番長
「ばっくれる(バックレる)」の意味とは?
ばっくれるは「しらを切る」「とぼける」「素知らぬ顔をする」「逃げる」「さぼる」などを表現する俗語です。元々は不良やヤクザが使っていて、主に逃げることを意味する言い回しでした。現在では若者などがさぼるときに使うことが多い言葉です。
スケ番
学校を「ばっくれる」とゲーセン行ったり、誰かんとこでたむろってたり、だな。風紀担当のセンコーがうるさいから、校門にいるのを見つけるとばっくれたくなるんだよ。
「ばっくれる」の語源
ばっくれるの語源は「しらばっくれる」から来ています。しらばっくれるの前半「しら」は白々しい・白を切るを表し、後半の「ばくれる」は別人を装う・姿形を変えるという意味になります。この二つを合わせた言葉が「しらばくれる」となり、使われていくうちに小さな「っ」が入って「しらばっくれる」と言うようになりました。その後、「しら」が省略されていき「ばっくれる」が定着したのです。
「ばっくれる」の使い方・用例
「しらばっくれる」の省略形であるばっくれるは、俗語のため知らない人の前などでは大ぴらには使いにくい表現です。どのように使用されているのか「ばっくれる」を使った具体例を紹介していきます。
例1 不良少年少女の会話
スケ番
まったく学校ってマジかったるい。授業出ても何言ってるのかわからないし眠いだけだよ。今日もばっくれるか~! 番長、体育館の裏で待ってるよ。
番長
今さらだけど俺ら高校3年だしな……。面白くない授業や現実からばっくれるのはそろそろやめて、ちょっと将来のことをマジ考えてみないか?
例2 刑事と犯人
刑事
おい、エネ夫! いつまでもばっくれてないで、そろそろ罪を認めたらどうだ。お前がやったのはわかってるんだぞ。
エネ夫さん
勝手なことを言うな!(…何も知らないくせに。俺だって好きでばっくれてるわけじゃない。やつに弱みを握られてんだよ。)俺は悪くな~い‼
「ばっくれる」の類語
「ばっくれる」には同じような意味を持つ言葉が幾つかあり、それらは「ばっくれる」の代わりに使うことが可能です。どのような類語があるのかを見ていきましょう。
しらを切る
「しらを切る」とは……本当は知っているのに、あくまで「知らないふり」をすることです。知らないことに徹して、知らぬ存ぜぬと相手をごまかし続けます。
とぼける
「とぼける」とは……わざとはぐらかしたりして、知らないふりをし続けることです。時に滑稽な態度や、言葉を使って相手を煙に巻きます。
逃げる
「逃げる」とは……捕まらないように身をかくし、自分自身を守り続けることです。敵から回避をし、自分が不利にならないように徹することをいいます。
さぼる
「さぼる」とは……怠けること、ぞんざいに行うこと、生産の妨害などをいいます。さぼるの語源はフランス語の(sabotage)サボタージュからきているので漢字はありません。
輝ちゃん
きゃーっ。デートに誘われちゃった。バイトはサボってもいいよね♡
「ばっくれる」の意味のまとめ
しらばっくれるから生まれた俗語の「ばっくれる」は、知っているのに知らないふりをしたり、逃げ出したり、良い意味で使われる言葉ではありません。かつてはツッパリや不良たちの言葉でしたが、現在では学生などに広く使われるようになっています。
決して褒められる振舞ではありませんが、だれでも嫌なことからばっくれたくなることはあるはずです。しかし、仕事でも人間関係でも良い結果にはつながりませんので、社会人になったら余程のことがないかぎりばっくれることは避けたほうが無難でしょう。
- ばっくれるは「しらばっくれる」から生まれた俗語
- 元々は不良少年やヤクザの間で使われていた
- 類語も多い
番長
「ばっくれる」の意味はわかったかな?
最後まで読んでくれてありがとう。
中坊の頃は授業を「ばっくれる」のは普通だったな。とくに気にせず使っていた言葉だが……。今回は、「ばっくれる」という言葉の語源や使い方について調べてみるぞ。