五月雨式の意味とは?
「五月雨式」(さみだれしき)とは、やりとりが一度で完結せず断続的にやりとりをすること指す表現です。
ビジネスシーンにおいては、矢次ぎ早にメールをしたために相互理解ができず、もう少しまとめてからにすれば良かったと思う場面があるかと思います。
そんな時に、何度も相手の時間を奪ってしまう申し訳なさも含めた意味で、「五月雨式に申し訳ございません」と使ったりします。「何度もすみません」とか「手こずらせてすみません」といった表現よりは趣があり、かつ教養を感じさせる表現です。
五月雨式という言葉の由来
では、なぜ何度もやりとりするという意味で「五月雨式に」と言うのでしょうか。
まず、五月雨とは「さつきあめ」「さみだれ」と読み、陰暦の5月ごろに断続的に降る雨を指します。陰暦は月の満ち欠けをもとにしたカレンダーで、日本では江戸時代まで使用していました。
陰暦は新月が1日・満月が15日なので、現在のカレンダーからだいたい1ヶ月くらい遅れています。つまり、陰暦の5月といえば、現在の6月から7月のちょうど梅雨の時期にあたります。
ですから、陰暦の五月雨と言えば、ジメジメとした湿気の多い季節に、降ったり止んだりが続く雨…そんな風景が想像できるのです。そこから、「五月雨式」とは、梅雨の季節の断絶的に降る雨のように、途切れとぎれのやりとりを表す言葉として使います。
先に述べた「五月雨式に申し訳ございません」というのも、「やりとりが途切れとぎれになってすみません」という意味になります。
五月雨式の使い方と例文
では、「五月雨式」の実際の使い方を見ていきましょう。基本的には「一度で完結しないこと」や「途切れとぎれ」の場面で使います。ポジティブにもネガティブにも使える言葉ですから、一度覚えてしまえば便利ですよ。
プロゲーマー君
彼のコーナーは番組終了までに五月雨式で登場するよ。
子供
今日はかなり忙しくて、休憩は五月雨式にとるしかなかったよ。
お母さん
洗い物は五月雨式に持ってこないで、一度にまとめて持ってきなさい!!
チャーリー
フランス料理は五月雨式で少しずつ出てくるものです。
このように、日常の場面でも「五月雨式」を使える場面はたくさんあります。五月雨という日本独特の言い回しが味わいを感じさせます。
実際にはビジネスシーンで使われることが多いので、社会人の常識として身につけておいて損はありません。では、次にビジネスシーンでの使い方を見ていきましょう。
五月雨式の意味を理解しビジネスマン風の言い回しを使いこなそう
「五月雨式」はメールなどの文章の中で使われることが多いようですが、意味をきちんと理解できていれば営業先の相手との会話の中でも使えます。
マイルド君
こちらが資料を五月雨式に送ってしまったので、混乱されていませんか? (メールにて)
チャーリー
同じテーマが五月雨式に記載されているので、一箇所にまとめた方がより分かりやすくなるのではないでしょうか。(プレゼン資料作成にて)
課長
納品が五月雨式になる場合は、その都度先方の担当者と在庫数を確認するようにね!!(取引先への納品トラブルにて)
女神さま
五月雨式に乱列して表示されるデータも、このソフトを使えば同じメーカーごとに一覧化できます。(PCソフトの紹介にて)
ここまで読んでいただいて、「五月雨式」の意味と使い方が理解できたでしょうか。
日常会話でも仕事でも、さりげなく使えれば営業先やお客さんからの印象が変わるかもしれません。ぜひ活用してみてください。
ビジネス用語をもっと学びたい人にオススメの書籍
さらにビジネス用語を学びたいと思った人には、こちらの書籍がオススメです。
イラッとされないビジネスメール 正解 不正解
参考価格: 1,350円
「五月雨式」のまとめ
- 五月雨式とは一度で完結しない、途切れとぎれのやりとりのこと。
- 梅雨の季節の断続的な雨に由来している。
- ビジネスシーンで使えると味わいと教養を感じさせる。