第六感とは何か
第六感とは「視覚・聴覚・嗅覚・味覚・触覚」といった人間の五感を超えた感知能力のことです。いわゆる霊感や超能力、直感、インスピレーションといった感覚も第六感と意味を同じくしており、感覚的に本質をつかむ力を指します。
科学的には微弱な電気や磁気を感じる能力が第六感であるという研究もなされており、電気や磁気を感じ取る器官が発達している生物がいることもわかっています。
人間の五感について
五感とは「視覚・聴覚・嗅覚・味覚・触覚」の5つの感覚のことを指します。主に私たちはこの五感によって外界を認知して生活しています。人間は五感のうち視覚にその8割を頼っています。そのため「目に見えるもの」によって世界を認識する割合が高いと言えます。
逆に犬は嗅覚、猫は聴覚が発達しており、視覚で認識できるのはわずかだと言われています。つまり同じ空間にいながら、犬や猫と私たちが認識している世界は全く違うということです。
第六感の特徴
第六感は通常私たちが使っている五感を超えた感覚で「なんとなく感じる」という形で認識されます。「なんとなく嫌な感じがして通らなかった道で事故が起きた」とか「なんとなくあの人のことを考えたら電話がかかってきた」といった経験は第六感による危機回避や未来予知だと言えるでしょう。このように漠然とした感覚で認識されるのが第六感の特徴です。
第六感は「虫の知らせ」ともいう
日本人は、昔から「虫の知らせ」という言葉で第六感を表していました。「虫の知らせ」とは五感を超越してなにかよくない事が起こりそうな予感がすることを指します。
「亡くなる前に急に家の片づけを始めた」とか「胸騒ぎがして家族が入院している病院にかけつけたら、とたんに病状が悪化して亡くなってしまった」というような話は、「虫の知らせ」により自分や家族の死を事前に察知したということを表しています。
第六感が鋭い人=直感が鋭い人?
第六感は、なかなか理屈や論理的思考では説明のできない能力です。世の中には直感が鋭いと言われる人がいますが、このような人は第六感が鋭いと言えるでしょう。では、第六感が鋭い人とは他にどういった特徴をを持っているのでしょうか?
第六感の本質
第六感とは感覚的に本質を見抜く力で、五感とは別の「世界を認識する能力」とも言えます。第六感によって五感では感じない微細な情報を受け取ることで、物事を漠然とした感覚で理解したり予兆を見抜いたりすることができます。
このため、言葉や理屈でその感覚を説明しようとしてもなかなか言い表すことができません。
第六感が鋭い人とは?
第六感が鋭い人は以下のような特徴があります
・洞察力が鋭い
洞察力とは言葉や表情などの表面上では見えない、その奥の本質を見抜く力を指します。人の隠された本音を見抜いたり場の雰囲気を察知したりすることを得意としています。そのため人の心をつかむ能力に長けており、ビジネスなどで成功している人が多いのが特徴です。
・共感能力が高い
共感能力とは相手の感情や置かれた現実を自分のことのように感じる力です。共感能力の高い人をエンパスといいます。エンパスの人は心の優しい繊細な人が多く、エネルギーに敏感がゆえに疲れやすいなどの特徴があります。
・直感が当たる
直感とは思考が働く前に感覚で正解がわかる能力です。考える前に次にすべきことがわかりますので、色々なことがスムーズに運びます。よく考えて出した答えより、なんとなく選択した答えが結果として正解だったということが多いのが特徴です。
・幸運体質である
幸運な人には、理由はわからないけれども常によい結果が訪れます。これは第六感により、無意識的に良い結果の出る方を選択しているからです。常にポジティブシンキングで、全ては上手くいくということを無意識的に信頼しているのが特徴です。
第六感とスピリチュアルとの関係
第六感は第6チャクラと深い関係があります。第6チャクラは眉間にある第3の目(サードアイ)ともいわれ、目に見えない物を見通す力を表しています。スピリチュアルではこの第3の目が開くことにより、サイキック能力が開花するとも言われています。
第六感は古代よりスピリチュアルと深く関係してきた
第六感を象徴する第3の目は松果体と深く関係していますが、この松果体のシンボルである松ぼっくりが古代エジプトや古代ギリシアなどの多くの宗教遺跡で見つかっています。
また、古代から目は全てを見通すスピリチュアル能力のシンボルであり、エジプトの「ホルスの目」や全能の目として知られる「プロビデンスの目」などが有名です。
第六感の鍛え方
第六感は特別な人だけがもつ特殊な能力なのでしょうか?松果体を誰もが持っているように、第六感も誰もが持っている感覚です。しかし便利になった世の中で退化してしまっているのも事実です。では、どうしたらこの能力を鍛えることができるのでしょうか。
第六感と五感との関係
第六感は五感を超えた認識の感覚となりますが、まったく別物という訳ではありません。むしろ第六感が鍛えられることで、五感を通して本質を見抜くことができるようになるという表現がわかりやすいかもしれません。
例えば、視覚に第六感の感覚が加わることでオーラが見えたり触覚に第六感の感覚が加わることで手で触れただけでエネルギーを感じることができるようになったりします。
五感を鍛えると第六感も鍛えられる
五感の先にある「感じる能力」が第六感です。そのため第六感を鍛えるには、まずは五感を研ぎ澄ますことが必要となります。人はそれぞれ敏感な五感が違います。視覚が敏感な人はそれを研ぎ澄ますことでヴィジョンとして目に見えない世界を感じることができるようになりますし、聴覚が敏感な人は音によるガイダンスを受けるようになります。
大切なのは五感による感覚をしっかり意識するということです。私たちは日常の慌ただしさの中で、ついつい感じるということをおざなりにしがちです。自然の持つ色の美しさをしっかりと意識して見たり、音をゆっくり感じたり、香りの違いをゆっくり確かめたり、食べ物の微細な味の違いを感じたり、手に触れるものの感覚を楽しんだりということが五感を研ぎ澄まし、第六感を高めていくのです。
直感やひらめきを大切にしよう
私たちは目に見えないものや科学的に証明されていないものをなかなか信じることができません。そのため、直感やひらめきというものに対して「気のせい」という言葉で片づけてしまいがちです。
しかし、この直感やひらめきこそが第六感なのです。実際に使っていくことで能力は磨き上げられていきます。ふと心に浮かんだ直感やひらめきを大切にしていくことが第六感を鍛えることになります。
第六感の使い方
私たちは五感をベースに日常生活をしているため、第六感を使って行動するのはためらいを感じてしまいます。まずは小さな決断をする時に第六感を使うということから始めましょう。お店でメニューを決める時やどちらの本を買おうか悩んだ時など、ひらめきに従って選ぶことを続けるうちに自分の第六感を信じることができるようになってきます。
どのような時に使うべきか
頭ではこちらを選んだ方がいいと判っているのに、なぜかもう片方が気になってしまうという経験がありませんか?このような場合は第六感が働いていると考えて気になる方を選ぶのがよいでしょう。大きな決断をするときこそ、本能的に第六感が働きます。
第六感を扱った創作物
第六感は多くの映画や漫画、小説などの題材として取り上げられています。
ここでは第六感を取り上げた代表的な創作物をご紹介します。
映画「シックスセンス」
『シックス・センス』
死んだ人が見える少年とその主治医である精神科医が「目に見えない世界」と関わりあいながら、どのように少年の持つ第六感を受け入れ生きていくかを描いた映画です。最後に衝撃的なラストが用意されていることでも話題になりました。
その他に第六感や虫の知らせなどを扱っている創作物
『ホムンクルス』
トレパネーションという頭蓋骨に穴を開ける手術により第六感を手に入れたホームレスの男性を描いた漫画です。主人公は第六感を手に入れることで他人の隠されたトラウマを映像として感じることができるようになります。
『ファイナルディスティネーション』
予知夢により飛行機事故を回避した高校生たちが、その後も次々に襲い掛かる死の運命から第六感を使い逃れようとするホラーサスペンス映画です。