新入社員の挨拶で最低限押さえたいポイント
新入社員の挨拶で最低限押さえたいポイントは「挨拶文・自己紹介文の構成」「正しい言葉遣い」「新人らしい身だしなみ」の3点です。それぞれの点について詳しくご説明します。
挨拶文・自己紹介文の構成
挨拶文・自己紹介文の構成が最初のポイントです。しっかりと構成を組み、スピーチの流れを頭に入れておきましょう。1~4の内容を順を追って話すとスムーズです。
- 簡単な自己紹介(出身校・趣味・前職など)
- 入社を喜ぶ気持ち
- 仕事に対する意欲や目標
- 上司や先輩に向けての言葉
社会人として正しい言葉遣いを意識
社会人として正しい言葉遣いを心掛けることが次のポイントです。特に敬語は社会人として必須のマナーで、「尊敬語」「謙譲語」「丁寧語」を理解して使い分けることが大事です。
尊敬語は目上の人を立てる言葉、謙譲語は自分側がへり下って相手を立てる言葉、丁寧語は相手や内容を問わず表現を丁寧にした言葉で、下記のように使い分けます。
尊敬語 | 謙譲語 | 丁寧語 | |
する | なさる・される | いたす | します |
言う | おっしゃる | 申す・申し上げる | 言います |
聞く | お聞きになる | 伺う・拝聴する | 聞きます |
見る | ご覧になる | 拝見する | 見ます |
来る | いらっしゃる・お越しになる | 参る | 来ます |
行く | いらっしゃる・行かれる | 伺う | 行きます |
言葉遣いに加えて、話し方も大切なポイントです。スピーチする際、大きな声で話すと明るい印象を与えます。無理に声を出す必要はありませんが、普段の音量よりは大きく出すよう意識しましょう。また、早口で話すのはNGです。内容が伝わらない上に、落ち着きの無い印象を与えます。ゆっくり話す事を心がけましょう。
新人らしい身だしなみを心がける
新人らしい身だしなみを心がけることが3つ目のポイントになります。人の第一印象は5割以上を視覚情報が占めると言われおり、身だしなみがおろそかだとスピーチが良い内容でも台無しになります。
最低限の身だしなみとして気を付ける点を挙げました。新卒の方はもちろん、転職で中途採用の方も改めて確認してくださいね。
【男性の場合】
- スーツやシャツのしわ
- 汚れ、ネクタイの緩み
- 髭のそり残し
- 長い爪
- 靴がスニーカー
- 体の臭いなど
【女性の場合】
- ノーメイク
- 派手なネイル
- 明るすぎる髪色
- 大振りなアクセサリー
- 短いスカート
- サンダルなど
新入社員の挨拶スピーチは短くシンプルに!
新入社員の挨拶スピーチは短くシンプルにまとめる事が重要です。挨拶を聞く側には仕事を控えていて忙しい人もいます。新人が長々とスピーチをすることで迷惑をかけてしまうかもしれません。また、たくさんの話題を並べても記憶に残らず、上手く自分をPRできません。PRしたい所をまとめ、時間は1分~2分を目安にします。スピーチ経験のある中途採用の方も改めて確認しましょう。
新入社員の挨拶に面白いエピソードを交えて自己PR
新入社員が挨拶で好印象を与えるのに「面白いエピソードを交えて自己PRする」という方法があります。面白いエピソードをスピーチに交えることでインパクトを与え、先輩社員に覚えて貰うことができます。これは新卒の方も中途採用の方も利用できるテクニックで、すべった場合でも頑張ったという印象を残すことができます。
挨拶で使えるおすすめのネタ
自己紹介のネタとして、新卒の方も中途採用の方も使えるおすすめのものを以下に挙げます。先輩方が思わず話しかけたくなるような、印象に残るエピソードを選びましょう。
- 密かな趣味を公表する
- 出身地の方言を使う
- 呼んでほしいあだ名をアピールする
- 社長へ向けて質問する
- 失敗談を話す
挨拶の例文
次に面白いエピソードを交えた挨拶の例文を2つご紹介します。
【例文①:キャラを作り自己PR】
本日からこちらでお世話になります〇〇と申します。私にはおっちょこちょいな所があります。今日も初出勤で緊張していたこともあり、初めて乗った電車で最寄り駅から2つも通りすぎるという漫画のようなことをしてしまいました。
【例文②:意外性のある自己PR】
本日からこちらでお世話になります〇〇と申します。私は高校3年間野球一筋で男らしい高校生活をすごしました。しかし、最近は小学生の妹から教えてもらった裁縫にはまっています。正直言って野球より面白いです。
新入社員の挨拶文・自己紹介文【例文】
入社式や歓迎会での自己紹介の例文、スピーチ全体の例文をご紹介します。これまでの説明も踏まえ、ご自身の状況に合った挨拶文を作ってみてくださいね。
自己紹介の例文
入社式と歓迎会、それぞれの場面での自己紹介の例文です。歓迎会は少し砕けた感じで話すと良いでしょう。
自己紹介の例文:入社式の場合
はじめまして。
〇月〇日付で△△課に配属が決まりました〇〇と申します。
出身地は◇◇で、〇〇大学〇〇学部出身です。専攻は〇〇でしたが、この分野にこだわらず、幅広く色々な仕事にチャレンジし、一日でもはやく先輩社員方の役に立てるよう精進して参ります。
自己紹介の例文:歓迎会の場合
本日は私達のために、このような会を催していただき本当にありがとうございます。
△△に配属になりました〇〇と申します。出身大学は、〇〇大学の〇〇学部です。
趣味はピアノで、暇があれば毎日弾いているほど大好きです。リクエストを頂ければ、どんな曲でも弾きます。もし同じ趣味の方がいましたら、お声がけいただければ嬉しいです。
一日もはやく、会社の一員として会社に貢献できるように頑張りたいと思います。
いろいろとお世話になることが多く出てくるかと思いますが、諸先輩方のご指導をよろしくお願い致します。
スピーチ全体の例文
スピーチ全体の例文を最後にご紹介します。
「営業部に配属になりました○○と申します。
本日こうして△△という会社で、社会人としての第一歩を迎えられたことを大変嬉しく思っております。
また、先程、社長からこの会社の歴史や、取り組んで来たさまざまな事業についてお伺いし、この会社の素晴しさを改めて知ることができました。その一員となれたことに身の引き締まるような思いがいたしております。
○○という大きな会社の中にあっても向上心を失わず、気概を持って目の前の課題に1つずつ取り組んで参りたいと思っております。
申し訳ございません。随分と生意気を申しましたが、実際のところは右も左もわからない、ましてや、初出勤の電車で居眠りをしてしまい、最寄り駅を乗り過ごすといった学生気分が抜けていない状態でございます。先輩方におかれましては、私たちにぜひ厳しくも温かいご指導をお願い致します。」
新入社員の自己紹介のまとめ
- 自己紹介は短くシンプルにまとめる
- 意識するのは「スピーチの構成」「言葉遣い」「身だしなみ」
- 面白いエピソードを交えて印象付けるのもテクニックの一つ