「コモディティ」とは?コモディティ人材って何?その意味について解説します

「コモディティ」とは?コモディティ人材って何?その意味について解説します

「コモディティ」とは、差別化が難しい商品のことで、原材料や日用品といったように代替可能である点が特徴です。今回は「コモディティ」や「コモディティ化」について、さらにその対義語の「差別化」の意味、また「コモディティ人材」の意味について詳しく解説します。

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  1. 1そもそもコモディティとは?
  2. 2コモディティ化とはどのような状況を意味する?
  3. 2.1差別化の対義語としてのコモディティ化
  4. 3コモディティ人材とは?
  5. 4まとめ

そもそもコモディティとは?

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コモディティとは、米や小麦、金属などの原材料、その他の食料品や日用品などの、他社の同じ商品との差別化が難しい商品を指します。

例えば牛乳は、スーパーに並んだどのメーカーのものを選んでも、ほとんど違いが分かりません。一般的には安全基準を満たしており、品質に問題さえなければ、特にこだわらない人が多いでしょう。こういった代替可能な商品が、コモディティの特徴です。

「コモデティ」は英語の「commodity」が語源で、日用品や必需品という意味があります。この「commodity」という言葉は、フランス語の「快適さ」や「利便性」を表す「commodité」に由来しています。

コモディティ化とはどのような状況を意味する?

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元々高い付加価値を持っていた商品やサービスが一般的化し、市場価値が低くなった状態のことを、マルクス経済学では「コモディティ化」と表現します。

コモディティ化すると、同じ商品を作ることが簡単に出来るようになり、競合が増えます。そうすると必然的に他社と競争せざるを得ない状況になります。一般的に消費者は、品質が変わらなければ少しでも価格が安いほうを選ぶので、価格で勝負をするしかありません。

しかし企業側としては、価格を下げ続けると利益が減ってしまうので、低価格競争を続けるわけにもいかず、厳しい状況になっているのが現状です。

差別化の対義語としてのコモディティ化

フリー写真素材ぱくたそ

「コモディティ化」は「差別化」の対義語として使われます。「差別化」とは、他とは違う特徴や強みを作っていくことです。つまり「コモディティ化」を避けるためには、他との差別化をはかる必要があるのです。

しかし今は、新たな機能や特徴を持った商品を開発したとしても、すぐに真似されてコモディティ化してしまう時代です。勝負するなら絶対に他には真似できない領域で、価値を生み出す必要があるのです。

実際にこれまで差別化戦略が成功しているのは、魅力ある企業のブランドイメージ、優良なデザイン、印象に残る広告などで、他の商品との差を生み出すパターンです。

差別化戦略の成功例として代表的なものに、Apple社のiPhoneがあります。iPhoneは、スッキリとしたおしゃれなデザインや、使いやすい独自のオペレーティングシステムでAndroidとの差をつけて、世界中に多くのファンを勝ち取りました。今でもスマホ市場でのシェア台数は、常に上位を獲得しています。

課長

課長

他社との競合に勝ち抜くためには早急にコモディティ化を脱する必要があるぞ!

若手社員

若手社員

承知です!早速商品に付加価値をつけてブランディング化を図ります!

コモディティ人材とは?

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近年では、「コモディティ化」は商品だけでなく、人材や労働力にまで及んできています。このままいけば将来的に誰にでも出来る簡単な仕事は、安く買い叩かれる時代が来ると言われています。

誰にでも出来る仕事といえば、事務職が思い浮かびますが、最近では資格が必要な専門職でも、コモディティ化が問題となってきています。例えば、昔は国家資格が必要な弁護士や会計士は、給料も高く安泰だと言われてきましたが、今ではどちらも増えすぎてコモディティ化してしまっています。また将来的にAIに取って代わられるという不安もあります。

これからの時代、コモディティ人材に成り下がらないためには、他の人と違った自分だけの武器を身に着け、選ばれる人材になる努力が必要となるでしょう。これまでのように、勉強を頑張って有名大学を卒業すれば将来安泰という時代は、もう終わったのです。

課長

課長

プロゲーマーもコモディティ化が進んでいるから代わりの人材はいるんだぞ!

プロゲーマー君

プロゲーマー君

俺にしかできないゲーム実況で今以上にファンを増やします。任せてください!

まとめ

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「コモディティ」とは、原材料や日用品などの一般化された商品で、価格でしか差別化が難しいものを指します。また元々高い価値の商品が真似され、価値が下がってしまう状況を「コモディティ化」といいます。

コモディティ化の対義語は「差別化」で、他とは一線を画す特徴や強みを持つことが、コモディティ化を脱却する一番の方法です。

近年ではコモディティ化は、商品だけにとどまらず人材にまで広がり、将来は事務職はもちろん、専門職である弁護士や会計士でも、安く買い叩かれる時代が来ると言われています。

コモディティ化を避けるためには、自分の個性や強みを伸ばす必要があります。今のようにただ勉強ができれば良いという考えでは、将来コモディティ化するのは目に見えています。教育現場も家庭でも子どもの個性を見いだし、伸ばすことに取り組んでいくことが望まれます。

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