「さすけね」の意味とは
「さすけね」という方言があります。この方言は、「大丈夫」や「心配いらない」、「問題ない」といった、人を安心させる意味を持つワードです。英語でいうところの、「Don't worry.」や「It's all right!」といった意味があるため、ポジティブな意味で使われる方言と言えます。
「さすけね」の由来は、こちらも「問題ない」という意味を持つ「差し支えない」です。この「差し支えない」の砕けた表現である「差し支えねえ」がさらになまって、「さすけね」に変化しました。なお実際には「さすけねえ」という使い方もされます。
「さすけね」は福島の方言
「さすけね」は福島県の方言です。一般に福島弁には、地域によってさまざまな種類がありますが、「さすけね」は県内の地域に関係なく広く使われています。
加えて福島県と隣り合っている山形県や宮城県でも「さすけね」が使われているうえ、特に福島に近い地域の方が頻繁に使われている状態です。
ちなみに「さすけね」は、2013年のNHK大河ドラマ『八重の桜』でも頻繁に使われていた方言としても知られています。これは当作品の舞台が福島県会津地方だったためです。
「さすけね」の使い方の例
「さすけね」が福島弁で「大丈夫」といった、人を安心させる意味を持つワードであるだけに、現地では実際に使われるシチュエーションも非常に多いです。ここでは具体的に「さすけね」が使われるシチュエーションを2つほど、例文と一緒に見ていきます。
「さすけね~、これくらいの雨でも決行されるはず」
「さすけね」の例文で最初にご紹介するのが、「さすけね~、これくらいの雨でも決行されるはず」です。いかにも雨が降りそうで運動会や花火大会などのイベントが行われるのかどうかを心配する人に対して、別の人が元気づけるようなシチュエーションに見えます。
マイルド君
「さすけね~、これくらいの雨でも決行されるはず」
(心配いらないよ、これくらいの雨でも結構されるはずだから)
チャーリー
「ああ、よかったです。日本に来て初めての花火大会なので、今日雨に降られたら少し落ち込んでいたところです」
このように何か心配ごとがある場合に、「さすけね」は人の心配する気持ちを和らげる効果が期待できます。
「俺が代わりに出てあげるからさすけね。安心して家にいて」
「さすけね」の例文でもう1つご紹介するのが、「俺が代わりに出てあげるからさすけね。安心して家にいて」というものです。シチュエーションとしては、会議などに出たくない人あるいは出られない人の代わりに男性が出ることになり、安心するように伝えています。
プロゲーマー君
「俺が代わりに出てあげるからさすけね。安心して家にいて」
(俺が代わりに出てあげるから大丈夫だよ。安心して家にいてね)
萌え袖ちゃん
「あんがとない。待ってるわ」
このような会話になることも多いですが、女性が語る「あんがとない」は福島弁で「ありがとう」という意味です。
- さすけねの意味は「問題ない」、「大丈夫」
- さすけねは福島で使われている方言
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