「ぬこ」の意味とは？ネット上で使われる言葉の元ネタや使い方を紹介

「ぬこ」とは、「ねこ」を指すスラングで意味は、よくペットとしてみかける動物のあの「猫」です。何か変わった特徴がある猫を指すわけではなく、猫全体を指します。

変わった表現ですが、そこに悪意はなく、むしろ可愛くて仕方がない生きものであるということを主張するときに、多く使われるようです。とはいえ、日常生活で声に出して「ぬこ」という人は多くないでしょう。インターネット上、例えば2ch（にちゃんねる）やTwitterなどで見かける言い回しです。
 

「ぬこ」という表記の元になったものは、『ねこきっさ』という2002年から2011年頃まで「まんがタイムきらら」という雑誌で連載されていた、四コマ漫画であったと言われています。

漫画の内容を簡単に説明すると、人間もモンスター（？）も平和に暮らす魔界にある、喫茶「ねこきっさ」が舞台のドタバタコメディで、主人公は猫娘という設定です。その主人公が、「ね」と「ぬ」を書き間違えるというエピソードがあり、それに由来していると言われています。

漫画自体は、当時はそれほど有名な作品ではありませんでした。広まるきっかけとなっとは「ふたば☆ちゃんねる」というインターネット上の電子掲示板です。「ふたば☆ちゃんねる」内で、「ねこ＝ぬこ」と使用するユーザーが表れ、少しずつ他の掲示板でも使われるようになり、いつの間にかインターネット上で広まっていきました。

一時非常に流行った、「ねこ鍋」（土鍋に猫が丸くなっていたり複数匹入っていたりする現象のこと）を「ぬこ鍋」と表現したり、かわいくてたまらない愛猫をぬことTwitterなどに記載するなどして使われています。ねこ＝ぬこ、ただしそこに悪意はない状態で使われるようです。

これは「ボコボコにしてやるよ！」等という攻撃的な意味ではなく、「ねこの魅力を知らしめて、かわいいねこで満たしてあげるよ！」という意味で使われるようです。

「ぬこ」という言葉は、通じる人には通じますが、インターネット上以外の場所で使われることはほぼありません。内輪で使う分には問題ないのですが、やはりまだまだ一般的な使い方ではありません。

ねこ好きであったとしても、ぬこ呼びはちょっと…、という人もいます。TPOに注意して使うと良いでしょう。

「ぬこ」は「ねこ」のタイプミスが由来ではと考える人もいますし、実はそうかもしれません。しかし「ねこきっさ」という漫画がインターネット掲示板上で与えた影響も、無視できません。

起源はともかく「ぬこ」＝かわいくてたまらない（おおよそは）モフモフしたねこのこと、と覚えておくと、突然話題をふられても戸惑うことはないでしょう。

ペットセラピーという言葉もあるくらいです。試しに「ぬこ」の動画や2Ch（現在の5ch）で探して、眺めてみましょう。猫に癒されて、ねこでもぬこでもどうでもよくなるかもしれません。