「てげてげ」の意味とは
「てげてげ」とは、「だいたい、適当」という意味を持つ方言です。「適当」というとマイナスな言葉のように聞こえますが、「ちょうどいい程度に」というプラスな意味合いが強い言葉になります。
どういうことなのか、順を追って詳しく説明していきましょう。
「てげ」とは意味が違う
「てげてげ」と似た方言に「てげ」というものがありますが、こちらは「とても」という意味を表します。
こちらも宮崎県の方言になります。
プロゲーマー君
この新しいパソコン、てげすげっちゃが!(とてもすごいんだよ!)
例として、このような使い方をします。「てげ」が「とても」という意味を表すので、「てげてげ」は「とても」をより強調した意味合いになると勘違いしてしまいそうですが、「だいたい、適当」という全く違った意味合いになります。
また、韓国語にも「되게(テゲ)」という言葉がありますが、こちらも同じく「とても」という意味を表しています。
「てげてげ」は宮崎や鹿児島で使われている方言
「てげてげ」は主に宮崎県の県央・県南、鹿児島県で使用されている方言です。
また、沖縄県には「てーげー」という似た方言がありますが、こちらも「だいたい、適当」という同じ意味を持っています。先述したように韓国語にも「되게(テゲ)」という言葉が存在することから、これらの言葉は南の方から伝わってきたのではないかと言われています。
「てげてげ」の使い方の例
では、実際に「てげてげ」はどのようなシチュエーションで使用するのでしょうか。例文を交えて詳しく説明していきます。
「てげてげでよか。」
これは、標準語に直すと「ほどほどでいいんだよ」という意味になります。
ボブ
この汚れ、いくら洗っても落ちないんだよね。
チャーリー
てげてげでよかっちゃが。
(ほどほどでいいんだよ)
決して「適当にやればいいんだよ」という投げやりな意味合いではなく、「完璧を目指して頑張りすぎないでいいんだよ」と相手をねぎらう気持ちのこもった言葉になります。
「今日の仕事は、てげてげで終わらせようか?」
「今日の仕事は、だいたいで終わらせようか?」という意味になります。
マイルド君
今日は花金やかい、仕事はてげてげで終わらせるが。
(今日は花金だから、仕事はだいたいで終わらせようよ)
先ほどの例文と同じように、こちらも「仕事を適当にしよう」ということではなく、「ほどよく頑張ってから切り上げよう」という意味になります。上司からこんな言葉をかけられたら嬉しいですね。
またほかの例として、宮崎県では「てげてげ運転撲滅!」といった看板が設置されています。このように、「適当・だいたいではいけませんよ」と呼びかけるために、あえてこの言葉が使われる場合もあります。
「てげてげ」の意味がご理解いただけたでしょうか。都会とは違い、時間がゆったりと流れる南の方ならではの表現といえるでしょう。これを読んでいるあなたも毎日頑張りすぎず、てげてげでよかが。
- てげてげの意味は「だいたい」、「適当」
- 宮崎や鹿児島で使われている方言
- 沖縄弁「てーげー」も「てげてげ」と同じ意味の言葉