リスケの意味とは?
「リスケ」とは、英語の「リスケジュール(reschedule)」を略した言葉です。本来の英語の意味としての「リスケジュール」は、「計画を変更する」「(借金などの)返済を延期するよう都合する」ですが、日本において「リスケ」という言葉を使用する場合には、ビジネス用語としては「スケジュールを組み直す」という意味で使われることが多くなっています。取引先からの仕様変更の提示があった時などには特に使われやすい言葉です。
その一方で、金融関係者や財務関連の部署に所属する人が使う場合には、一般的に「借入条件の変更」を意味します。融資の返済が困難になった時、資金繰りが厳しくなった時に、金融機関に借入条件を見直してもらえるよう申し入れる場合に使います。
リスケの語源
「リスケ」という表現の語源である「reschedule」という単語は、「再び」「さらに」「新たに」「…し直す」などの意味を持つ接頭語の「re」と、「予定する」という意味の「schedule」が合わさったものです。
それぞれの言葉の意味を取り上げてそのまま組み合わせてみると、現在日本で使われている「リスケ」の意味合いに近いものとなりますが、「reschedule 」と1つの単語になると「リスケ」とは 少し意味が離れます。
「リスケ」という言葉は「スケジュールを組み直す」、つまり「予定の延期」の目的で使われていますが、その場合英語では「postpone」という言葉のほうがよく使われる傾向にあります。
リスケの使い方と例文
冒頭でご説明した通り、「リスケ」にはビジネス用語としての側面と金融用語としての側面があります。
実際の「リスケ」をどのように使うのか、例文で見ていきましょう。
ビジネス用語としての使い方
1つ目の例文としてご紹介するのは、ビジネス用語としての使い方です。
同僚とのミーティングの予定があったにもかかわらず、急な出張で出席できなくなってしまった……。
そんな時、相手にお願いをする様子を見てみまょう。
ボブ
ごめん! 急に大阪出張が入ったんで、明日の午後のミーティング、リスケさせて!
チャーリー
ほんと君、出張多くて大変だね! 慌ただしいだろうけど会議室予約取り消すの忘れないでね。日程またメールして~
金融用語としての使い方
2つ目の例文としてご紹介するのは、金融用語としての使い方です。
あなたが財務関連の部署にいて、実は会社の状況がよくないとしたら……。
そんな一場面がこちらです。
課長
このままじゃあっという間に銀行にリスケの相談をする日が来ることになるぞ!!
萌え袖ちゃん
(課長……入社半年にしてそのセリフ……聞きたくなかったです。言えないけど……)
リスケは相手と場面を考えて使うようにしよう
これまでの説明や例文を見ていただくとまず「リスケ」という言葉があまりポジティブなイメージを持っていないことがおわかりかと思います。できるだけ使わずに済ませたい方の言葉に入りますが、実際には「リスケ」を耳にするケースが増えていると言えます。
そんな「リスケ」を使う時、気をつけるべき点を挙げておきます。
まず、「リスケ」は略語であるということです。それゆえ、使える機会は実はそう多くありません。
取引先の人、上司など目上の人に対しては使わないよう、気をつけてください。逆に言えば、先輩や上司などから言われることが多い言葉であるとも言えます。自分で使うときには人に見せないメモの中に留めておくと、コミュニケーションにおいてトラブルにならずに済むでしょう。
また、金融用語としての「リスケ」が登場するのは、前述した通り、融資の返済が困難になった時、資金繰りが厳しくなった時などです。融資において借入条件を変更するのは困難であるため、「リスケ」を申し入れるという事態は深刻を極めます。
金融用語としてはとりわけ、簡単に使える言葉ではないということです。
このように、ビジネス用語、金融用語、どちらの場合でも、「リスケ」にはネガティブなイメージが付きまといます。
もし使うのであれば、場や相手には、十分に注意を払うようにしてください。