手癖が悪いとは?
「手癖が悪い」とは、盗み癖がある・女癖が悪いという意味です。
- 盗み癖がある・・・他人の物を盗るという意味。盗みを繰り返す人を指して「真面目そうに見えるけど、手癖が悪いから気をつけろ」という使い方をします。
- 女癖が悪い・・・女遊びが激しいという意味。他人の恋人や妻と浮気をする人や、次から次へと女性に手を出す人を指して使う言葉です。
お母さん
お隣の旦那さん、また浮気したんですって。子煩悩で理想的な旦那さんに見えるけど手癖が悪いのよ!
マルクス
ロマンスじゃ。
子供
違うと思います。
類義語
「手癖が悪い」の類語で代表的なのは、何度も盗みを繰り返す「盗癖(とうへき)」です。女癖が悪いという意味では「女性関係が派手」「女に目がない」があり、聞き慣れない言葉ですが「不身持ち(ふみもち)」も挙げられます。
お母さん
昔は「プレイボーイ」なんていう華やかな表現もあったけど、女性に対して手癖が悪いという意味だから自慢にならないわね。
子供
人の物を欲しがって横取りするのも手癖が悪いっていうよね。ペットのおもちゃとか……
手癖が悪い子供や人の心理・特徴について
手癖が悪い人の心理は複雑であり、「病的窃盗」の可能性も疑われます。
手癖が悪い人の特徴として、物を盗むときにお金の有無は関係ないということが挙げられます。財布に十分なお金が入っていても手癖の悪さが出るのです。もう一つの特徴として、物欲を満たすのが目的ではないということです。
手癖が悪い人には盗むときの緊張感や、成功したときの達成感を味わいたいという心理が働いています。満たしたいのは物欲ではなく、刺激や開放感なのです。
堕天使・リリス
必ずしも目の前の商品が欲しいというわけではありません。
事実「盗んだものを人にあげた、こっそり店に返した」という報告もあるのよ。
手癖が悪い人の特徴として他には、罪悪感の有無が挙げられます。窃盗を繰り返すことに罪悪感を持たない人より、罪悪感を持ちつつ盗みを繰り返す人の方が深刻といえるでしょう。
盗みたいという衝動を抑えるため、心の闇と葛藤しているということです。結果的には衝動に打ち勝てず、盗みを働いてしまいます。欲求を満たすために盗んだという単純なことではなく、窃盗するまでに心理的なプロセスがあるのです。
堕天使・リリス
一度なら「魔が差してしまった」ともいえるわね。深く反省して、同じ過ちを繰り返さないこと。
何度も繰り返す場合は、ちょっと複雑よ。
クレプトマニア
何度も盗みを繰り返すような場合は、「病的窃盗(クレプトマニア)」の可能性も視野に入ります。
クレプトマニアは一般的な犯罪の窃盗とは違い、利益の獲得が目的ではなく「盗むという行為」自体が目的なのです。怒りや報復を表現するものではなく、妄想や幻覚への反応でもありません。素行症(行為障害)や反社会性パーソナリティ障害では説明しきれないのです。
悪いことをしているという自覚はあるため、友人や家族に知られるのではないかという不安、警察に逮捕されるのではないかという恐怖心、悪いことをしたという罪悪感、やめようと努力しているのにやめられない落胆から、抑うつ的になることもあります。有病率は男性より女性の方が多く、3:1の比率です。(比率はアメリカの精神医学会のデータによります)