「虫の知らせ」の意味とは?
虫の知らせとは、一種の予知能力やテレパシーによって、良くないことが起こる前触れを感じることです。人間には、五感「視覚」、「聴覚」、「嗅覚」、「味覚」、「触覚」が備わっていますが、虫の知らせは、そのどれでもない第六感が働くと言います。
予感やインスピレーションを感じる第六感の中でも、虫の知らせは不吉な感覚に分類されます。
「虫の知らせ」の語源・由来
虫の知らせの語源や由来には、諸説ありますが、一般的には2種類に大別されます。
1:中国の道教が由来となった説:体内に生まれてから3匹の虫が住んでおり、その虫が体内を監視し、悪い行いを天帝に報告しているという説です。この体内に住み着いた虫達が知らせるものが虫の知らせとされます。
2:江戸時代の虫が由来となった説:江戸時代には、人間の体内には9匹の虫が住み着いているとされていました。虫は監視するのではなく、コントロールすることで、意識にも影響を及ぼしているという説です。目に見えない、もしくは耳で聴こえない、不思議な予感や現象を、体内にいる虫の仕業としたのが由来です。
どちらの説も、語源は体内にいたという虫からのメッセージです。体内に虫がいるという発想が、違う国同士であるのは不思議ですが、昔から虫と人間の間には密接な関係があった証とも言えます。
「虫の知らせ」はなぜ起きるのか?
スピリチュアルな面で考えますと、虫の知らせには、お礼を言いたいと強く願った時や、眠っている間に思考が止まるなど、ある特定の条件が重なることに起こります。
いわば、心と心のコミュニケーションの一つとも言えます。そう考えますと、必ずしも悪い予感だけが虫の知らせではないようです。
また虫の知らせは、特殊な訓練をしなくても経験することが出来ます。別名「神様のサイン」と呼ばれることもありますが、親しい人の死を予知するなど、経験がある方も多いでしょう。
第六感が働く
虫の知らせは、第六感が働くことで感じます。第六感は「シックスセンス」とも呼ばれますが、昔から人間だけでなく、動物にも備わっていたとされる能力の一つです。
例えば、犬は捨てられても飼い主の元に戻ることが出来るように、人間にも直感などの感覚はあったとされています。しかし、狩猟生活から農耕生活に変わったことにより、周囲の敵を感じ取ったり、時計を持っていなくても時間を感じ取るなどの能力は薄れていきました。
しかし、第六感が完全になくなったわけではありません。虫の知らせを身近に感じ取ることが出来るように、今も残っていると言えます。
スピリチュアルなメッセージ
スピリチュアルなメッセージとして、虫の知らせを認識している方もいます。霊感などがその代表例であり、虫の知らせそのものが、故人のメッセージとも言われています。
故人は肉体を離れたとしても、愛情を失うことは無いとされています。そのため、身近な人の危険を感じ取り、それをメッセージとして知らせてくれます。枕元に立つという言葉がありますが、死んでからもあなたの危険を察知して、知らせに来てくれています。
「虫の知らせ」が起こるのはこんな時
虫の知らせには、起こるときのパターンがいくつかあります。
死の予知や事故の予知など、虫の知らせは悪いイメージもありますが、実は危険から身を守ってくれるありがたいメッセージでもあります。
ここでは、虫の知らせが起こる代表的なパターンを7つほどご紹介します。
「虫の知らせ」のパターン
虫の知らせには以下のような代表的なパターンがあります。
虫の知らせの代表的なパターン
- 死を察知出来て、祖父と最後の言葉を交わせたパターン
- 事故を察知し、服を着替えないで寝ていたパターン
- いつもと違う行動を起こしたことで、危険を察知したパターン
- 突然写真立てが割れたことで、死を察知したパターン
- 誰もいないのに、線香の香りを感じ死を察知したパターン
- 何となく嫌な予感がして、実は家族が事故にあっていたというパターン
- 下駄の鼻緒が切れたら、不幸な出来事が起こったパターン
「虫の知らせ」実体験5選
ここでは虫の知らせによる実際に起きた出来事を5つほどご紹介します。
実体験①火事を頭痛が知らせて
ある男性が家族で食事をしている最中に、酷い頭痛に襲われました。余りに酷い頭痛のため、食事を続けるのは無理と家族に言い、店を出て帰ることになります。途中で父が友達の家に用事があるからと車を降り、他の家族は、路肩に車を停めて待っていました。すると、父が戻って来て「家が火事だ。ニュースで報道されてる」と慌てた様子でした。
家は、すでに全焼状態で、跡形もなくなっていました。家に着いた途端に、あれほど酷かった頭痛もやみます。後で知った事ですが、頭痛に襲われていた時間が、ちょうど家が燃えていた時間でした。虫の知らせは家が火事だから、家族に早く帰るようにと教えてくれていたのです。
実体験②間違えて乗った電車が正しかった
ある女性がいつもと違う行先の電車に乗ってしまい、乗り間違えに気づき、電車を降りました。しかし、直後に祖母が亡くなったという知らせが入ります。間違えて乗った電車の行きつく先が、その亡くなった祖母の家でした。
最期の死に目に会えるようにと、虫の知らせが教えてくれていたのです。
実体験③亡くなった夢を見た
祖母が亡くなってから見続けるようになった夢ですが、祖母が夢の中に出てきて、一緒にコタツに入っている夢をみます。祖母に「こっちに行こう。」と語りかけると、祖母は「私はそっちには行けないの」と言います。
祖母の夢は、死後からお盆の間まで続いたそうですが、お盆を過ぎると見なくなったと言います。恐らく、孫のことが心配で、夢の中に出てきてくれたのでしょう。
実体験④子供の事故を予知していた
ある母親が子供に何故か無性に、保険証を持たせたい気分になります。実際に子供に持たせると、学校の体育の授業中に怪我をしてしまい、保険証が役に立ったという話です。事故を察知して、必要なものを知らせてくれたという虫の知らせです。
実体験⑤飼い猫の死を察知
ある女性が、何故か突然大きなバスタオルを買いたい衝動に駆られます。そして買って帰ると、飼い猫は死ぬ寸前だったと言います。新しいバスタオルは、飼い猫の死体を包むおくるみとして使うことになります。
猫の死を虫の知らせが、葬儀に必要なものを買うようにと教えてくれていた体験談です。
虫の知らせの意味や由来・実体験を紹介のまとめ
- 虫の知らせは、人間の第六感などが知らせてくれる悪い予感
- 虫の知らせの語源は、体内にいたという虫から
- 虫の知らせは、大きく不吉な出来事の前触れが理由で起こる