ガネーシャ
プラーナとは?
プラーナを一言でいい表わすならば、宇宙全体に広がる「気」や「エネルギー」のことです。プラーナは、古代から世界中で私たちにパワーを与える存在として意識されてきました。東洋では「気」のことですが、「オルゴン」や「マナ」という言葉で言い表わしている国もあります。
プラーナは、古代インドのサンスクリット語で「呼吸や息」の意味です。プラーナは私たちの心や体の健康に大きく関係しており、プラーナを上手に体の中に取り入れることができればいつまでも健康で若々しく生活できると考えられています。
ヨガにおいて呼吸法が重要視される理由も、ここにあります。プラーナの通り道は植物の維管束のようなプラーナ管で、その主要なツボが体の頭頂や喉元、胸、おへそなどにあるチャクラです。
ヨガにおけるプラーナの考え方
ヨガとは、呼吸やポーズを整えてチャクラからプラーナを取り入れ、宇宙と一体となる心身鍛錬法のことです。ヨガにおけるプラーナを具体的にいい表わすならば、生命力・活力・精神・精力・パワーなどです。
精神を統一し正しい呼吸でヨガポーズを実践すると、エネルギーが体中を巡り、体に悪影響を与えるものや必要のないものは排出され、心身が良いエネルギーで満たされます。
ヨガでは目に見えるゆったりとしたポーズに注目が集まりやすいのですが、プラーナを取り入れる呼吸法こそが注目されるべき恩恵といえるでしょう。
プラーナを見る方法
プラーナは自然の中に常に存在しているパワーですが、形あるものとして誰もが見えるものではありません。しかし、プラーナの存在を実感している人、または実際に自分の中に取り入れている人の多くは、プラーナを感じたり見たりできる人が多いようです。
プラーナを見るための最も近道は、ヨガの呼吸法を習得することといえるでしょう。
プラーナーヤーマ
「プラーナーヤーマ」とはヨガで行われる呼吸法・調気法のことです。サンスクリット語で「気息・呼吸」を意味するプラーナと「制御・制止」などを意味するアーヤーマを合わせて作られた言葉です。プラーナーヤーマでは、「息を吸う」「息を止める」「息を吐く」の行為をゆっくりと間隔をあけて行います。
それぞれの行為は「宇宙エネルギーを体に取り込む」「取り込んだエネルギーを体中に巡らせ」「心に充満している思考や感情を排出する」という意味を持ちます。感情は自律神経と直結しており、悲しみや怒りなどストレスを抱えると呼吸が浅くなりがちです。
プラーナーヤーマを行うと、交感神経と副交感神経をが刺激され自律神経が整います。プラーナーヤーマはストレス緩和に役立つ呼吸法といえるでしょう。
日本で最初のヨガ行者で天風会創設者の中村天風氏も、1911年にインドのヨガ聖人に弟子入りしプラーナーマーヤなどの修行を行った結果、持病の肺結核が治ったと伝えられています。
プラーナーヤーマの行い方
プラーナーヤーマの行い方をご紹介しましょう。
- リラックスする…まず、リラックスして座布団など柔らかいところに座ります。
- 姿勢を正す…背筋をまっすぐになるように意識して座ります。
- 「息を吸う」「止める」「吐く」を等間隔で…まず「息を吸う」「止める」「吐く」を3秒ごとに行ってみましょう。息を止める行為が苦しければ、最初は短くても構いません。
呼吸がリズム良くできるようになったら、「3秒吸う、1.5秒止める、3秒吐く、1.5秒止める」と繰り返します。上手にできるようになったら、吸って吐いてを3秒から4秒、5秒と長くしていきましょう。
「プラーナ」とは、言ってみればドラゴンボールの「気」みたいなもの。
インド哲学では人間は「プラーナ」のエネルギーを取り込むことで生きているとされているんです。