咀嚼の読み方や意味は?
「咀嚼」の読み方は「そしゃく」で、その意味は口に入れた食べ物をよく噛み砕いて、味わうことです。食べ物を口に入れると最初は調味料の味を感じますが、かみ砕くことでその食べ物本来の味を味わうことができるようになります。
漢字だと難しいと思ってしまう「咀嚼」も、意味が分かるとそれほど難しい言葉ではないことが分かります。「咀嚼ダイエット」という言葉もありますが、これもよく噛んで食べることでやせるというダイエット法を指しています。
咀嚼の比喩的な言い換え
「咀嚼」の食べ物を細かくかみ砕くという動作を比喩した形で、物事や文章の意味を一旦自分の中でよく考えて理解するという意味でも使われます。「よく咀嚼してから伝える」というのは、聞いたり見たりした事を自分の中でよく理解してから他の誰かに伝えるということになります。
これ以外にも、ビジネスの場で「彼の態度をよく咀嚼してから次の行動を慎重に決めなさい」という言い方もできます。これは、相手の行動やしぐさなどから、相手の意図をくみとり適切な対応をするようにという意味です。
咀嚼の使い方・用例
ここでは「咀嚼」の使い方や用例をご紹介します。わかりやすいようシチュエーションごとに使い方を紹介していきます。
まずは、風船ガムを噛んでいる音が漏れている場面です。
マイルド君
『くちゃくちゃ、もぐもぐ』
女神さま
そこのカッコいいキミ! お静かに。ガムの咀嚼音が気になりますわ。
咀嚼することは大切な行為ですが、音を立ててしまうとマナー違反です。自分でもよく注意しておくようにしましょう。
次は、子どもが食べ物をよく噛まないで飲み込んでいるような場面です。
子供
『ごっくん』
お母さん
食べ物はよく咀嚼しなくちゃダメでしょ。噛まないで飲み込むと消化に悪いのよ!
咀嚼音を録音した動画がありましたので、実際にどんな音がするのか気になる人は聞いてみてください。(※不快な音も含まれるので要注意)
比喩的な使い方
ここからは、比喩的な使い方を紹介していきます。まずは、よく理解しないで、先輩の言ったことをオウム返しで他の人に伝えているような場合の、先輩からの一言です。
課長
俺の言っていることをそのまま伝えるのではなく、よく咀嚼してから相手に伝えるようにしなさい! 今のままだと、会議の流れやこれからの行事に関して何もわからないままになってしまうぞ!
会社などではよくある場面ですが、若手社員の間だけじゃなく、中堅社員になっても相手の発言をよく咀嚼する必要はあります。次は大学の研究室などで知ったかぶりをして恥をかいてしまった学生に教授からの一言です。
フロイト先生
学生はわからないことがあるのは普通なのです。言葉の意味をしっかりと把握するためにも、相手の言ったことをよく咀嚼してから発言する癖をつけなさい。学校を卒業しても、このことは大切ですよ。
咀嚼の類語や似た表現
咀嚼の類義語としては、以下のようなものがあります。
・噛み砕く……噛んで細かくすること
・噛み潰す……噛んでつぶすこと
・噛み締める…しっかりとよく噛むこと
比喩的な用途で使う場合には、以下のような言葉が類語や似た表現となります。
‣噛んで含める…よく理解できるようわかりやすく言い聞かせること
・消化する………取り入れた知識を理解して自分のものにすること
・飲み込む………よく理解し、納得すること
・吟味する………詳しく調べて選ぶこと
比喩的な意味で使う場合には、多くの言いかえができますが、使うときには使い方が間違っていないかよく考えてから利用するようにしましょう。
咀嚼の意味のまとめ
最近では、「咀嚼する」という言葉を社会人になってから知る人も少なくありません。特に新入社員として入社して、よく考える余裕がない時に先輩から注意される言葉の中に含まれていたりします。
「咀嚼」は比喩的な意味で使われることが多いのですが、忠告の言葉として言われないように学生時代から自分の言動には注意しておくようにしましょう。以下のような書籍を参考に読んでおけば、社会人になった時に「できる新人」と思ってもらえる可能性がアップするかもしれません。
女神さま
このほかにもビジネスマナーや用語解説の記事がたくさんあるので参照してくださいね!