運命の輪の基本的な意味
・リーディングのキーワード
タロットの大アルカナ10番目の「運命の輪(ウィールオブフォーチュン)」はカードのタイトル通り、運命的な出来事や運気を示しています。リーディングの際の基本的なキーワードは次のようになります。
- 突然のラッキー(アンラッキー)な出来事
- ビッグチャンスの到来
- 人生の転機や節目(進学・結婚・死別など)の訪れ
- これまで順調(あるいは困難)だった状況が変化する
- 停滞していた状況が変化する
- よい(あるいは悪い)ニュース・知らせを受け取る
- 人生におけるキーパーソンや物との出会い
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「運命の輪(ウィールオブフォーチュン)」は大アルカナの10番目のカードです。「運命の輪」の意味は「変化」ですが、ここまで1ケタだったところが、この運命の輪のカードから2ケタになって行くことから、状況が変わっていくことを確実に示していると言えるでしょう。
運命の輪の寓意画について
大アルカナの10番目のカード「運命の輪(ウィールオブフォーチュン)」は、カードの中央に不思議な円が描かれています。この輪の外側にはタロットを意味するTARO※という文字と、神を意味する「YHVH」のヘブライ語の4文字が、交互に並べられています。このようにそれぞれの言葉を順番に1文字ずつ組み合わせることで、「神は万物を包有する」という意味になります。
※TAROまたはTORAと解釈されることも。TORAに関しては大アルカナの2番目「女教皇」のカードにもこの文字が出てきます。
人生は何もいいことばかりではありません。悪いこともあります。ラッキーなこともアンラッキーなことも受け入れるだけの包容力を、私たち人間にも求められているのです。
ちなみに輪の中央部分の不思議な記号は錬金術の記号で、上は水銀、右は塩、下は水、左は硫黄を意味しています。いずれも錬金術では万物を生み出すと考えられた重要な物質です。
この輪の下にいるのはエジプト神話のアヌビス(赤色のジャッカル)とセト※(ヘビ)です。アヌビスは死者の魂を再生に導く存在、セトは死や破壊の象徴です。これに対して輪の上には真実の剣を手にしたスフィンクスがいます。スフィンクスはまるでこの2つの存在のバランスを取っているかのようです。つまり、生と死という相対的なものが運命の輪というカードに示されているのです。
※別名:テュポン さまざまな神話で邪神として登場する
さらにカードの四隅にいる4つの生き物は、人間・鷲・牡牛・獅子であり、旧約聖書「エゼキエル書」や新約聖書「ヨハネの黙示録」にも登場します。この4つの生き物は四大元素に例えられることが多いようです。この4つの生き物は大アルカナ21番の「世界」のカードの四隅にも描かれています。
つまりこの「運命の輪」というタロットカードは、人生の浮き沈みが輪とエジプトの神々として、それを取り囲む世界を4つの生き物が表していると言えます。輪の上に座っているスフィンクスは、人間の人生の浮き沈みをコントロールしている…ともいえるかもしれません。
運命の輪の意味の解釈
運命の輪が正位置で出たときの意味
「運命の輪(ウィールオブフォーチュン)」の正位置の意味は次のようになります。
ラッキーな出来事やビッグチャンスが舞い込む。人生の転機や節目の訪れ(進学・就職・転職・結婚・出産・引っ越しなど)。困難な状況・停滞していた状況が好転する。アクシデントやトラブルが解決する。よい知らせを受け取る。人生をよい方向に導いてくれる人との出会い。
「運命の輪」の正位置は、何事もよい方向に転換していくと考えていいでしょう。中でも今現在、苦しい状況に立たされている人にとってはラッキーな予兆です。
運命の輪の基本的な意味