深層webはどんな意味でしょうか?
「深層web」または「ディープウェブ」は、GoogleやYahoo!などの一般的な検索エンジンでは見つけることの出来ないサイトのことを言います。普通の検索エンジンで表示されるサイト「表層web」とは反対に、深層webはtorなどの特別なネットワークシステムを使うことでしか閲覧することが出来ません。深層webは表層webと比較して、少なくとも数百倍のコンテンツが存在していると言われています。
深層web・ディープウェブのすべてが危険というわけではない
深層web(ディープウェブ)には一般的な検索エンジンに表示されないだけで、特に危険性のないサイトも数多く存在します。友人にしか見られたくないブログなどのアクセス制限のあるサイトや、政府や企業の中だけで共有される情報が載ったサイトなども、一般人が見ることのないネットの裏側の世界なので深層webに分類されます。
深層webにはもちろん違法なコンテンツを取り扱った闇サイト(ダークウェブ)が存在するものの、膨大な深層webの大部分を占めるのが上記のような危険性のないサイトです。とはいえ、不用意にアクセスするとウイルス感染や個人情報の流出などの恐れがあるため、簡単に足を踏み入れるのはとても危険です。
マリアナウェブとは?最も深いディープウェブの都市伝説
深層webにはレベル(階層)があり、最深層にはマリアナウェブと呼ばれる、膨大な情報と高性能なAIがいる場所が存在しているという都市伝説があります。マリアナウェブは通常のコンピューターではアクセス出来ないほど多くの情報量を有しているため、量子コンピューターだけがアクセスすることが出来ると言われています。
しかし深層web自体には階層と呼べるような明確な区分けはなく、特定のリンクをいくつも経由することでしか閲覧できないサイトが単体で存在しているだけです。また、量子コンピューターは2019年1月に実用化されたばかりの最新の技術で、マリアナウェブの都市伝説がささやかれ始めた2011年には量子コンピューターの存在は疑問視されていました。
つまり、マリアナウェブの存在を当時の技術では証明できなかったということです。マリアナウェブが噂に過ぎない都市伝説なのかどうかは、これからの量子コンピューターの働きに期待するしかありません。
深層webにある危険なコンテンツまとめ
危険性のないサイトが大部分を占めているものの、深層web(ディープウェブ:deep web)には数多くの危険なコンテンツが存在することも確かです。深層webにアクセスする危険性を理解してもらうために、考えられる危険なコンテンツを以下にまとめて紹介します。
- 薬物取引やポルノなどの違法なコンテンツを取り扱うサイト
- 犯罪行為を写した画像や動画を載せたサイト
- 閲覧者のパソコンをウイルスに感染させて個人情報を抜き取るサイト
- ハッカーやテロリストなどの犯罪者が交流するためのサイト
深層webにアクセスする方法
多くの危険性を秘めているものの、深層webへの入り方は極めて単純で、特殊なネットワークシステムを使うだけです。深層webにアクセスする時に知っておくべきネットワークや危険なドメイン名などを、深層webへの入り方と共にまとめて紹介していきます。
しかし、これまでにも述べたようにインターネットやコンピューターの知識に乏しい人にとって、深層webは犯罪に巻き込まれる危険性が非常に高い場所です。アクセスする際には自分の身を守る為の知識と自己責任が求められます。
通常の方法ではいけないonionサイト
深層web(ディープウェブ)の中でも危険なコンテンツを所有する闇サイト(ダークウェブ)は、「.onion」のドメイン名を使用しており、犯罪の温床とされる闇サイトを代表するドメイン名として有名です。アクセスするためには特殊なネットーワークシステムを使用する必要があり、また目的のサイトにたどり着くには経験や人脈が不可欠なので、アクセスの困難なドメイン名としても知られています。
ユーザーの匿名性が高いため犯罪者が集まる場所となってしまっていますが、政府の情報規制などでやむなく使用しているユーザーもいるため、「.onion」が犯罪の温床だとは一言に言い切ることは出来ません。違法なコンテンツを取り扱うためだけでなく、機密性を求める管理者や利用者も「.onion」には集まっているのです。
torブラウザを使ってアクセス
深層webにアクセスできる特殊なネットワークシステムを使っているブラウザとしては「tor」が最も有名です。torは「ザ・オニオン・ルーター:The Onion Router」の略で、torを介することでユーザーは自動的に世界中のサーバーを経由して、自分のIPアドレスや現在位置を隠したままサイトにアクセスすることが出来ます。
torは無料でダウンロードできるブラウザなので誰でも簡単に利用し始める事が出来ますが、初期設定のままでは匿名性は低く、利用目的に合わせて自分でtorの設定を行う必要があります。torの使用自体は犯罪ではないものの、軽い気持ちで深層webにアクセスして闇サイトに行き着き、犯罪に巻き込まれる危険性は極めて高いため要注意です。
もともとは軍事目的で開発が進められたtorは、ユーザーの匿名性を保護するという特性から犯罪者や活動家が利用しやすく、またFacebookなど言論の自由を求めるソーシャルネットワーキングサービスにも使用されています。
ディープウェブであったヤバい体験談
深層web(ディープウェブ)の中であった怖い体験談は、ほとんどの場合、興味本位でアクセスした一般人が闇サイト(ダークウェブ)にたまたまアクセスしてしまうことによって引き起こされています。
有名な話では、友人に勧められて深層webに興味を持った学生が、リンクをいくつも踏んでいく内に闇サイトにたどり着き、ロードが終わったときにはサイトの管理者に個人情報を暴かれてしまっていた、というものがあります。闇サイトに入るとブラウザが閉じられなくなった、パソコンのカメラをのっとられて顔がばれてしまった、といった体験談も都市伝説のように語られていますが、事実であっても不思議ではありません。あなたがそのサイトにアクセスするとき、そのサイトの運営者もあなたにアクセス出来るということを物語る体験談です。
深層web・ディープウェブにはむやみにアクセスしないこと
普段わたしたちが目にすることのないネットの裏側、深層webには、ユーザーの匿名性が高いことから機密性を求める人々が集まってきます。深層webの大部分は危険性のないサイトですが、「.onion」のドメイン名に代表される闇サイトは、素人が足を踏み入れると個人情報が盗まれたり犯罪に巻き込まれたりする危険性が非常に高いため、アクセスには注意が必要です。特殊なブラウザをダウンロードするだけでアクセスできるので深層webは入り方が簡単ですが、インターネットやコンピューターに精通して自己防衛出来る人でなければ、むやみにアクセスしないことをオススメします。
深層WEBについてまとめ
- 深層web(ディープウェブ)は通常の検索エンジンから見つけることができないサイトのことです。
- サイトの多くは危険性のないものですが、ウイルス感染や個人情報流出などの危険性の高い闇サイト(ダークウェブ)も存在しています。
- 深層webへの入り方はtorなどの特殊なブラウザをダウンロードするだけなので、コンピューターの知識に疎い人が知らず知らずのうちに犯罪に巻き込まれてしまう可能性があります。
- 闇サイトでウイルスに感染し、ブラウザを閉じられなかったり、個人情報を抜き取られてしまったりしたという体験談があります。
深層webとはどんな意味でしょうか?