「こじゃんと」の意味とは
「こじゃんと」の意味は「ひどく・徹底的に・とても・たくさん」という意味があります。「しゃんとする(きちんとする)」に小が付き「こしゃんと(きちんとまとまっている)」と言われるようになったのが由来です。こしゃんとの「きちんとまとまっている」という意味から「見事に」と変わっていき、現在では「徹底的に」という意味になったと言われています。
「こじゃんと」は高知の方言
「こじゃんと」が使われているのは高知県全域ですが、実際に「こじゃんと」を会話の中で使っているのは年配の方が多く、若い世代はあまり使っていません。また、同じ高知弁でも東部・中部・西部と若干の違いがあったり、その地域固有の方言も存在しています。
そして、高知県は方言が西と東ではっきり2つに分かれているのが特徴です。東西を区切る境界は四万十町の窪川地域となっており、窪川より東は高知弁を話し、西は幡多弁を話します。これは戦国時代にその地域を統治していた武家・公家の違いであるとも言われています。中部を統治していたのは武家の「長曾我部家」であり、西部地域を統治していたのは応仁の乱から逃れ、移り住んだ公家の「一条家」でした。そのため幡多弁には京都訛りのようなイントネーションも見られ、現在も幡多地域の中心部である四万十市中村は「高知の小京都」と呼ばれています。
ちなみに、高知県民が「こじゃんと」をさらに強調して言いたい時には「こっじゃんと」という風に使います。
「こじゃんと」の使い方の例
「こじゃんと」はどんなタイミングで使えばよいのでしょうか?実は「こじゃんと」の使い方としてはあまり難しく考えなくても大丈夫です。英語の「verry」や「めっちゃ・超」と同様の使い方をすれば大抵は通じます。
それでは「こじゃんと」の具体的な使い方の例文を紹介していきます。
「今日はこじゃんと寒かったちゃ。」
チャーリー
天気が悪いのに、川へ泳ぎにいっちょったが?そりゃあ寒かったろうに…
(天気が悪いのに、川へ泳ぎに行っていたの?それは寒かっただろうに…)
ボブ
うん。今日はこじゃんと寒かったちゃ。晴れちゅう日やないと、泳ぐもんじゃないね。
(うん。今日はとても寒かった。晴れている日じゃないと、泳ぐものではないね。)
「よし、こじゃんとやるぞ。」
厨二ちゃん
失恋してしもうた。やけ酒、つきおうてや!
(失恋しちゃった。やけ酒、つきあってよ!)
厨二くん
よし、こじゃんとやるぞ。飲んで忘れや!
(よし、今日はとことん飲むぞ。飲んで忘れてしまえよ)
「こじゃんと」の類義語
「こじゃんと」に似た高知弁をご紹介します。
類義語 | 意味 | 文例 |
うんと | 大いに たくさん |
テストで100点取ったき、うんと褒めちゃろう |
ざまな | 大きい 太い |
ざまな魚が釣れちょったに、糸が切れてしもうた |
しょう | 非常に とても |
このハサミは、しょう切れるねえ |
たいて | かなり 非常に |
野球部は、たいて頑張り寄ったに甲子園行けざったかよ |
- 「こじゃんと」の意味は「ひどく」、「徹底的に」
- 高知で使われている方言