「たじまる」の意味とは
「たじまる」とは、実は「つかまる」や「しがみつく」といった意味を持つ動詞の方言です。危険や恐怖を感じたときなどに、一生懸命に何かにつかまるといったニュアンスで考えると理解できます。ほかにも自転車やオートバイに2人乗りで乗る際も、こいでいる人の腰あたりにしっかり掴まっているさまを「たじまる」で表現できます。
「たじまる」は秋田の方言
「たじまる」は東北地方の秋田県で使われている方言で、年齢や性別に関係なく使われます。秋田弁は基本的にかわいらしく聞こえるという評判がありますが、「たじまる」も秋田弁がかわいらしく聞こえる方言に数えられます。
「たじまる」は秋田のほかにも、青森県津軽地方で使われるうえ、津軽では「たもじがる」も同じ意味の方言として一般的です。
秋田弁では「たじまる」に似た方言として「たごつぐ」もあり、こちらも意味は変わりません。「たごつぐ」に関しては、山形県でも使われるほか、岩手県の遠野地方でも「たごつぐ」と同じ意味で「たごつく」が使われます。
「たじまる」の使い方の例
「たじまる」を実際に使う場合、どのようなシチュエーションで使われるのでしょうか。ここでは「たじまる」が実際に使われている例文を2つほどご紹介します。実際に「たじまる」を使う雰囲気などを、じっくりとかみしめてみてください。
「もし怖いと感じたら、私にたじまっていいからね!」
「たじまる」の例文として最初にご紹介するのが、「もし怖いと感じたら、私にたじまっていいからね!」です。意味としては「もし怖いと感じたら、私にしがみついていいからね!」となります。2人のペアでお化け屋敷や肝試しなどをしている時に一方が怖がったときに言う際におすすめです。
萌え袖ちゃん
「もし怖いと感じたら、私にたじまっていいからね!」
(もし怖いと感じたら、私にしがみついていいからね!)
番長
「何抜かしているんだ!俺にそんなかっこ悪い真似できるわけねえだろ!!」
「まぁ~、いつもお母さんにたじまって可愛い子だね」
「たじまる」の例文で次にご紹介するのが、「まぁ~、いつもお母さんにたじまって可愛い子だね」です。意味としては「まぁ~、いつもお母さんにしがみついていて可愛い子だ。」となります。シチュエーションとしては、近所のおばさんなどが若いお母さんと話しているときに、そのお母さんの子供が恥ずかしそうにしがみついているさまというところです。
女神さま
「まぁ~、いつもお母さんにたじまって可愛い子だね」
(まぁ~、いつもお母さんにしがみついていて可愛い子だね)
萌え袖ちゃん
「そうなんですよ~!うちの子、本当に恥ずかしがり屋で…。」
- たじまるの意味は「しがみつく」
- 秋田県や青森県津軽地方で使われている方言
その他方言に関する記事はこちら
「たじまる」以外にも、秋田県を中心とする東北地方には様々な方言があります。訛りが強くわかりづらいイメージの強い東北の方言ですが、以下のリンクでご紹介する方言の記事を読んでいただければ成るほど、と納得しながら知ることができますよ。