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- 1裏ピースって何?
- 1.1日本では写真を撮る時によくされるポーズ
- 1.2海外では危険なハンドサインの国も
- 2裏ピースの歴史
- 2.1裏ピースの日本での歴史
- 2.2裏ピースの海外での歴史
- 3海外で裏ピースが危険なハンドサインである理由
- 3.1元をたどるとイギリスとフランスの争いからと言われている
- 3.2海外では侮辱を意味することも
- 4日本で裏ピースが流行った理由
- 4.1元々はプリクラの写りを良くするためだった?
- 4.2テレビの影響も
- 5海外で文化的に危険とされている他のハンドサイン
- 5.1ヨーロッパで危険とされるハンドサイン
- 5.2アメリカで危険とされるハンドサイン
- 5.3中東、アジア、その他で危険とされるハンドサイン
- 6ハンドサインには文化によってそれぞれ異なる意味があることがあるので要注意
裏ピースって何?
外国で気をつけなければならないハンドサインに、裏ピースがあります。日本では平和や勝利などポジティブな意味を持つピースサインですが、ピースサインに裏と表が存在していることを知っていて意識して使いわけている日本人は少ないでしょう。
ピースサインを行うときは中指と人差し指を立てて指でVの形を作りますが、一般的に手のひらを相手に向けるのが通常のピースサインで、その反対に手の甲を相手に向けるのが裏ピースです。
裏ピースを用いても日本の中ではほとんどトラブルに発展することはありませんが、海外では裏ピースの危険を認識しておくことはとても大事です。ここでは、裏ピースの成り立ちや海外で危険といわれる理由などについて紹介いたします。
日本では写真を撮る時によくされるポーズ
日本では、写真のポーズで裏ピースをしている人をよく見かけます。特に小さな子供の写真を可愛く撮るために、ピースサインをいろいろなポーズでさせる両親も多いですね。また、海水浴や登山のイベントなどで裏ピースサインをしている若者をよく見かけます。日本では、裏ピースも通常のピース同様、ポジティブで平和な雰囲気の写真撮影で多く見かけるポーズと言えるでしょう。
海外では危険なハンドサインの国も
外国の人の中には裏ピースをみて憤慨する人がおり、思わぬ災難をかぶることがあります。日本では裏や表の使い分けに特別な意識はなく好み程度で使い分けられていますが、外国では裏ピースを行うとトラブルに巻き込まれたり危険な目にあったりする可能性があるので注意が必要です。
また、対人関係の中で文化や習慣の違いからさまざまな何気ないハンドサインが誤解を招くことも少なくありません。外国との距離が急速に近まっている近年、遠く離れた異国の土地でのトラブルを避ける方法を知ることは大事です。
裏ピース以外の危険なハンドサインについては、最後の方でお知らせいたします。
裏ピースの歴史
裏ピースの認識は、日本と外国では大きな違いがあります。それは、裏ピースが登場した背景や歴史の長さの違いによることが大きいのですが、まず裏ピースが現れたのはいつの頃からか見てみましょう。
裏ピースの日本での歴史
日本で平和の象徴としてピースサインが流行しだしたのは、50年ほど前の1972年に井上順さんがテレビのカメラのCMでピースサインをしてからと言われています。それに対し裏ピースがメディアなどに登場し一般的に見かけるようになったのはまだ日が浅く、10年ほど前からです。
日本では、裏ピースの歴史やいわれが大きく取り上げられることがなかったため、現在も裏ピースは若者の間で躊躇することなく使われています。
裏ピースの海外での歴史
裏ピースが最初にネガティブな意味として人々に浸透していったのは、古く中世のヨーロッパ時代といわれています。1294年それぞれの国家という概念がまだ薄かった頃に始まった百年戦争で、イギリスとフランスの兵士の間で起こった事件に端を発します。ちなみに、現代のイギリスとフランスの国境線が決定したのは、この百年戦争でとも言われています。
海外で裏ピースが危険なハンドサインである理由
裏ピースが屈辱や挑発を示す行為となった背景として、海外の国と国の戦いの中で起こった兵士の悲しい物語がいい伝えられています。
元をたどるとイギリスとフランスの争いからと言われている
前述したように裏ピースの起こりは、イギリス軍とフランス軍の戦いといわれています。その当時のイギリス軍の弓兵隊は、非常に優れていました。そのため、フランス軍はイギリスの弓兵隊を捕まえると、イギリス軍の戦力を削るため弓が引けないようにイギリス兵士の中指と人差し指を切り落としていたとのことです。
そのことを知ったイギリス兵は、自分たちの毅然とした誇りとフランス軍に屈しない態度を示すために、フランス軍に向かって2本の指を立て裏ピースサインでアピールしたと言われています。
海外では侮辱を意味することも
裏ピースのは、長い歴史の中で挑発や屈辱のハンドサインとして伝わり続け、今日もネガティブな悪意のあるサインとして受け継がれています。
また現在ではさらに悪い意味が加わり、イギリス及びオーストラリアやアイルランド、ニュージーランドでは、性的に侮辱を与えるときにも使われるようになりました。
日本で裏ピースが流行った理由
それでは、なぜ日本人の特に若者の間で裏ピースが多用されるようになったのでしょうか?そこには、現代の若者の流行や風潮が大きく関わっているようです。
元々はプリクラの写りを良くするためだった?
日本で行われている裏ピースは、本来の平和や勝利の意味合いとは全く関係のないプリクラの流行から始まったようです。ある時期若い女性の間で、スタイルが良く美人の象徴として「小顔」が流行りだしました。
若い女性たちはプリクラで小顔に見えるように、裏ピースサインを上手に利用し始めたのです。顎のラインに沿わせて顎が細く見えるようにしたり、顔の表面が隠れるように顔の近くで裏ピースを作ったりしてプリクラを撮り始めました。裏ピースがメディアなどに登場し始めたのは、ちょうどその頃です。
テレビの影響も
日本で裏ピースが広まった原因として、テレビの影響も大きいでしょう。若者に人気のあるラッパーがテレビカメラを通して裏ピースを行ったり、テレビ番組で芸人たちが外国人のパフォーマンスを真似て裏ピースを行ったりしています。テレビに頻繁に登場することで、若者を中心に広がっていったと考えられます。