年越しそばを食べる意味とその理由・由来とは?
年越しそばは、長寿や無病息災、災難などとの縁切り、金運アップなどを願って食べられるものです。
なぜ「そば」なのか、その由来はいくつかあります。
長寿
そばのように長く寿命が続くようにという願いが込められてそばが食べられるようになりました。寿命だけでなく、家庭の幸せや福運など、あらゆる良いことも長続きすることを願います。
無病息災
江戸時代の中期に江戸患いとして、脚気(かっけ)という病気が流行しましたが、そばを食べている人には健康な人が多かったようです。それにより、そばは体に良い食べ物として広まりました。
また、痩せた土地でも育つ、雨や風に打たれても再生し健やかに成長する力強さがある、米より保存しやすく飢饉や災害などの為に備蓄され多くの命をつないだ、などの理由から縁起の良い食べ物とされていました。
そして、そばを食べることで無病息災を願うようになったのです。
縁切り
そばは切れやすいという特徴から、1年の災厄などの悪いことをすべて断ち切って新しい年を迎えようという意味を込めました。
金運アップ
江戸時代に金銀細工師が、作業後に出る金粉や銀粉を集める際にそば粉を丸めた団子を使っていました。そのことから、金を集める縁起の良い食べ物となり、そばを食べることで金運に恵まれることを願ったのです。
その他の説
「そばを打つ」という行為が「相手を討つ」に掛けられ、すなわち「勝つ」を意味するとして、縁起の良い食べ物となった説があります。
そばはうどんと違い、打ったらすぐに茹でて食べられることから、忙しい年末でも早く準備ができます。
その手軽さが、江戸っ子気質によく合い、広く受け入れられたと考えられます。