ヘミシンクってどんな意味?
ヘミシンクとは、周波数の違う音源を聴くことで右脳と左脳が同期することを言います。ロバート・モンローがヘミシンク(半脳同期)を開発しました。ロバート・モンローはバイノーラル・ビートと呼ばれる周波数が違う音源を聴くことで、脳があらゆる意識状態になることを見つけたのです。
ロバート・モンローはさらに研究を進めていった結果、右脳と左脳が同調する周波数を見つけました。意図的に変性意識状態(日常的ではない意識状態、トランス状態のこと)を作ることができるようになったのです。それがヘミシンクと言われています。
ヘミシンクは造語で、「脳の半球」を意味する「ヘミ(=Hemispheric)」と「同調」を意味する「シンク(=synchronization)」を合わせたものです。
ヘミシンクの開発者
ヘミシンクの開発者・ロバート・モンローは、アメリカの超心理学者で1958年に体外離脱を経験しています。彼は1915年に大学教授の父と内科医の母の間に生まれ、音響の技術者になってラジオ放送の経営に携わっていました。音響の技術を活かして睡眠学習の研究をしたときに、体外離脱を偶然に経験しました。
体外離脱を経験したことにより、特定の音源が人間の意識に影響があることをつきとめていきます。そして調整された音源を聴くことで、右脳と左脳が同期をして、誰でも体外離脱ができるように開発したのでした。
ヘミシンクの仕組み
私たちの左右の耳からは、さまざまな周波数の音が脳へ伝わっています。人間は20ヘルツ以上の音を通常は認識しています。
ヘミシンクの仕組みは、この聞こえている周波数を利用し、左右でわずかに異なる周波数を与えて差を生み出し、もう一つの信号を作り出すというものです。この新しい信号によって脳波の状態を変化させて、トランス状態を作ります。
例えば、右耳には100ヘルツの音を与えて、左耳には105ヘルツの音を与えます。つまりそれぞれに違う振動を与えるのです。そうすると左右の脳が同調をはじめ、5ヘルツの差が生じと同時に5ヘルツの信号が発生します。この5ヘルツは実際には存在しませんが、左右の脳が同調することで生まれる周波数です。
新しく生まれた5ヘルツは深いリラックス状態の脳波で、シータ波にあたります。これは脳を深い瞑想状態へ導いてくれるのです。ヘミシンクの仕組みは、こうして右耳と左耳から違った周波数の音を与えることによって、通常では聞けない周波数を脳に認識させて脳波の状態を作り出すことにあります。
脳波と心理状態の関係
脳波には4つの種類があります。
- β(ベータ)波・・・14~30ヘルツ
- α(アルファ)波・・・8〜13ヘルツ
- θ(シータ)波・・・4〜7ヘルツ
- δ(デルタ)波・・・4ヘルツ以下
脳波は心理状態と関わりを持っていることが知られています。私たちが目を覚まして活動しているときが一番脳波の変動が速く、徐々に変動が遅くなることにより眠りにつきます。
β波は覚醒した状態なので、通常の起きている状態です。α波は、軽くリラックスし瞑想状態になっている状態を指します。入浴中のようにあまり何も考えないでボーッとしている状態のことです。このリラックス状態のときにアイディアがひらめくこともあります。
Θ波は、さらに深いリラックスや深い瞑想状態に入ってる状態で、ウトウトして夢を見るような状態と言えばわかりやすいでしょう。δ波の状態は脳波の変動がもっとも遅く、夢も見ない深い眠りに入っている状態で、このときに体外離脱の状態になります。
ヘミシンクで得られる効果とは
ヘミシンクをおこなうとトランス状態になると言われています。どのような効果が得られるのでしょうか。また危険性はないのでしょうか。
ヘミシンクの効果
ヘミシンクを行う効果は2点あります。一つは変性意識状態、つまりトランス状態になれるということ。もう一つは体外離脱を体験することができるということです。
トランス状態(変性意識状態)
トランス状態というのは、日常的な意識状態以外の意識状態のことで、顕在意識と潜在意識の中間のような状態です。お酒を飲んでフワフワした状態のような感じに似ています。飲酒をすると気持ちが大きくなって、思っていることを口にしてしまうことがあるのと同じような状態です。
潜在意識がむき出しになっている状態だと、深層にある自覚していない意識が表に出ていきます。そのときにストレスを解消したり、集中力を発揮することができると考えられているのです。
体外離脱
体外離脱と言うと、ドラマや映画で死んでいる自分を上から見てるなんてイメージする方もいるでしょう。簡単に言うと、肉体は寝ていて意識は目覚めている状態のことを指します。自分の意識では起きているつもりでも、肉体はリラックスして寝ている状態なのです。
自分の横で自分の寝息が聞こえたり、時空を超えてさまざまな場所へ出かけるなんてことも体験できると言われています。
トランス状態の危険性
トランス状態はヘミシンクでなくても意図的に作ることが可能だと言われています。しかし無理に求めると多くの問題を起こしかねません。
強いトランス状態は、気持ち良い状態を通り越して危険な状態になります。ヘミシンクの軽い状態は飲酒をしたときの気持ち良い状態に近いのですが、それ以上を求めるとなると、危険ドラッグに手を出したりしてしまうことも。そうなると中毒症状や脳へのダメージなどがあり最悪な状態にになりますので、ドラッグに頼ってヘミシンクを望んではいけません。
ヘミシンクを効果的に聞くための方法
ヘミシンクを体験するためには、自分自身で体験することが大切です。CDを始めとするさまざまな音源を聞いていろいろな能力を引き出しましょう。ここでは効果的に音源を聴く方法をご紹介します。
ヘミシンクを聞く準備
ヘミシンクを聞く準備として音源は大まかに4つあります。
- ゲートウェイ・エクスペリエンスシリーズ
- ヘミシンク・シリーズ
- シングルタイトルCD
- メタ・ミュージック
ヘミシンクの状態になるには、これらの音源を用意してリラックスできる場所で聴きます。初めてのときは、自分が気に入っているベッドやソファが良いでしょう。メタ・ミュージックの場合は、普通にBGMとして聴いていれば大丈夫です。
それ以外のときは、以下の準備をしましょう。
- 音源はヘッドフォンやイヤフォンなどで必ず両耳から聴けるようにします。
- アイマスクをつけて目に光が入らなようにします。
- 音源を聴いているときに気がついたことや思ったことをメモできるようにします。
- 服装も場所もリラックスできるようにします。
ヘミシンクを聞くときの注意点
ヘミシンクを行う場合、トランス状態になり意識が朦朧としている確率が高いです。そこで注意点を4点挙げます。
- 車を運転中や、ジョギングしながらは聴かない。
- 聞く時に脳波に影響を与える装置は使わない。
- 次の症状がある場合は医師に相談(発作・てんかんなど)する。
- 頭痛やめまい、吐き気などがして気分が悪いときは中止する。
そしてもっとも注意すべきはボリューム。ヘミシンクは聴こえるか聴こえないかくらいの音量でいいのです。潜在意識に届けるものなので、聴こえにくいからといってボリュームを上げてしまうと逆効果です。
また、ヘミシンクは必ず効果が出るわけではありません。個人差がありますので、その場合には焦らないで自分のペースで行いましょう。
ヘミシンクのおすすめ音源
それではヘミシンクを体験するおすすめ音源をご紹介します。
ヘミシンクを体験できるCD
ゲートウェイ・エクスペリエンス第1巻: The Gateway Experience Wave I DISCOVERY(ディスカバリー)3枚入り(日本語版) [ヘミシンク]
参考価格: 10,000円
ゲートウェイ・エクスペリエンスシリーズは1巻から6巻まであります。こちらの1巻はフォーカス10という初期のレベルで、意識は起きているのに肉体は寝ているという状態を体験できます。覚醒状態からリラックス状態へ誘導してくれるCDです。
「内なるガイドにつながる」というタイトル通りに、自分の中にいるガイドと永続的にコミュニケーションを創り上げていくCDです。収録時間は35分で、誘導瞑想とヘミシンクを組み合わせています。
ヘミシンクをYouTubeで体験できる
ヘミシンクに興味を持ち、体験したいと思っても、いきなりCDを購入するには躊躇することがあるかもしれません。そんなときは動画でヘミシンクをお試し体験しましょう。専用の音源ほどの効果は期待できませんが、どんな感じなのかはわかると思います。
ヘミシンクをセミナーで体験する
ヘミシンクを体験したくて、動画も見たりCDも聴いたりした場合でもうまく体験できないこともあります。そんなときは、ヘミシンクのセミナーを体験するのが良いでしょう。
セミナーと言ってもさまざまなタイプがあります。ヘミシンクは瞑想するわけですので、悪意のあるセミナーでは危険が伴います。おすすめはモンロー研究所公認のセミナーです。ぜひチェックしてみてください。
ヘミシンクの意味と効果のまとめ
- ヘミシンクとはロバート・モンローが右脳と左脳を同期させるために開発した周波数の違う音源を聴くこと
- ヘミシンクによりトランス状態と体外離脱の効果を体験できる
- ヘミシンクを体験するときはリラックス状態で、両耳にヘッドフォンをすると効果的