四柱推命での空亡の種類と特徴
空亡は地支(十二支)に対して天干(十干)が足りない「天が味方しない時」を表すと同時に、四柱推命における生まれた時から決まっている運勢の6タイプを意味します。それぞれの空亡の特徴と、六星占術と五星三心占いでは何にあたるのか併せてみてみましょう。
子丑空亡
・子丑空亡の人の特徴
親や上司などの目上の人の援助を受けにくく、若い頃に苦労する運勢。そのため、自立・独立の精神が育ちます。「初代運」を持っているので、新しく事業を立ち上げたり会社を興したりする人も多いでしょう。性格は穏やかで優しい反面、目上に対する反発心から失礼な態度をとってしまうことがあります。若い頃は精神的に苦しむことがありますが、頭の回転が早く頼りになる存在として目下の人間に慕われるので、人生の後半は人間関係にも恵まれるでしょう。
六星占術では水星人、五星三心占いではイルカの人が子丑空亡にあたります。
子丑空亡は六星占術では水星人
子丑空亡は五星三心占いではイルカ
寅卯空亡
・寅卯空亡の人の特徴
親や上司に恵まれ、その恩恵を何倍もにすることができるパワフルな運勢。エネルギッシュなので目的達成まで一途に打ち込むことができる人です。「後継者運」を持っており現実世界に強い特徴を持っているので、引き継いだ事業を拡大・発展させていくのが得意です。人情に厚く度胸もあるので、広い視野でどんどんビジネスを成功させていくことができます。中年期以降に運勢が上がってきます。ただし、猪突猛進型なので攻めには強いですが守りが弱い傾向にあり、周りが見えなくなって大失敗してしまう可能性もあります。助言をしてくれる信頼できるパートナーをつくるといいでしょう。
六星占術では木星人、五星三心占いではカメレオンの人が寅卯空亡にあたります。
寅卯空亡は六星占術では木星人
寅卯空亡は五星三心占いではカメレオン
辰巳空亡
・辰巳空亡の人の特徴
家庭環境の目上運が欠けているため、早くに親元を離れるなどして自分の世界を確立していく運勢。マイペースや個性的といった独特のオーラにより組織では浮いてしまいがちですが、独自の世界観によってフリーランスなどで成功する人です。理論より経験から学んでいくタイプで、超現実主義者。目の前の苦労をチャンスに変えて財を引き寄せます。気さくで親しみやすいタイプなので人に好かれますが、頑固であまのじゃくな一面もあります。
六星占術では天王星人、五星三心占いでは時計の人が辰巳空亡にあたります。
辰巳空亡は六星占術では天王星人
辰巳空亡は五星三心占いでは時計
午未空亡
・午未空亡の人の特徴
生まれながらに「末代運」を持ち、家系の因縁の後始末をする運勢。因縁を断ち切り次世代につなぐ役割から、並外れた精神力とスタミナがある人です。凝り性で頭の回転が早く、自分の興味のあることに全力を注ぎますのでプロフェッショナルとして一流になります。人より頭がよく冷静なことからプライドが高くなってしまい、孤独感を持ってしまいがちです。目下運に恵まれないため、晩年期は横のつながりを大事にしていくとよいでしょう。
六星占術では火星人、五星三心占いでは鳳凰の人が午未空亡にあたります。
午未空亡は六星占術では火星人
午未空亡は五星三心占いでは鳳凰
申酉空亡
・申酉空亡の人の特徴
社会や人との繋がりを大切にし、目上の恩恵を受けやすいことから、自分から必死に求めなくても人脈や財が向こうからやってくる運勢。人が何を求めているのかを直感的に見抜き、要領よく環境になじむことができる社交的な人です。継承運を持っているので、今あるものをより発展させていく能力に長けており、引き継いだものを盛り立てていきます。家庭の安らぎより仕事や社会活動に没頭してしまうので、結婚すると家庭がおろそかになりがちです。
六星占術では金星人、五星三心占いではインディアンの人が申酉空亡にあたります。
申酉空亡は六星占術では金星人
申酉空亡は五星三心占いではインディアン
戌亥空亡
・戌亥空亡の人の特徴
現実世界より精神世界や目に見えない物を重視し、親兄弟や友人を頼ることなく自ら人生を切り開いていく運勢。自分一人で内面と向き合い、精神世界の中で自問自答することで自分の生きる道を見つけていく人です。精神性に重きを置くため、現実社会に価値を見出せず孤独感や周囲との葛藤を抱えがちです。物事の本質をとらえる才能に長けているため、芸術家やジャーナリスト、宗教家など、その道を極めてカリスマ的な存在となる可能性があります。
六星占術では土星人、五星三心占いでは羅針盤の人が戌亥空亡にあたります。
戌亥空亡は六星占術では土星人
戌亥空亡は五星三心占いでは羅針盤
空亡期にやってはいけないこと
六星占術の「大殺界」や算命学の「天中殺」五星三心占いの「裏運気」では、運気が下がっているため「結婚」「転職」「引っ越し」「大きな出費」などの大きな変化を起こしてはいけない、とされています。これは、「大殺界」「天中殺」「裏運気」ともに判断を間違えたりトラブルに巻き込まれたりしやすく、次の時期のために蓄えなければならないエネルギーを消耗してしまうからです。
では、四柱推命の「空亡」期ではどうなのでしょうか。「空亡」は時間と空間が結びついていない、いわば気のバランスが崩れた状態です。それゆえ、「変化・変動・反転」という現象がおこりやすく物事が安定しません。新しいことを始めるのは避けた方がよい時期ということは間違いありません。
結婚
「空亡の時に結婚したカップルは空亡が明けると離婚する」と言われています。これは、空亡期には変化を求めたり不安な気持ちが増大しがちだということが関係しています。空亡期に相手への熱情が高まって結婚しても、空亡期が明けたとたんに魅力を感じなくなってしまう、というケースがあるからです。
転職
空亡期には転職しないほうがいいとされています。これは、空亡の影響によって、必要以上に変化を求めていたり気持ちが不安定になっている可能性があるからです。また、空亡期には努力したことが形になりにくいので、なかなか新しい仕事が見つからなかったり、新しい会社がよくなかったりと望む結果を得られにくいでしょう。
転職を考えるなら、空亡期は希望の職種についてリサーチをしたり必要なスキルを学んだりするなどの準備期間にあて、空亡期明けに就職活動を始めましょう。
引っ越し
空亡期は変化を求める気持ちが高まりますので、急に引っ越ししたい衝動にかられるかもしれません。しかし、空亡の影響で冷静な判断ができず、結果として希望にそぐわない物件を契約してしまったり、引っ越した先でトラブルに巻き込まれたりする可能性があります。
引っ越しを考えるなら、空亡期は自分の望む条件をリストアップしたり、実際に物件を何件か内見するなどして過ごし、空亡期明けに判断するようにしましょう。
家を買う
家を買うタイミングは家主の空亡期を避けた方がいいと言われています。空亡期は「変化・変動・反転」が起こりやすいので、この時期に手に入れた家はそのまま手元に残りにくいと考えられます。また、精神的にも不安定なので判断ミスを犯しやすく、不良物件を契約してしまったり返済計画に無理が生じるなどの失敗をする可能性もあります。
家は大きな買い物です。空亡期は頭金を蓄えたり、自分の建てたい家や住みたい町を調べるなどして検討期間にあてるほうがいいでしょう。
空亡を正しく理解し、運を引き寄せよう
空亡について、いろいろとお伝えしてきましたがいかがでしょうか。運気のバランスが崩れて乱高下する、という点では少し怖い印象もあるかもしれません。
しかし、四柱推命において空亡は時間(天干)と空間(地支)の繰り返す長い人生のサイクルの中で、必ず訪れる「ゼロ」に戻る時期、つまりリセット期間です。流れに逆らうことなく、自分を見つめ直し次のサイクルに向けての準備期間として過ごすようにしてください。
空亡期には、今までの人生のデトックスをして、次のサイクルに入ったときにさらなる幸運を引き寄せられるようにエネルギーを蓄えましょう。
空亡の意味と過ごし方
- 空亡とは中国発祥の「四柱推命」という占術において「天が味方しない時」のこと
- 空亡の時期は変化が起こりやすく、不安定
- 空亡の時期は新しいことを始めず、準備期間にする
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