隠者の基本的な意味
タロットカードは1組78枚で構成されており、大アルカナ22枚、小アルカナ56枚に分けられています。
大アルカナ第9番目に位置するカードが隠者のカードです。
隠者のカード(The Hermit:ハーミット)は、「思慮深く探究心の強い賢者」を象徴しており、「現在の自分の立場や能力を正確に把握する必要がある」という意味が込められています。自分の内面を見つめ直し冷静に判断すること、もしくは信頼できる人にアドバイスを求めることを示しています。
リーディングのキーワード
大アルカナ第9番目の隠者のカード(ハーミット)は、仙人や救世主をイメージさせる人物であることから、「精神・思慮深さ・洞察力・研究心・哲学的・絶対的な知識」などのキーワードがあげられます。
関連した数字
大アルカナの一つである隠者のカード(ハーミット)は数字の「9」で表されます。
数字の9は、「総合性・宗教性・柔軟な応用力」などの意味があると考えられています。また、「物事の到達」を表しており、今まで積み上げてきたことが最高地点に達したということも示しています。
隠者の寓意画について
隠者のカード(ハーミット)の絵には、杖を持った老人が荒涼とした大地を灯りで照らしている様子が描かれています。
この老人は、もともとは放浪者であったと解釈されています。さまざまな事象を学び、悟りの境地に達した彼は、修行の旅を終えた先輩として心の闇を照らしながら、悩める人々を救済しようとしているのです。
灯りは神性を表し、杖は叡智(えいち)と指導力を示しています。隠者のカードは、最善の道や賢人の導きを象徴している絵なのです。
隠者の意味の解釈
隠者のカード(ハーミット)は、世俗との交流を断ち、悩める人々を救済しようとしている賢人を描いたカードですが、正位置と逆位置ではどのような意味になるのでしょうか。ここではその違いを見ていきます。
隠者が正位置で出たときの意味
正位置で出たときは、「慎重・思慮深い・研究心・洞察力」などの意味になります。
流行や世間体に惑わされていないか、結論を急ぎすぎて軽率な行動をとっていないかと、自分のやり方や考え方を振り返る時期であるということを示しています。そして、自問自答を繰り返し、深い思慮によって導き出された答えであるならば、真っ直ぐに突き進むことが大切だということも示しています。
隠者が逆位置で出たときの意味
逆位置で出たときは、「消極的・無計画・陰湿・悲観的」などの意味になります。
神経質になり、細部にこだわりすぎることへの警告を示しています。自分の殻に閉じこもって周りを見ないことや、相手を見下すような態度をとっていては誰も助けてくれません。分別や常識にも目を向け、相手を尊重する姿勢を持つようにすることが大切であると教えてくれているのです。