お辞儀は3つの種類がある!
お辞儀には「会釈」「敬礼」「最敬礼」の3つがあります。それぞれの使い方を具体的にご説明します。
お辞儀の角度と使い方の違い
お辞儀には大きく分けて3種類あり、礼の角度により「会釈」「敬礼」「最敬礼」に分けられます。それぞれのお辞儀の角度や用途、視線の向け先は次のようになります。シーンによって使い分けられるようにしましょう。
会釈
最も浅い角度のお辞儀です。礼の角度は15度で、1.5メートルほど先に目線を向けるようにすると自然です。人とすれ違うときなど、歩きながらお辞儀をするときによくに行います。
自分が担当でない来客を見かけたときなど、笑顔で会釈をすると良い印象を与えられます。相手との距離があって声をかけられない場面でも活用できます。
敬礼
一般的なお辞儀のことです。礼の角度は30度で、目線はつま先の2メートルほど先の地点に合わせます。訪問客や上司など、目上の人になど対する敬意を表します。
ビジネスシーンで頻繁に使われるお辞儀なので、しっかり習得しておきましょう。初めて会う人に自己紹介をするとき、敬礼をすると好印象です。
最敬礼
最も丁寧なお辞儀のことです。礼の角度は45度です。目線はつま先の1メートルほど先の地点に合わせます。重役の人に挨拶するとき、謝罪や感謝を伝えるとき、無理をお願いするときなどに使います。
注意する点は、45度以上の角度をつけないことです。見た目が美しくなく、失礼な態度と取られる場合もあります。
お辞儀の正しい仕方は?
正しいお辞儀を行うポイントは「背筋を伸ばす」「腰から行う」「何度も行わない」です。ポイントを押さえ、お辞儀のマナーを身につけましょう。
猫背はNG!背筋を伸ばそう
背中が曲がったままだと、お辞儀として恰好が悪く見え、相手に悪い印象を与えてしまいます。背筋をしっかりと伸ばし、正しい姿勢でお辞儀をしましょう。
以下の点に気を付けると正しい姿勢を作ることができます。
・腹筋を意識する
・肩を下げ、やや胸を張る
・顎を引いて首を真っすぐにする
・頭が糸で釣り上げられているイメージを持つ
お辞儀は腰から行う
若い方にしばしば見られるのは、首だけを動かしたお辞儀です。正しいお辞儀は首から上を動かしません。腰から体を折り、背中、首筋が一直線になるようにします。首だけが下に向かないようにしましょう。胸を床に近づけるイメージで行うのがコツです。
相手を捉えた目線は頭を下げている間に自然に外します。首だけでお辞儀し、目線を外さないのはマナー違反なので注意してください。
何度もお辞儀をするのは印象が悪くなる
何度もお辞儀をするのはあまり良いことではありません。何度も頭を下げると、せわしい印象を与えてしまいます。また、されている側に、悪いことをしていると思われてしまう場合もあります。ペコペコと何度も頭を下げるよりも、一度の丁寧なお辞儀のほうが誠意が伝わります。
お辞儀をするときの手の位置は決まっている?
お辞儀の手の位置は男性と女性で異なります。男性の場合、両脇に手をまっすぐ伸ばして添わせ、礼をします。サービス業などでは手を重ねる場合があります。その際は拳を作った右手を左手で覆うようにします。
女性の場合、拳はつくらず、右手の甲に左手を重ねるようにします。手の位置はおへそ周辺です。少し美しく見せるには脇を卵1個分ほど開くとよいでしょう。
女神さま
右手が下、左手を上に重ねます。多くの人の利き手である右手を覆うことは「あなたを攻撃しません」という意味を持ちます。
好印象を与えるお辞儀のポイント
好印象を与えるお辞儀のポイントは「ながらお辞儀を行わない」「笑顔で接する」「スピードを考える」の3つです。自然なお辞儀で礼を伝えられると人間関係は円滑になるはずです。
「ながらお辞儀」は行わない
ビジネスシーンでは、挨拶や握手とともにお辞儀をすることが多くあります。お辞儀と他の行動を同時に行うと失礼にあたるので注意が必要です。
挨拶とお辞儀をする場面では、挨拶を言い終えた後にお辞儀をします。握手とお辞儀をする場面では、握手し終わってからお辞儀をします。握手中にお辞儀をすると、媚びへつらった印象になるので気をつけましょう。
女神さま
「おつかれさまでした」「おはようございます」などの言葉の後にお辞儀をすることを「語先後礼(ごせんこうれい)」と言います。挨拶の基本なので覚えておきましょう。
笑顔で接する
挨拶は相手に敵意を持っていないというシグナルでもあるので、柔らかい表情で行うようにします。笑顔でお辞儀をするのが望ましいでしょう。
お辞儀前に笑顔でアイコンタクトを取ると、それだけで好印象です。お辞儀後にも笑顔とアイコンタクトを忘れないようにします。不自然にならないよう、目元に笑みを浮かべるよう意識します。難しい場合は、表情をリラックスさせるように心にとどめておくと、柔らかい印象を与えることができます。
スピードを考える
丁寧に見られるスピードは、頭を下げるときは少し早く、上げるときはゆっくりにします。心の中で5拍カウントしながら行うとよいでしょう。「1、2」で頭を下げ、そのままキープし、「3、4、5」でゆっくり頭を上げます。
また、頭は相手より先に上げないよう意識します。相手が頭を上げたとき、自分がまだ頭を下げている所が目に入れば良い印象を与えることができます。
正しいお辞儀の仕方と角度のまとめ
- お辞儀の種類3つは、会釈・敬礼・最敬礼。
- 背筋を伸ばす・腰からお辞儀する・何度も行わないのが正しいお辞儀の仕方。
- ながらお辞儀を行わない・笑顔で接する・スピードを考えるのが好印象を与えるポイント。