稟議の読み方や意味とは?
稟議(りんぎ)とは、会社などにおいて、会議を開くほどの事案ではないことに対し、関係者に回覧して承認を得ることを指すビジネス用語です。
「凛」は、「申し上げる」、「議」は「会議」を意味しており、主に企業などで働く社員が、会社の経費を利用して何かを購入したりする際、自分の権限だけでは実行できない事柄などに対して会社側に承認を得ることを「稟議」といいます。
稟議書とは
稟議書とは、主に承認を得るために、手続き上必要な経費の金額や経緯、理由などを記した書類のことをいいます。
一般的に、オフィスで使用する備品の購入の承認を得る際には、稟議書を作成し、会社に提出する必要があります。
稟議書のフォーマットは特に規定はなく、企業ごとに決まったテンプレートがあることが多いです。通常はテンプレートに沿って、必要な経費の金額、使用理由、経緯などを記入し、会社に提出します。
課長さん
若手社員くん、この前の出張経費の稟議書出しといてね。
若手社員
わかりました!早急に作成します。
稟議の使い方・用例
それではここで、「稟議」が使われる場面についてご紹介します。
稟議は一般的な企業の場合、オフィスで使用する備品の購入や人材採用などが代表的です。
また稟議の対象となるのは、比較的少額の経費の利用の際が多いようです。対象となる経費の金額が大きい場合は、大抵は決裁に回されます。
稟議の対象となるものの一例
- オフィスで利用する備品などの購入
- 出張や研修で発生する交通費や宿泊費
- 人材の採用に関わる費用
稟議の例文
それでは実際に、稟議を使った例文についてご紹介します。
若手社員
研修のために、備品の購入が必要なので稟議をお願いします。
課長さん
中途採用の合否の件は、稟議で決めるから
情熱系社員
この稟議が通らないと、プロジェクトが進行しないので、よろしくお願いします!
稟議と決裁の違いは?
稟議と決裁は、目的は同じなのですが、承認を得る過程に違いがあります。
「稟議」は、申請を受けたあとに役職のある人など複数人で協議のに対して、「決裁」は、事柄の決定権を持つ企業の取締役などに直接承認を依頼するため、申請の内容が重要事項である場合に行われます。
また、稟議は役職がついている上長に承認を得ることができれば、比較的短期間で通りますが、決裁は企業の代表者に直接承認を依頼することが必要です。大きな案件では、承認までの期間が長くなる場合もあります。
稟議の意味のまとめ
「稟議」とは、会社などにおいて、会議を開くほどの事案ではないことに対し、関係者に回覧し承認を得ることを指すビジネス用語です。
オフィスで利用する備品などの購入や出張や研修で発生する交通費や宿泊費などが、稟議の対象となり、上長の承認を得るために、手続き上必要な経費の金額や経緯、理由などを記した書類、「稟議書」が必要になります。
稟議と似た意味の言葉に「決裁」がありますが、事柄の決定権を持つ企業の取締役などに直接承認を依頼するため、申請の内容が重要事項である場合に行われることや、企業の代表者に直接承認を依頼することが必要であることなどから、承認過程に違いがあり、使用する際には注意が必要です。
稟議の意味や使い方をマスターして、上手にビジネスシーンで活用していきましょう!