日月神示とは?
日月神示(読み方:ひつきしんじ、ひつくしんじ)は昭和19年(1944年)に、神典研究家で画家の岡本天明が、自動書記によって書いたとされる予言を記した文書です。高級神霊を天明に降ろして、おりてきた内容を記述したもので、そのほとんどが数字や記号、マークによる文字で記述されています。難解であったため書いた天明も意味や読み方が理解できず、霊能者の手助けをかりながら解読を進めました。
岡本天明自身も小さい頃より、人には聞こえない音が聞こえたり、目に見えないものが見えたりするような霊能力があったといわれています。また、天才画家と呼ばれるほど絵の実力もあり、画家として活躍していた人でもあります。
日月神示が自動書記された時代背景
日月神示が書かれたのは、第二次世界大戦の後半のことでした。昭和19年(1944年)4月18日に、これからの戦局や日本の太古について知る目的で、二人一組になって行う中国で古くから伝わるフーチという占い術を行うことにしました。そこから降霊して自動書記で神霊の言葉を聞くという方法です。
参加者には陸軍少将の小川喜一や日本の古代史を研究する修史協翼会のメンバーらがおり、岡本天明は、その場に神事を解釈し伝える審神者として同席していました。交信する中で「国常立尊」という高級神霊からメッセージを受け取りますが、それがきっかけで国常立尊が天明と交信をするようになります。
さらに約2ヶ月後の6月10日、岡本天明が天之日津久神社で参拝しているときに突如として額への衝撃と、右腕への激痛が走り、自分の意思に反して猛烈な勢いで手が動きだし、文書を殴り書きします。霊的体験が豊富であった天明は衝撃が走った際、咄嗟に自動書記の前触れだと思ったようです。そうして国常立尊が天明に自動書記させて、日月神示が書かれたと伝えられています。
日月神示に書かれる有名な予言
日月神示に書かれる有名な予言の中には、平成の終わり、そして新しい時代の幕開けを予言するかのような内容もありました。
2019年の「平成」の終わりも予言していた?
この内容から平成は30年で一区切りで、次の元号の時代に変わると予言していたのではないか?という説もあります。
日月神示は広範囲の記述が見られる
日月神示は広範囲の記述が見られます。中でもこの章では7つをご紹介します。
霊界の構造
霊界の構造は、「二日んの巻」(地震の巻)や「龍音之巻」のほとんどがこの記述です。
その内容の意味の一部をご紹介します。
- 一言で霊界といっても神界と幽界に大きく分けられ、神界は天国と霊国に分けられている。さらに幽界については陽界と陰界に分けられる。
- 天国には天人が、霊国には天使が住み、幽界にある陽界には陽霊人が、陰界には陰霊人が住んでいる。
- 高級霊がすぐに人間に感応することはなく、段階を経て感応するものである。
- 下級霊が懸かった場合、霊媒の態度や行いをよく見極めると判る。言動が高ぶること・威張る・命令する・断言する・高度の神名を名乗ったりする。
- 龍体を持つ霊は神界にも幽界にも存在し、龍体全てが神界に所属するとは限らない。
- 「霊人には何でも判っている」や「神懸りで世界のことが全て分かる」という考えは大間違いである。
宗教による区別
宗教による区別は、本巻「下つ巻」第一帖や「春の巻」第一帖、「黄金の巻」第二帖にて記述があります。
【「下つ巻」第一帖】
「この道(おしえ)は教(をしえ)ではないぞ、教会ではないぞ、道だから、今までの様な教会作らせんぞ。道とは臣民に神が満ちることぞ、神の国の中に神が満ち満つることぞ。金儲けさせんぞ、欲すてて下されよ。」
【「春の巻」第一帖】
「ここは光の理(みち)伝え、行う所、教えで無いと申してあろう。教えは教えに過ぎん。理でなくては、今度はならんのじゃ。」
【「黄金の巻」第二帖】
「今までの日本の宗教は日本だけの宗教、このたびは世界のもとの、三千世界の大道ぞ。教えでないぞ。」
宗教で金儲けをすることはあってはならず、これからの宗教では人間が上手に生きるための道しるべを共に考えていく場である必要があることを意味しています。
日月神示に見られる宇宙の仕組み
日月神示に見られる宇宙の仕組みは、補巻「月光の巻」第五十四帖にて記述があります。
「立体の道を早く悟りなされよ。正中の大道あるのであるぞ。左でも無く、右でも無く、嬉し嬉し(うれしうれし)の道あるぞ。左も右も上も下も相対の結果の世界じゃ。」
目に見える世界(人間世界)だけでなく、目に見えない高次元の世界(宇宙)の存在があることを意味しています。ただ単に上・下の世界だけでなく、さらに上・下の世界があり、同時に数々の時空があることを意味しています。
善と悪の概念
善と悪の概念は、補巻「黄金の巻」第三十帖にて記述があります。
「道知るのみでは何にもならん。道味わえよ、歩めよ、大神の道には正邪ないぞ。善悪ないぞ。人の世に映って正と見え邪と見えるのじゃ。人の道へ映る時は曇っただけのレンズ通すのじゃ。レンズ通してものを見ると逆立ちするぞ。神に善と悪あるように人の心に映るのじゃ。レンズ外せよ。」
本来、宇宙には善悪観念はなく、悪の存在も神様から許されていることを意味しています。人間世界には悪祓いと称するものもありますが、宇宙からみると祓うのではなく、調和や共存することが大切だとするのです。
現代にも通じる仕事とお金の話
現代にも通じる仕事とお金の話は、本巻「空の巻」第七帖にて記述があります。
「まず己の仕事せよ、五人分も十人分も精出せと申してあろう。五人分仕事すれば分かって来るぞ、仕事とは喜事であるぞ、仕事せよ、仕事使えまつれよ、それがΘ(神)の御用ざぞ。Θ(神)の御用ざと申して仕事休んで、狂人の真似に落ちるでないぞ。今の仕事悪いと知りつつするは、なお悪いぞ。仕事、仕事とΘ(神)に祈れよ、祈れば仕事与えられるぞ、祈れ祈れとくどう申してあろう。善き心、善き仕事生むぞ。喜事生むぞ、この道理まだ分からんのか。」
仕事とは本来楽しんですることであり、苦労するものではないことを意味しています。
さらに、例えば10の仕事をやったのに、8だけの報酬しかもらえないこともあります。神様はしっかりと見ていてくださり、残りの2の報酬を利子付きであなたの元へ与えてくださります。自分に与えられた仕事(お金を稼ぐ仕事も魂を磨く仕事も該当します)にしっかりと向き合うことこそが、神事となります。
弥勒の世の到来
弥勒の世の到来は、本巻「んめの巻(梅の巻)」第十七帖にて記述があります。
「次の世がミロクの世、天も晴れるぞ、地も輝くぞ、天地一(ひとつ)となってマコトの天となりなりマコトの地となりなり、三千世界一度に開く光の御代ぞ楽しけれ、あな爽け、あなすがすがし、あな面白や。」
これはアセンションを意味しています。この書物の中で、「日本は二度潰れる」と記述があり、一度目は第二次世界大戦を表しています。国の復興のために歩んできた日本ですが、一生懸命なあまり精神的な成長よりも物質的な成長を遂げてきました。これからは日本全体が精神世界への目覚めが起こるとしています。
ライトワーカーの存在
ライトワーカーの存在は、五十黙示録「扶桑之巻」第5帖にて記述があります。
「仁人とは神人のこと、この仁人が救世主であるぞ、救世主は一人でないぞ。各々の民族に現れて五十人であるなれど、五十と言う数に囚われるなよ、五十人で一人であるぞ、数に囚われると、わからんことになり、岩戸閉めとなるから気つけおくぞ。」
アセンションに当たり、先導していく人材が必要です。それをライトワーカーといいますが、それが救世主に当たるようです。人間ひとりひとりが特別な存在であるのに、「自分だけが与えられた使命」「自分だけは特別」というような立ち居振る舞いをすることで次世代へと行けなくなるということを意味しています。
日月神示についての解説のまとめ
- 日月神示は、昭和19年(1944年)に高級霊をおろし、自動書記によって記された文書です。
- 日月神示は、神事を解釈し伝える審神者として、神典研究家で画家の岡本天明が書いた。
- 日月神示は嘘ともいわれるが、すでに予言通りになった内容が多く存在する。