エトセトラの意味とは?
「エトセトラ」は「etc.」と表記することが多く、意味は「その他色々」「その他諸々」です。
英語では会話の中で「エトセトラ」という言葉が使われる事がありますが、日本語では、例を列挙した際に使う「~など」といったニュアンスになります。
文章やメモに「etc.」と記すと、他にも例が挙げられることが一見してわかるので、便利な単語です。
エトセトラの語源
「エトセトラ」の語源は、ラテン語由来のフランス語で「et cetera」と書きます。
フランス語の「et」は英語の「and」、フランス語の「cetera」は英語の「the rest(残り)」に該当し、「et cetera」を日本語訳すると「そしてその他」という意味になります。
英語での表記は「et cetera」の最初の3文字を略して「etc.」です。
エトセトラの使い方や用例
それでは「エトセトラ」の使い方を、例文を用いてご紹介していきます。
例①:同じジャンルやテーマを列挙する際の「エトセトラ」
マイルド君
私の趣味は、映画鑑賞、ドライブ、神社仏閣めぐり、エトセトラです。
萌え袖ちゃん
私は、りんご、桃、バナナなどが好きです。
この2つの例文は、複数の事柄を挙げる目的でエトセトラを使っています。
マイルド君は「趣味が他にもある」、萌え袖ちゃんは「好きなフルーツが他にもある」という事を表現しています。
このように「エトセトラ」は、同じジャンルやカテゴリーの単語を列挙した後に付けて使用する事が一般的です。
例②:「〇〇にまつわるエトセトラ」
上京君
皆さんの、修学旅行にまつわるエトセトラを聞かせてください!
ある出来事に関するエピソードを「○○にまつわるエトセトラ」という表現をしますが、その特定の物事についてのエピソードを聞く時の「エトセトラ」の使い方です。
例③:「エトセトラエトセトラ」
チャーリー
彼女の魅力は、笑顔がステキで、料理上手で、明るくて、知的で、エトセトラエトセトラ。
説明したい内容が多すぎて列挙できないけれど、まだまだたくさんあるという意味を含めた「エトセトラ」です。
彼女への思いが溢れて仕方ないというチャーリーの気持ちを、エトセトラで表現しています。
例④:選択肢の候補としての「エトセトラ」
ボブ
うに、まぐろ、いくら、サーモン、エトセトラ、最初は何を食べますか?
複数の中から選んでもらう時の「エトセトラ」です。他にも存在している選択肢を省略しています。
エトセトラを使うときの注意点
とても便利な「エトセトラ」という言葉ですが、使う時には注意しなければならない点があります。
文章で使用する時と、会話の中で使用するとき、それぞれに気を付けるポイントを見ていきましょう。
文章で使用するとき
「etc.」の前には必ず「,(カンマ)」が必要になります。
最後の「.」は、略したことを意味する記号になりますので、この「.」も忘れないよう、「etc.」ここまでをひとくくりにして覚えておきましょう。また、「etc.」という言葉には前述した通り「and」の意味が含まれていますので「and」は必要ありません。
会話で使用するとき
会話の中での「etc.」は、詳しく説明する時間を省略したい時や、全部を列挙する必要がない時などに使います。
日本人の特徴として、詳しく言いたくないと思う事や、曖昧にしておきたい時に、「~など」と表現することがありますが、英語での「etc.」は、そのような意味を持たせる事はありません。「長いので省略します」という場合に使う言葉なので、英語で会話する時は気を付けた方が良いでしょう。
また、人を列挙する際には「エトセトラ」は使わないようにしましょう。
DATSUさん
(悪い例)先日のパーティーで、ケン、マイケル、スティーブ、エトセトラに会ったよ
このように、複数の人を省略するような言い方は失礼な言い回しになるので注意が必要です。
エトセトラと似た表現は「and so on」
エトセトラとよく似た言葉として、「and so on」があります。
「etc.」と同じように、「など」という意味で文末に置きます。同じジャンルのものを列挙する際に使う言葉です。そして、「先日のパーティーで、ケン、マイケル、スティーブとかと話したよ」といった、人を省略する使い方は失礼になるという点も「エトセトラ」と同じです。もし人を列挙する際には「and some others」や「some other friends」と表現しましょう。
他にもエトセトラと同じようなニュアンスの言葉は「and so forth」、「 and things like that」があります。
エトセトラは便利な言葉だが、多用は避けた方が良い
「エトセトラ」「etc.」は大変便利な言葉ですが、文章でも会話でも使う頻度には注意が必要です。あまり多用してしまうと、「など」が表すものが何なのか曖昧になってしまい具体性が失われてしまいます。
また、真実味に欠ける内容になり、相手に伝えたい事がしっかり伝わらなくなってしまいます。
「エトセトラ」と省略して良い事なのか、省略した方が良い事なのかをしっかり考えながら、正しく使えるように心がける事が大切です。
「エトセトラ」「etc.」まとめ
- エトセトラの語源はフランス語
- 文末に置いて「など」「その他色々」の意味を持たせ、簡潔に伝えることが出来る
- 「etc.」と略して書き、最後の「.」を忘れない
- 似たような意味合いで使える言葉は「and so on」
- 多用すると、曖昧な印象になってしまうので注意が必要