南京玉簾とは何?
南京玉簾(なんきんたますだれ)とは、中国の都市名「南京」と付いていますが、日本発祥の有名な芸能のひとつです。南京玉すだれは、リズムに乗った前置きの挨拶から始まり、36本の竹で出来た伸縮自在の簾を使ってリズミカルに「橋」や「竿」を作ってみせる大道芸に使われています。
現代にも引き継がれている伝統芸なので、「さては南京玉すだれ」という前口上を聴いたことがある人もいるのではないでしょうか。
今回は、日本発祥の芸能である「南京玉すだれ」について、ルーツや意味、技の種類、代表的な歌詞などを紹介していきたいと思います。
また、南京玉すだれの仕組みや簡単な作り方についても触れますので、参考にしてみてください。
南京玉すだれの由来
諸説ありますが、南京玉すだれのルーツは、富山県の五箇山(ごかやま)に伝わる「編み竹踊り」が源流と言われています。
また、同じく五箇山に伝わる民謡の伴奏として使用されていた「ささら」という楽器が元になったとする説もあるようですが、どちらにせよ、富山県の五箇山が発祥の地となっています。
日本で芸能として確立され、全国に普及したのは、旅芸人が芸のひとつとして披露することが多くなった江戸時代以降と言われています。
ちなみに、なぜ「南京」という言葉が使われているのか?ということですが、当時の口上の文句が由来になっているとする説が最も有力です。
当時の口上は、「唐人阿蘭陀南京無双玉すだれ、竹成る数が参拾六本・・・」という内容で前置きを行っていたとされています。
簡単に要約すると、「南京玉すだれは、中国やオランダにはない珍しいものですよ」ということですね。
つまり、当時の旅芸人がお客を呼び込むためにインパクトのある口上を考えた結果、今の「南京玉すだれ」という名前が付いたのです。
南京玉簾の仕組みと作り方
南京玉すだれが伸びる仕組みは、糸の付け方にありますので、仕組みで重要となる糸の付け方を間違えなければ、基本的に誰でも作成することは可能です。
と言うことで、南京玉すだれの簡単な作り方を紹介しておきます。
まず、用意するものは下記のようなものです。
- 直径5mm程度の丸棒または割り箸
- たこ糸
- 木に穴を開ける道具(ドリルなど)
- 木を切るための道具(のこぎりやカッターなど)
作成手順は、下記のようになります。
1.木に穴をあける
両端から3cm程度の場所に穴をあけますが、できるだけ真ん中にあけるように注意してください。
まずは、この工程を必要な本数分行います。
本数は、26本、36本、46本と流派によって違いますが、好みに合わせて決めてください。
2.木の幅を等間隔にして並べる
木の幅を4mm毎にあけて、穴に糸を通していきます。
木の幅を等間隔にする方法としては、4mmに調整した厚紙や段ボールなどを木と木の間に挟んでおけば大丈夫です。
自分に合った方法で等間隔になるように調整してください。
3.穴に糸を通す
糸の通し方は、文章で説明し難いですが、隣の木の棒を巻く感じです。
通す穴は、上下で交互になるようにします。
例えば、上側の穴に糸を通した場合は、下側の穴には糸を通さず、隣の木の下側の穴に糸を通すイメージです。
南京玉すだれの仕組みで重要な部分ですので、一番注意が必要な行程になります。
4.伸びるか確認する
一度完成した後は、南京玉すだれが伸びるか確認してみてください。
問題なく伸びれば、完成となります。
南京玉すだれとは?