尊いの読み方や意味とは?
「尊い」の読み方は「とうとい」もしくは「たっとい」です。後者は現在あまり使われず、一般的には「とうとい」と読みます。
尊いの本来の意味は次の3つです。
- 崇高(すうこう)で近寄りがたい・身分が高い
- 価値が高い・大切だ
- 敬うべきだ
ネット上で使われるときの意味
本来の意味とは変わった使い方が、現在多く広まっています。ネット上や若者言葉として使われる時は、2次元のアニメキャラや3次元のアイドルなどに、最上級の愛情表現または誉め言葉として「尊い」が使われており、意味は2つあります。
- 最高で素晴らしい
- 大事に思っている上に相手の存在を貴重で神聖だと捉えている
相手に対する信仰心に似た強い感情が含まれており、基本的には手の届かない存在に使われていました。しかし最近では、身近な人物やペットに対しても「無条件で愛せる」という強い愛情表現をしたい時によく使われるようになっています。
本来の意味からかけ離れているわけではなく、対象がカジュアルになって広がったと解釈しておくとわかりやすいでしょう。
尊いの使い方・用例
本来の意味で一般的な使い方と、ネット上や2次元で使われている使い方に分けて、使い方と用例をご紹介します。カジュアルに使われるネット上の「尊い」に比べ、一般的な「尊い」は、ややかしこまった場面で使われることを覚えておきましょう。
一般的な使い方
テレビや新聞などのマスメディアでも広く使われており、よく耳にします。「尊い」と聞いた時にどの意味で使われているのか文脈から把握しましょう。
蜘蛛の丞
地球上全ての生き物の命は、尊いものです!
着物ちゃん
着物は古来より受け継がれた、尊い日本の文化です。
お母さん
あちらにいらっしゃるお方は尊い身分ですから、くれぐれも失礼のないように!
ネットや2次元での使い方
サンデー済み‼︎
— 日丸 (@HA_BA_231) October 2, 2019
みんな尊い‼︎‼︎ pic.twitter.com/18pKySrtty
対象のことが好きすぎて神聖に見えていると覚えておくと、「尊い」を対象に頻発する人の不可解な言動がスムーズに解釈できるでしょう。
ノワールちゃん
推しの尊みが深すぎて何も手につかない…。
オタクくん
推しの尊みがすごくてグッズ爆買いwww
また、ネットや2次元の「尊い」は「尊み(とうとみ)」と言い換えられることがあります。「尊み」の語呂から歴史上の人物の名前と合体させてダジャレのように楽しむ人も出てきており、語呂合わせには「尊みの秀吉」や「尊みの鎌足」があります。
マイルド君
推しが可愛すぎて尊み秀吉も軽く100回天下統一余裕ですwwマジ尊みの鎌足wwww
尊いの類義語
尊いの類義語は「やんごとない」や「かけがえのない」です。
- やんごとない・・・身分が高いという意味
- かけがえのない・・・貴重な、大切なという意味
「尊い身分のお方」を「やんごとない身分のお方」と言い換えることができます。耳慣れない言葉ですが、身分の差が重要視されるドラマや映画で使われることがありますので、覚えておくと役に立つでしょう。
「尊い命」を「かけがえのない命」と言い換えることができます。どちらも意味は同じなので、文脈に応じて使い分けましょう。
尊いの対義語
#終焉コピペ
— 亜歩(あゆむ)@📷URおらのとこには来ない多分 (@Ishida2001) October 1, 2019
ミゲル「この前
ネモ:王様ゲーム!王様誰?
ミゲル:私ですね!
ネモ:…!?王よ、何ゆえこのような場所に!?
シグマ:ここは下賤な庶民たちの集まる卑俗な酒場、王にはふさわしくありませぬ
パヴォーネ:早く宮殿にお戻りヲっ!
という具合に部屋から追い出された
ました」
尊いの対義語としては「卑しい」「下賤」が挙げられます・
- 卑しい(いやしい)・・・身分が低い・下品・がつがつしている・みすぼらしい
- 下賤(げせん)・・・身分が低い
「卑しい」の中に含まれている「身分が低い」という意味が対義語にあてはまります。「卑しい身分の分際で!」のように使いますが、現在はあまり使われていない言い回しです。
「下賤」は「下賤の者」と使うと「身分の低い者」の意味になりますが、こちらも、現在で日常的に使われる言葉ではありません。
どちらも時代劇でよく見る言い回しですので、これを機に覚えておきましょう。
尊いの意味のまとめ
ノイアー素晴らしすぎない?🤭
— m🇩🇪 (@wady0932) October 2, 2019
何年間も続けてこんな素晴らしいパフォーマンスできるの本当尊い😭❤️
判断力も足元も半端じゃない。そして笑顔も何年経ってもずっと可愛くて本当尊い😭❤️() pic.twitter.com/HCiCF3rGWk
一般的な意味の「尊い」とネットや2次元、若者言葉として浸透してきた「尊い」についてご説明しました。
一時期流行った「萌え」と同じように好きな気持ちを表現する「尊い」という言葉ですが、「萌え」よりも愛情表現が強くなったものとされています。本来の意味と同様に「自分はお近づきになれない存在」というニュアンスも含まれており、信仰しているような愛情の強さがあるためです。
とても前向きな楽しい使い方をされるようになった「尊い」という言葉を、使いこなしてみましょう。
- 「尊い」は「とうとい」と読み、一般的な意味は高貴・大切・身分が高い
- 若者言葉としての「尊い」は最上級の愛情表現
- 「尊い」の類義語は「かけがえのない・やんごとない」
- 「尊い」の対義語は「卑しい・下賤」