女教皇の基本的な意味
リーディングのキーワード
大アルカナの2番目のカード「女教皇(ハイプリーステス)」には次のような意味があります。
- 直感やひらめき、インスピレーション
- 神秘的、宗教的なこと
- 冷静さ・落ち着き
- 知性、学びの姿勢
- 誠実・まじめ
- 内面的に充実し、落ち着きのある女性
関連した数字
女教皇(ハイプリーステス)は大アルカナの2番目のカードです。2という数字は2つの性質の異なるものを示しており、カードに描かれている白と黒の柱、太陽を象徴するクロスと三日月、ナツメヤシとザクロ(詳しくはこの後で)などがこれに当たります。
女教皇の寓意画について
女教皇はタロットによっては、女司祭長・高等女司祭とも呼ばれています。カードに描かれている女性は、伝説上の女教皇ヨハンナがモデルになっているともされます。
この女教皇の頭上には古代エジプトの女神「イシス」と同じような冠があります。また胸には太陽を象徴するクロスがあり、足元には三日月を踏んでいます。こちらは新約聖書の黙示録に登場する「ひとりの女が太陽を着て、月を足の下に踏み…」という部分にマッチすると考えられます。
手にはTORAと記された書物があり、ヘブライ語で「教え」という意味です。神の教えが記された書物ですが、女教皇のローブに隠されている部分があるのは、TORAの一部が口伝される、暗示として伝えられていることを表しています。隠されている部分を見ることができるのは、一部の人間だけです。すべての部分が公になることがない、あるいは文字で説明することができないものの象徴です。
さらに女教皇のバックには白と黒の柱があります。これは旧約聖書に登場する神殿の柱です。白い柱にはヤキンの「J」が記され、「設立する」という意味です。黒い柱にはボアズの「B」があり、こちらは「力によって」という意味になります。
2つの柱の間にはナツメヤシ(男性の象徴)とザクロ(女性の象徴)の絵の幕が張られており、さらにそのバックには湖と思われる水面が描かれています。
大アルカナの1番目魔術師が、神秘的なパワーを魔術として外部の世界に表すのに対して、女教皇の場合は神秘的なパワーを内に秘めていることを意味しています。神秘的なパワーを公にすることなく内に秘めることによって、神秘性を高めることを意味しています。
女教皇の意味の解釈
女教皇が正位置で出たときの意味
大アルカナ「女教皇(ハイプリーステス)」のカードが正位置で出た場合には、次のような意味があります。
- 直感やひらめき・アイディア。
- 観察力や洞察力に優れています。
- 誠実で純粋な心。
- 感情よりも理性を重んじる、冷静さ。
- 物質的(肉体的)な物よりも精神的なものを重んじます。
- プラトニックな恋愛。
- アクティブに動きまわるよりも沈思黙考(ちんしもっこう)です。
- 秘められている、あるいは隠された何らかのパワーです。
- 人に直接手を貸すよりも、自力で改善できるようにサポートします。
女教皇が逆位置で出たときの意味
大アルカナ「女教皇(ハイプリーステス)」のカードが逆位置で出た時には、次のような意味があります。
- 疑い深く、なかなか人を信じることができないです。
- ウソや偽り、利己的になります。
- 感情的になりやすい、ヒステリックです。
- 冷たい態度や無関心です。
- よい恋愛に恵まれない、あるいは潔癖症です。
- 必要以上に厳しい態度です。