを築けなくなります。友達を作ろうとしても、他人を信じられないために、自然と距離が生まれてしまいます。
たとえ、言葉で不信感を出さなかったとしても、素振りや視線などで、周囲にも伝わってしまいます。そうなると、相手との距離はますます遠ざかるでしょう。他人を信用できなくなった理由を探し、むやみに人を疑わないようにすることが大切です。
発達障害などの病気
社会不適合者になる要因のひとつに、発達障害が潜んでいるケースもあります。
発達障害とは先天的な脳の機能の偏りにより、得意・不得意の差がはげしく「発達のでこぼこ」と表現されることもあります。
たとえば、自閉症スペクトラム(ASD)では
・こだわりが強く、融通がきかない
・場の空気を察するのが苦手(人の言葉の裏が読み取れない)
・感覚(嗅覚や聴覚など)の過敏さ・または鈍感さ
などが特徴でみられます。この特徴によって、周囲のひとからは「気難しくて扱いづらい人」「何を考えてるのかわからない人」と見られがちになり、なかなか円滑なコミュニーケーションが図れません。そのため社会不適合者と言われたり、就職しても馴染めずにすぐに退職してしまって「自分は社会不適合者だ」とスティグマを貼ってしまったりします。
しかし、思考・行動パターンを自分自身や周囲の人が気付き、対処したり変えていこうと努めたりすることで、本人も周りも過ごしやすくなるケースもあります。環境調整も鍵となります。
社会不適合者の5つの特徴
社会不適合者の5つの特徴は、以下に解説しますが、当てはまっていることがあっても、すぐに社会不適合者と決めつけるのは早計です。
まずは、どの特徴が自分に当てはまるかを考えてから、本当に社会不適合者なのかを確認する必要があります。
上手に会話できない
上手に会話できないというのも、社会不適合者の特徴の一つとして挙げられます。人見知りが原因のこともありますが、人に話しかけられた場合であっても、何と言って返せば良いのかがわからないため、会話が続きません。「こんな返事をして変に思われないか」などと自意識が邪魔をする場合と、他人にさほど興味が持てない場合があるためです。
会話が続かないのはもちろんですが、会話自体が成り立ちません。そのため、相手からは「返事が返ってこない人」と思われることもあります。
周りの空気が読めない
周りの空気が読めないのも、社会不適合者の特徴です。仕事ではその傾向が顕著に現れますが、空気が読めないので、協調性が欠けていると思われてしまいます。他人からしてみれば、何をやってるの?と不審がられるような行動を取ることもあります。
突然奇妙な行動を取ってしまって、仕事仲間や恋人などをびっくりさせてしまうことがあるでしょう。
自分以外の人が嫌い
自分以外の人を嫌いになるのも、社会不適合者の特徴の一つです。他人が嫌いであるということは、相手を受け入れられないということでもあります。人が嫌いな反面、自分の事は大好きなので、仕事が続かないことがあっても、その理由は自分ではなく他人にあると思い込みがちです。
時間にルーズ
時間にルーズなのも、社会不適合者の特徴と言ってよいでしょう。待ち合わせの時間に送れることは、プライベートでも仕事でも、相手に不快感を与えます。しかし、社会不適合者の人は、自分が時間を守らないことで相手にどれだけの損失を与えるかを理解しません。
そもそもが、時間を守るという考え自体を持っていないことが多く、いつも自分時間で動きます。
協調性に欠ける
協調性に欠けるというのも、社会不適合者の特徴です。相手と合わせることが出来ないため、皆で何かを作り上げることを苦手とします。皆が一つのことに夢中になっているのに、自分だけは蚊帳の外という状態です。
一人だけ違う行動を取ることで、目的の物が作れないこともあります。協調性がないということは、周りから見るとはた迷惑な行為でもあります。
社会不適合者になる原因と特徴
- 社会不適合者とは、日本特有の概念の一つ
- 社会不適合者になる原因は、自分の考え方にある
- 社会不適合者の特徴の多くは、他人のことを考えられないこと