「ご用命」の意味と正しい使い方を解説！言い換えや敬語では何と言う？

「ご用命」や「御用命」という言葉はよく耳にし、ビジネスシーンでもよく使うため、どのような意味であるのかを知っておくことは大切です。

「ご用命・御用命」の「用命」とは、「依頼」や「注文」を意味します。これに尊敬の意味を持つ接頭辞「ご」がついて、「どうぞ私共にご依頼ください」の意味で使われる表現です。

「ご用命」は実のところ、耳にしたり、使われるシーンが非常に多いです。

わかりやすい例えでいうと、大手運送業者ヤマト運輸に電話で荷物の配送を依頼する際、音声ガイダンスで「荷物のご用命は1番を」というのを聴いたことがある方も多いかと思います。また新聞広告などで「ご用命は○○へ」といった表現も日常的です。

このように「ご用命」は、企業が「提供するサービスをお客様に使っていただきたい」という意味で使われます。

「ご用命」は主に「ぜひともお申し付けください」の意味で使われます。それでは実際にどのような使い方をするのでしょうか？　ここでは例文を通じて、実際に「ご用命」がどのように使われるのか見ていきます。

・「迅速かつ高品質な記事はぜひともわたくしにご用命くださいませ。」
・「このたびはA地区での温泉調査を弊社にご用命いただき誠にありがとうございます。」
・「ご用命がございましたらいつでも承ります。」

なお2番目の例文についてですが、「ご用命」は単に依頼や注文をしていただきたいときのほか、それに対するお礼としても使われます。きちんと使いこなせると、ビジネスでもデキる人という評価を得ることができますので、うまく使いこなしてみてください。

「ご用命」には実のところ、さまざまな言い換えや敬語表現があります。単に「ご用命」を使うだけにとどまらず、これらの類語や敬語表現をうまく使いこなせると、いろいろなところで役立つこと間違いありません。

「ご用命」の言い換えでよく使われるのが、「ご下命」や「ご要望」、「お申しつけ」などです。

まず「ご下命」は「ご用命」以上にへりくだったニュアンスを持っているため、相手に対して丁寧な印象を与えられます。

また「ご要望」はホームページでの問い合わせフォームなどでも多用されるため、目にすることが多い表現です。

さらに「お申しつけ」は熟語ではない分、よりソフトさが前面に出ていて相手にとって依頼や相談がしやすい雰囲気になります。

なお、これらの表現よりももっとわかりやすいのが「ご利用」です。よく電車やスーパー、ネットサービスなどでも「本日も○○をご利用いただきありがとうございます」という表現がよく使われます。使われるシーンが多い分、最も使いやすいといえます。

「ご用命」の敬語表現とはどのようなものなのでしょうか。

よく使われる表現として「ご用命ください」や「ご用命の際は」、「ご用命いただき」、「ご用命賜りますよう」などがあります。このうち「ご用命いただき」は先ほど説明したように、依頼主にお礼を伝えるときによく使われる表現です。

中でも「ご用命の際は」はその後で連絡先の紹介につなげる場合に、「ご用命賜りますよう」はビジネスシーンでの挨拶でよく使います。