七夕に願い事をするのはなぜ?
七夕の願い事をするようになった理由は知っていますか?
日本では子どもも大人も変わらず、七夕の日に短冊へ願い事を書き、笹の葉に飾る文化があります。
この記事では、五節句でもある七夕の由来や歴史を含め、願い事が叶うための例文や、短冊への書き方、願い事の良い例と悪い例などを紹介しますので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
七夕の由来と歴史
七夕の由来と歴史は、中国の前漢時代(紀元前206~208年)にルーツがあります。
最古の織女と牽牛(「げんきゅう」と読み、彦星を表す。)の伝説は、「文選」と呼ばれる文献の中に、漢の時代に記された「古詩十九首」にあります。また、南北朝時代(439~589年)の「荊楚歳時記」という長江流域の年中行事を記した書物には、7月7日に織姫と牽牛が夜に会合すると記載がありました。
それから奈良時代(710~794年)に入って、初めて日本に七夕の文化が流れ込んできました。この時、すでに日本に存在していた棚機津女(たなばたつめ)の伝説と重なって伝わることになりました。
また、七夕の語源はいくつか存在しますが、一つは古事記でアメノワカヒコという日本神話の神が、天地開闢の神であるタカムスビのとある誓約により死し、下界に落とされた際に駆け付けた農業などの神として信仰されるアヂスキタカヒコネが詠んだ歌に「「淤登多那婆多」(弟棚機)」とあることが挙げられます。さらには、江戸時代の文献によると織女と牽牛が機織りを司るため、種物(たなつもの)や機物(はたつもの)が元となるという話が記載されています。
しかしながら、七夕と7月7日の明らかな関連は未だ解明されていません。
願い事をする理由は?
七夕に願い事をする理由は、中国の前漢時代(紀元前206~208年)の書物「西京雑記」から伺うことができます。
この中には、乞巧奠(きっこうでん)という風習について記載があり、采女が7月7日に裁縫や機織りの上達を願い、祭壇に針と糸をお供えするということが記されています。
後に、芸事や書道などの上達を願うようになり、次第に生活の様々な願いを祈るようになっていきました。
また、七夕といえば、笹の葉に願い事を書いた短冊を飾りますが、これにもきちんとした意味があります。
七夕を行うようになった以前から、竹には生命力が宿っているといわれていました。
しっかりと根を張り、真っ直ぐに成長していく姿や繁栄力、風雨にも負けない強さがあります。
さらに、笹の葉が風になびいて立てる音は、神様を招く音といわれ、依り代になるともいわれています。このように神聖な竹や笹の葉は、古くから中国で神事に用いられてきました。
そして、短冊には七夕の歌にも出てくる五色の短冊は、万物は5種の要素から成り立つという中国発祥の自然哲学、五行説に基づきます。
- 紫(または黒)短冊=水
- 白短冊=金
- 赤短冊=火
- 緑(または青)短冊=木
- 黄色短冊=土
願いが叶うための短冊の書き方は?
願い事が叶うための短冊の書き方には、願い事を引き寄せる魅力的なものにする必要があります。
この章では、願い事の種類によって短冊の色を使い分けることや、書き方などについて解説します。
願い事に合った短冊を使う
七夕の願い事が叶うために、子どもから大人まで、願い事にあった短冊選びをしましょう。
短冊の色は陰陽五行説が由来ともされています。
【紫(または黒)の短冊】
- 教育や学業
- 力を入れて頑張りたいこと
- 今あることについての更なる発展
- 自分の健康や成長
- 仕事・金銭面
- 恋愛・結婚面
- 愛情・子宝
物欲はダメ?技術・習い事の向上や上達を願う
七夕の願い事が叶うためには、具体的なイメージをもって短冊に書き記すことが大切です。
今、自分が持っている技術や習い事の更なる上達など、現実的な願いほど叶いやすくなります。
また、願った事柄をすでに手にしているとするならば、あなたはどのような感情になっていますか。
大人も子どもも願いが叶ったことを前提に、「嬉しい気持ち」や「幸せな気持ち」、「楽しい気持ち」など感情を想像して、体感しながら願い事を書いてみましょう。
願い事は上達したいことや克服したいものなど、自分の努力で叶えられそうなものが吉。
願い事は、~ように、の願望ではなく「宣言」
願い事は願望ではなく「宣言」の文にすることが大切です。
自分自身の成長や叶えたい願い事を、断言した書き方をしましょう。
「~しますように」ではなく「~する」「~なる」と表現します。
短冊にはポジティブな願い事を書く
短冊にはポジティブな願い事を書くことが大切です。
「お金がないから」や「病気だから」などのマイナスな言葉は良くありません。
「実現する」「うまくいく」「手に入る」「めぐり会う」などのポジティブな言葉に置き換える、工夫をしてみましょう。
七夕の願い事の良い例と悪い例
七夕の願い事の良い例と悪い例を5つご紹介します。
【良い例と悪い例①】
良い例「〇年〇月〇日までに××kgになる」
悪い例「ダイエットが成功しますように」
【良い例と悪い例②】
良い例「奇跡的な方法で××君との恋が実る」
悪い例「片思いの相手と恋が実りますように」
【良い例と悪い例③】
良い例「〇年〇月〇日の××大学の入試に合格する」
悪い例「××大学の入試に合格しますように」
【良い例と悪い例④】
良い例「〇年〇月の給料から××円上がる」
悪い例「給料上がりますように」
【良い例と悪い例⑤】
良い例「今の職場で××業務を成功させて、認められる」
悪い例「仕事で成績を残したい」
良い例は具体的な事柄が、断言の文で書かれています。
決まっている日付けや名前などは、ぜひ書き認めましょう。
決まった日付や名前などがない場合は、下記の表現もおすすめです。
「自然」「奇跡的」「簡単」「気づいた頃に」「知らぬ間に」
七夕の願い事5選をランキングで紹介
七夕の願い事5選をランキングで紹介します。
魅力的な願い事がランクアップされていますので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
【七夕の願い事ランキング5位】
「〇年〇月〇日に買った○○のくじが××円当たる」
【七夕の願い事ランキング4位】
「あっという間に健康な身体を手にしてバリバリ仕事をする」
【七夕の願い事ランキング3位】
「〇年〇月のボーナスが××円アップしている」
【七夕の願い事ランキング2位】
「自分にとって成長になる出来事をすべて受け入れる」
七夕の願い事ランキング1位
「穏やかな性格で趣味はサッカー観戦、年齢は私より〇歳年上、収入は××円程度の男性と、〇年までに出会って交際する」
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七夕の願い事を英語で書くこともできる?
七夕の願い事は英語で書くことができます。
また、七夕は英語圏にはない文化のため、七夕を英語表記にすると「Tanabata」となります。
それでは活用できる単語と例文を紹介します。
【単語】
- peace(平和)
- marry(結婚)
- health(健康)
【例文】
- 「Become a lover by December.」(12月までに恋人を作る)
- 「Pass university entrance exam in February.」(2月の大学入試に合格する)
- 「Next year's work will be fun.」(来年の仕事が楽しくなる」
七夕の短冊の書き方のまとめ
- 子どもから大人まで馴染み深い端午の節句、七夕は奈良時代に中国から伝えられた文化。
- 五色の短冊の色と関わりがあるのは陰陽五行説。
- 短冊に書く願い事は、~でありますようにという言葉より、言い切る「具体的」かつ「断言」の文が適切。