「はかはか」の意味とは
「はかはか」とは「ドキドキする、ワクワクする、気をもむ」という意味の宮城弁で、「はかはかする」や「はかはかした」のように動詞として使われている擬音語・擬態語(オノマトペ)の方言です。宮城県民の間では日常会話でよく使われている方言ですが、宮城以外にもこの「はかはか」という言葉は使われており、青森や秋田の一部の地域でも同じような意味で心情や身体的症状を表現するときに使われます。
「はかはか」は宮城の方言
「はかはか」は宮城弁で、宮城県民の間では日常会話でよく使われている言葉です。「ドキドキする、ワクワクする、気をもむ」という心情を表現する方言ですが、「息苦しい、心臓がドキドキする、はあはあする」といった身体的症状を表現する時にも使われます。
東日本大震災後、被災地で医療関係者が患者を治療する際の参考になるようにと、国立国語研究所により「東北方言オノマトペ用例集」が編集されました。この「東北方言オノマトペ用例集」の中に「はかはか」という方言も収録されており、身体的症状を表現するときの意味として「息切れや動悸で胸が苦しいさま。はあはあ」と紹介されています。
確かに気分や体調を表す言葉としては独特なニュアンスがあり、宮城以外の地域の人には難解に感じられるかもしれません。
「はかはか」の使い方の例
ここでは、「はかはか」を使った例文をいくつかご紹介します。日常会話の中で、「はかはか」という方言は具体的にどのような使い方をするのでしょうか。会話形式で解説していきます。
「時間がなくて、はかはかしたっちゃ。」
この文を標準語にすると「時間がなくて、ドキドキしたよ。」という意味になります。シチュエーションとしては、大事な打ち合わせに遅刻しそうで、焦りを感じたときなどの心情を表現しています。「ハラハラする」という言葉の表現に近いでしょう。
チャーリー
「今日の会議に間に合って、よかったね!」
上京君
「時間がなくて、はかはかしたっちゃ。」
(時間がなくて、ドキドキしたよ)
「 あの話しないといけないのか。はかはかするなぁ。」
この文を標準語にすると「あの話をしないといけないのか。ドキドキするなぁ。」という意味になります。シチュエーションとしては、とても大事な話をする前に緊張している様子を表しています。
ボブ
「そろそろ部長に退職の相談をしないといけないんじゃない?」
上京君
「 あの話をしないといけないのか。はかはかするなぁ。」
(あの話をしないといけないのか。ドキドキするなぁ)
- 「はかはか」の意味は「ドキドキする」、「ワクワクする」、「気をもむ」
- 宮城県を中心に、岩手県・青森県・秋田県の一部などで使われている方言
- 心や身体の状態を表すときに使われるオノマトペの方言