プロゲーマー君
「ポジショントーク」の意味とは?
「ポジショントーク」とは、もともと、株式・為替・金利先物・仮想通貨などの金融取引で使われる言葉ですが、意味が広がり、自分の立場で意見を述べることを意味します。
たとえば、リップルという仮想通貨の発行会社の株を持っている銀行があるとします。その会社の社長が、「リップルという仮想通貨が絶対に伸びる、高騰する」とメディアを使って発信し続ければ、それは、その銀行の利益になりますよね。(たとえ話ですよ)
こういうものを典型的なポジショントークと言います。
「ポジショントーク」の例
マイルド君
サラリーマンは毎日社会の歯車のように働いて大変だなあ。
僕はアマゾンの転売やFXでサラリーマンの年収の何倍も稼いでるよ。
フリーランスとしての生き方こそ21世紀的な生き方だよね。
若手社員
ひええ、マイルドさんはすごいなあ!
フリーランスの働き方ってあこがれるなあ!
僕も会社を辞めて独立しようかな。
マイルド君
そうしなよ。フリーランスは好きな時に海外旅行に行けて最高だよ!
まずは僕のオンラインサロンに入ってみるといいよ。あと、君だけは特別にネットワークビジネスのコンサルもしてあげよう!
プロゲーマー君
上の会話も典型的なポジショントークと言える。
フリーランスの立場(ポジション)を最高のように言ってるけど、所詮マイルド君の主観。
フリーランスはサラリーマンのようにボーナスもないし、稼げば稼ぐだけ国民健康保険や所得税、事業税が搾り取られる。
しかもサラリーマンという働き方にマウンティングし、自分のネットワークビジネスの枝葉にしようとしているね。とても悪質だ。
会社などで使われる「ポジショントーク」
ポジショントークを使う、という文脈でこの言葉が用いられる場合は、自分が組織から求められている発現を指す場合もあります。
自分の意に反する内容でも、会社の立場上、言わなければならない局面もありますよね。
課長
メルカリで転売を始めた? 会社は副業禁止だろ!
若手社員
すいません
課長
来週までに始末書を提出しろよ。
(俺も実は副業で不動産をやってるんだけど立場上こういうポジショントークをするしかないんだよなあ。すまん)
例えば会社で上司から理不尽な注意を受けた経験がある人も多いかと思いますが、その上司の人はポジショントークを使っていた可能性があります。
「ポジショントーク(ポジトーク)」の由来
ポジショントークという言葉は、元々は自分の立場や立ち位置(position)に由来して発言を行うことを指していました。それが転じて自分の立場を利用して、自分にとって有利な状況になるように行う発言のことも指すようになりました。最近では、ポジショントークという言葉の由来から、金融市場以外のシーンで使用されることもしばしば見られます。
まとめ
ポジショントークは、本来は金融市場において、「自分のポジションに有利な方向に働くように、市場心理を揺さぶる発言」という意味の金融用語でした。
最近では、ここから発展して日常生活の中でも、自分の立場や影響力を把握したうえで、実際の根拠に基づかずに「自分の有利に働く発言」をすることをポジショントークと言い表すことも増えています。やはり人間として、自分に有利な発言をしてしまうのはごく自然なことでもありますが、世の中の情報を広い視野を持って客観的に見て発言することも大切ですね。
プロゲーマー君
ここまで読んでいただき、ありがとうございます!
少し前、2017年の年末に、仮想通貨バブルがあったよね。
あの時にツイッターのタイムラインに「ポジショントーク」という言葉があふれていたのを覚えているよ。