お見舞いに適した封筒とは?
お見舞い金に限らず、現金をそのまま渡すことはマナー違反で失礼にあたります。そこで、お見舞い金は何かに包んで渡すのですが、選択肢としては次の3つがあります。
- 白い無地の封筒
- お見舞い用の封筒(のし袋)
- 「結び切り」や「あわじ結び」の水引がついたのし袋
そこで、ここからは、お見舞いに使用する封筒はどんなものがいいか、お見舞いの封筒の書き方、お見舞いの封筒のお金の入れ方や包み方、お札の向きなどを徹底解説していきます。最後まで見ていただければ、失礼のなくお見舞い金が渡せますよ 。
無地の封筒
お見舞いの白い無地の封筒は、手元に水引のついた金封がなかったり、送る相手が重病であったり、死期が近く、紅白はためらわれるといった場合の使用に適しています。
お見舞い用の封筒(のし袋)
お見舞用の封筒(のし袋)
お見舞い用の封筒(のし袋)は、白い無地の封筒の左側に赤い帯が入ったもので、基本的な使い方は無地の封筒と変わりません。水引などついているものが仰々しいという場合にはこちらのお見舞い用の封筒(のし袋)を使用しましょう。また、白い無地の封筒、お見舞い用の封筒を使う場合は、どちらも表書きに「御見舞」と書きましょう。
のし袋
お見舞いの「結び切り」や「あわじ結び」の水引がついたのし袋は、基本的に祝儀用の封筒を使います。祝儀用の封筒は金封とも言います。「お見舞いなのに祝儀用?」と思われるかもしれませんが、お見舞いとは、回復を祝う気持ちを込めて行うものなので、祝儀用を使用するのです。
祝儀用の封筒とは、紅白の水引が付いているか、もしくは、紅白の水引がプリントされているものです。水引とは、祝儀用の封筒(金封)についている飾り紐のことです。水引には、蝶結び・結び切り・あわじ結びなどがあり、それぞれに意味があります。
「結びきり」の水引がついたのし袋
のし袋の水引「結び切り」は、非常に固く結ばれており、解くのが難しい結び方です。一度結ぶとなかなか解けないことから、「二度と繰り返すことのないように」、「今回で終わり」という意味が込められています。今回の一回きりで終わってほしい入院には非常に適しています。
「あわじ結び」の水引がついたのし袋
のし袋の水引「あわじ結び」も解くのが難しい結び方です。「結び切り」と同じように、その意味も「二度と繰り返すことのないように」、「今回で終わり」となります。最近においては、「結び切り」の水引よりもこの「あわじ結び」の方が多く使用されています。
しかし、本来はお見舞いに適しているのは、「結び切り」の方なので、より大切な相手には「結び切り」を使った方が良いとされます。
「蝶結びの水引」と「熨斗マーク」がある封筒はNG
「蝶結びの水引」と「熨斗マーク」がある封筒はNG
のし袋についている上記の「結び切り」と「あわじ結び」はお見舞いに適した水引でしたが、ここでは、絶対にNGの水引について解説していきます。
入院のお見舞いでNGな水引は、「蝶結びの水引」と「熨斗マーク」です。まず、「蝶結びの水引」ですが、「何度あってもいいこと」という意味があります。入院は「何度あってもいいこと」ではないので、必ず「蝶結びの水引」は避けます。
また、「熨斗マーク」についてですが、「熨斗」は「のし」と読みます。熨斗は、海で採れる高級食材の「あわび」を表しています。熨斗には、「熨斗あわびで美味しいお酒を召し上がってください」という意味がありますので、お祝いごとでしか使えません。
以上の理由から「蝶結びの水引」と「熨斗マーク」はお見舞いの金封としてはNGなのです。
お見舞いにつかう封筒の書き方は?
お見舞いにつかう封筒の書き方は?
ここからは、お見舞いの金封の書き方について解説していきます。まず、表の書き方としては、「御見舞」という文字と「自分の名前」を書きます。ここで注意しておくべきは、絶対に「お見舞い」や「御見舞い」としないようにしましょう。4文字は縁起が悪いとされています。
また、基本的には、ボールペンや万年筆はマナー違反とされています。毛筆や筆ペンが望ましいとされていますが、ない場合は黒のフェルトペンやサインペンでも構いません。
連名になるときは人数で違う
お見舞いを連名で渡す場合は、ひとつ注意しておかなければならないことがあります。夫婦2人で連名になる時は、夫の名前をフルネームで書き、名前の部分の左側に妻の名前を書きます。
また、職場などの仲間でお見舞いに行き金封を渡す場合は、4人以上になることもあるかと思います。その際は、中心に代表者のフルネームを書き、その左側に一回り小さい文字で「外一同」と書きましょう。さらにその後、連名者全員の名前をフルネームで書いた別紙を袋の中に包んでいれます。
封筒に金額は書いた方が良いの?
お見舞いで包んだ金額は金封に書いても書かなくても構いません。しかし、書いおくと相手がお返しをする際に役立ちます。
お見舞いの封筒にお金を入れるときの注意点はある?
お見舞いの際の祝儀袋にお金を入れるときの入れ方・包み方やお札の向きについては、実はお見舞い金特有のルールがあるわけではありません。ただし、新札か旧札がいいかというのは明確にマナーがあるので、以下で見ていきましょう。
お見舞いのお札は新札?旧札?
結婚や出産といったお祝い事のときは、新札を包みます。しかし、入院のお見舞い金では、「旧札」のお札を使うことがマナーです。新札は中々手に入らないものですので、新札を包んでしまうと、「事前に用意していた」と思われてしまいます。入院という災難が起こることに対して事前に準備していたとなると非常に失礼になってしまいますね。もし、手元に新札しかない場合は折り目をつけるなどの対策をとると良いです。
お見舞いの封筒に入れるお札の向きは?
前述で、お見舞い金特有の入れ方や包み方のルールはないと解説しましたが、お札の向きはどのように入れるのでしょうか?お祝い事のご祝儀は、お札に書いてある人物の顔が上にくるような向きにするのがマナーです。これには「祝い事は、嬉しいことなので、人の顔が見えるように」という意味が込められています。
お札の肖像画を裏向きにいれるのは、「不祝儀」のみとなります。「不祝儀」とは、通夜・葬儀葬式や法事法要などのことを言いますので、間違えてもお見舞金のお札の肖像画の向きは、裏にしないようにします。
このような理由から、「祝儀」であるお見舞いのお札の入れ方・包み方としては、お札の向きが表になるように入れるのです。
お見舞いの封筒の書き方やお金の入れ方のまとめ
- お見舞いの封筒の選択肢は、①白い無地の封筒、②お見舞い用の封筒(のし袋)、③「結び切り」や「あわじ結び」の水引がついたのし袋があります。
- お見舞いの封筒の書き方としては、表に「御見舞」と「自分の名前」を書きます。
- お見舞い金特有のお札の入れ方や包み方はありませんが、お札の向きは表にするようにします。
お見舞いに適した封筒とは?