僥倖とは?
僥倖は「ぎょうこう」という読み方をします。
以前も若手のプロ棋士である藤井聡太プロがインタビューの中で口にしたり、漫画『カイジ』で使われたりして話題になりましたが、果たしてその意味や使われ方とはどのようなものなのでしょうか?
今回はその僥倖について見ていきます。
僥倖の意味
僥倖には2つの意味があります。1つ目は「思いがけない幸せ」や「たまたまめぐり合わせた幸せ」を指し、多くの方が耳にしたことがあるのではないでしょうか。つまり自分でも意図しないうちに得た幸せで、他の人に感謝する時によく使われます。
2つ目の意味は、「幸運がやってくるのを期待して願う」ものです。この場合は動詞形の「僥倖する」で使われます。一般には「幸運に恵まれることに期待する」と使われても「僥倖する」とはめったに使われないため、覚えたうえで使いこなせれば語彙力が高い人物と思われる可能性が高いです。
僥倖の語源や由来
僥倖は、どのような語源や由来を持っている言葉なのでしょうか。
「僥」の字は人偏に「堯(ぎょう)」が付いていますが、「堯」には「徳が高い」の意味があります。人偏がつくことで「徳の高い人」、さらに「偉大」の意味に変わりました。
一方の「倖」は人偏に「幸」が付いています。もともと「幸」自体が罪人を拘束するための枷を意味しており、罪人が捕まって治安が保たれることを幸せとみなされていたところから、「幸」が使われるようになりました。
これらの字を組み合わせて「気高い幸せ」、さらに「思いがけない幸せ」として「僥倖」になった流れです。
僥倖の使い方は?どんなときに使うの?
僥倖は使いこなせるようになれば語彙力が高いとみなされる言葉といえます。
このためビジネスなどで使いこなせるようになれば、取引先やクライアントから信用できる人物とみなされがちです。ここからは僥倖をどのように使いこなせば良いのか、その使い方を見ていきます。
僥倖を使った例文
僥倖をうまく使いこなすには、例文ごと覚えるのが最も良いです。
「思いがけない幸せ」という意味で使うのであれば、
「本日は僥倖にも、御社との話し合いを持てまして感謝いたします。」
「今回の昇進は、私にとっても僥倖の極みです。」と表現します。また相手に深く感謝する際にも
「あなたの助けを得られたことは僥倖としか言いようがない」と表現するのもありです。
一方動詞で使う場合は、「何とかこの危機を脱することを僥倖する」や「今後とも自分の事業が発展していくことを僥倖する」など、強く願う使われ方がよくされます。ただ動詞ではあまり使われないため、堅苦しい印象を与えたくないのであれば「強く望む」といった言葉に言い換えるのも1つの手です。
僥倖と行幸は全く違う!間違わないように注意しよう
僥倖と同じ音を持つ言葉に「行幸」があります。
ただし両者は意味が全く異なるので注意が必要です。
「行幸」は天皇などの君主が外へお出かけになることを指します。特に文章では「行幸」とタイプミスしがちであるため、この点は気を付けるべきです。
僥倖の類語や対義語は?
僥倖にはさまざまな類語や対義語があります。まず類語で挙げられるのが「利運」で「良いめぐり合わせ」を意味する語です。また一般的に多く使われる「幸運」は「運に恵まれていること」を意味しますが、僥倖に比べると巡り合う頻度が高いといえます。そしてほかに「奇利」もあり「思いがけない利益」を意味する言葉です。
対義語については「奇禍」や「災難」、「難儀」などがあります。「奇禍」は「思わぬところで遭遇した災い」を意味し、言い換えれば「望んでいないところで出会った災い」です。「災難」も「思いがけぬところから降りかかる災い」ということで「奇禍」と同じ意味を持ちます。「難儀」は「苦しみ悩むこと」という意味で、幸せの意味を持つ僥倖とは逆の意味です。
僥倖を英語で何と言う?
僥倖をビジネスシーンで使う際、英語で表現するシーンも多いです。しかし僥倖を英語で表現する際、直接のものはありません。そのかわりに僥倖が幸せや幸運、機会を意味する言葉である以上、「chance」や「luck」といった言葉が最も適切です。
使い方としては、「It's a nice chance that I can see you.(あなたに会えるとはたいへんな僥倖です。)」といった表現の仕方を挙げられます。
僥倖の意味や使い方のまとめ
- 僥倖とは「思いがけない幸せ」「幸運が訪れるのを心待ちに願うこと」を意味する
- 僥倖を使うときは、強く感謝するときや強く願うときなどに使われる
- 僥倖の類語は「利運」や「幸運」・対義語には「奇禍」や「災難」
- 僥倖の英語表現は、「chance」や「luck」