「ワンチャン」とは？その意味・使い方について解説します

「ワンチャン」とは、確かな可能性が見えない中「もしかしたら可能性がある」と考える若者言葉です。比較的望みの薄い状況で使われることが多いのですが、その中でもチャンスをあきらめないポジティブな思考と言えます。

ただし、言葉の使い方や使う状況によっては異性を不愉快にさせたり顰蹙を買ったりするので注意が必要な言葉ともいえるでしょう。ワンチャンの語源や使い方のパターンを見てみましょう。

特に男性が女性との密な関係を願う言葉としてワンチャンを用いた場合、性的な関係を願う意思表示として受け止められやすい言葉です。たとえば男性が女性に「ワンチャンでいいからお願い」と言えば「1回でいいから性的関係になってくれ」と言う意味になり、軽々しい愛のない体だけの要求に女性は不愉快な思いをすることもあるでしょう。

逆に異性間の言葉であっても「もう一度付き合える機会をワンチャンほしい」と言えば、男性の熱心なラブコールとなります。ワンチャンとは使い方によって奮闘するイメージから下ネタまで幅広く使われている言葉です。

「ワンチャン」の語源は英語のワンチャンス（One Chance）で、もともと麻雀の中で使われていた言葉です。「あと一手で良い牌（ぱい）がくれば勝てる」というときにワンチャンが使われていました。

2009年ごろに一部の大学生の間でワンチャンが頻繁に使われるようになり、ネットへ登場したころから全国の若者へと浸透していきました。2016年には若者の流行語第1位に選ばれており、今でも忘れ去られることなく若者を中心に一般的に使われています。

ワンチャンの本来の意味は、先の見えない状況の中で「1回の可能性にかける」もしくは「もしかしたらうまくいくかもしれない」というように比較的結果が厳しいと想像される中で使われる言葉ですが、最近では流行り言葉として深い意味がなくノリとして使ったり悪ふざけで使ったりする人も見受けられます。

若者の間では一般的にどのような使い方がされているのか、具体的に見てみましょう。

若者の一般的な「可能性があるかも」といった軽い使い方の例を紹介します。

萌え袖ちゃんの使い方は「奇跡が起こって良い点とれるかも」という願望を込めた「ワンチャン」です。

また、恋愛においてもワンチャンは「相手の反応はわからないけど全く可能性がないわけではないよね」といったイメージでよく使われます。使い方の例を紹介しましょう。

ワンチャンが下ネタで使われる場合、「一夜を一緒に過ごす」や「ワンナイトラブ」と同じ意味になります。女性でも本気ではなくワンナイトラブを楽しむ人がいますが、男性はそのような女性を「ワンチャン女」と呼ぶこともあるようです。使用例を紹介しましょう。

若者たちがワンチャンと同じように便利な言葉として使っている類義語を紹介します。

• ツーチャン…ツーチャンスの略語。2回チャンスがあることの意味で用います。
• ノーチャン…ノーチャンスの略語。全くチャンスがないことを意味します。
• フルチャン…フルチャンスの略語。100％の可能性、つまり実現可能を意味します。

ワンチャンは麻雀用語のワンチャンスから生まれたもので「もしかしたら可能性がある」といった期待の意味から若者の間で広まった言葉です。

言葉は長く使われていく中で意味が少しずつ変化する場合がありますが、ワンチャンも若い人の間でいろいろな使われ方をするようになりました。ワンチャンは若者文化を反映した言葉であり、ある程度分別を持った大人が使うと顰蹙を買う場合があるので注意しましょう。